2017年07月23日
「私を変えたレコードとスポーツ」
グランフロントの「世界を変えたレコード展」へ立ち寄る。あのなかの、30枚ほどのレコードは持っていたのだろうか、あらためて、こんな形で、レコードジャケットを見ていると、あの当時、音だけでなく、ビジュアルでも、音楽を楽しんでいたのだな。と、レコードジャケットを見ながら、そのアルバムの音楽が蘇ってきて、ちょっとワクワクした。
ただ、ワタクシ的に、ちょっと残念なのは、JAZZのブルーノートレコードのアルバムが、ほんのちょっとで、体系的に並べられていなかったこと。高校生になって、レコードジャケットを、棚から、手で持ち上げ、ジャケットの雰囲気を見て、ロックのレコードを買うようになったが、大学生になり、JAZZを知るようになって、特に、ブルーノートのレコードジャケットと、遭遇するようになるにつれて、「デザイン」というものに、あらためて気付くようになった。タイポグラフィーと写真と余白の組み合わせが、デザインとして、カッコエエのだ、と知るようになった。
そんな訳で、木村工務店の社員紹介のコンテンツは、ブルーノートレコードのアルバムから、各自、好きなジャケットをチョイスし、その中に写っている写真を、自分の写真に置き換えて編集している。ホームページのコンテンツを長年手伝ってくれている、アシダさんの力作でもあるが、ちなみに、私は、ジョンコルトレーンのブルートレインというアルバムをチョイスした。こちらから、どうぞ →
海の日の連休に、しまなみ海道のLINK輪空さんに宿泊する。5月の連休に続いて、今年2度目の、自転車で、島々を巡礼する旅だが、今回は、その宿で、知り合った、二人の男性と一緒に、ひとつの部屋に宿泊し、一緒に島々を巡った。
とびしま海道を自転車でまわる。これで3度目。大崎下島の御手洗(みたらい)のまちも、3度目になるのだろうか。素朴な洋館ぽいモダンでレトロな建築が、瓦屋根の古い町並みに、混在しているのが、まちを魅力的にしていて、それに、雨が少ない、陽気な気候が、まちに明るさをもたらしているのだろう.....。また、ちょっと、立ち寄ってみようかとおもう、まち、でもある。
大崎上島にある木造5階建ての建築を見るが、かつての建物と見比べると、ちょっと味気ない。1階の格子がなくなったり、2階3階にある、海を眺めながら楽しんだであろう、縁側的な部分もなくなり、床まである木製建具が腰高のアルミサッシュに変更されているのが、情緒的でない、原因だろうが、実際の生活を考えると、木製建具の隙間風など、仕方ないのだろう。
それにしても、「文化的価値に気付き残す」というのは、さまざまな、きっかけと、我慢と、工夫がいるものだな。とおもいながら、暫くのあいだペダルを回した。そうそう、山田洋次監督が、この島で、映画の撮影中に、いつも食べにきていたというラーメン屋さで、細麺の醤油ラーメンを食べたが、素朴な味で、美味しかった。建築より、食文化のほうが、残りやすいのだろうな。
竹原の竹鶴酒造の前で記念写真を撮ってみる。古い街並みを自転車で巡ると、歩くスピードの3倍速か4倍速で、建物が、早回しで流れていくわけで、建物より、街並みや、道への意識が強くなるのが、面白い。
はじめてのまちは、無駄に、2、3回ほど、ぐるぐる自転車で回ったほうが、いろいろな発見があって、より面白いのかもしれない.....と、黒漆喰の微妙なムラと、微妙な黒色の素材感、本葺き瓦の心地良いリズム感、などなど、最近の住宅では、失われたものだな.....と、家で写真を眺めながら、旅の余韻を楽しんだ。
そうそう、「私を変えたレコードとスポーツ」っていうのも、ありそうだな.....。
投稿者 木村貴一 : 2017年07月23日 23:48 « 結婚式とワークショップ | メイン | 空調服。 »