2015年11月22日

「加工場」と「写真」

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月夜の晩に、写真家のトクヤマくんが、カメラが入ったキャリーケースを颯爽と引きながら帰って行って、今日の長い長い日曜日の一日が終わって、ノートパソコンの前に座りながらこうしてブログを書いている「私」なのだけれど、「まちのえんがわ」では、生野区小路出身で、単身NYのブルックリンに渡って、そこで写真を学び、ナイキやコカコーラやユニクロなどの写真撮影をしている写真家のトクヤマくんが、NYから地元の小路に帰ってきて、フラリと「まちのえんがわ」に遊びに来てくれたのが「縁」で、親しくなり、一日だけのトクヤマくんの写真展とBARをやろうという事になったのが今日の日曜日だった。

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今年は木村家本舗をやらなかったが、その経験があったので、一日だけでもやるからには格好良くやろうよということになって、加工場にビテ足場を持ち込み、大きな写真展示を社員の皆が手伝ってくれたおかげで、それなりの雰囲気になった。夜遅くには、トクヤマくんの地元の同級生が、写真を見に集まってきてくれて、そのなかのひとりは、この加工場のトクヤマくんの写真の前で、一緒に連れて来た彼女を前にして、サプライズのプロポーズをした。それは、わたしたちにとっても、生で、他人のプロポーズを見るという貴重な体験で、会場の誰もが、ちょっと緊張しながら、その様子を見守って、皆でプロポーズの成功を祝った。

この加工場は、木材を加工し、大工さんたちが、構造材を手加工で刻んで、家の木組みを造る場所で、当然ながら、実際の木組みは、お客さんの土地で建てるのだけれど、そんな加工場で、ふたりの人生の門出のための宣言と約束の場として利用してもらった事は、加工場にとっても一生に一度の経験で、きっと加工場さんも喜んでくれているだろうなぁ…。

今日のお昼からは、関西大学の建築学科の学生25人ほどと一緒に、建築家、石井修さん設計で、うちで施工した目神山22番の家を見学に行って、建築家が設計した家を実際に見て、触れて、座れる体験は、ほんとうに貴重な機会で、毎年毎年施主のご厚意で見学させて頂いて、あらためてこの場を借りてお礼を申し上げておきたい。今年はあまりにも多くの人数で目神山の12番坂をブラブラ歩きながら目的の家に向かったので、近隣から苦情が出て、オートバイに乗った警察官に注意されるという一幕もあって、大人数での見学というのは、確かに迷惑で、良くない事だと反省した…。

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帰り道では、建築家の石川さん設計で、うちで施工したR邸で、感謝祭を催しているという事で、帰り道がてら、大人数でお邪魔して、家の見学と共に、記念撮影に参加するという、サプライズな出来事があって、学生も家の格好良さだけでなくパーティーのエエ雰囲気も含めて、特別な体験をした目神山の一日だった。

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甲陽園駅近くの旅館リノベーションコンペで、関西大学の学生が、シェアハウスにリノベーションする案で賞をもらって、実際に完成したそのリノベーションを見学したのだけれど、プレ入居という事で、応募者を募って、なんでも20代男女、30代男女、40代男性、60代女性が、シェアしているらしく、それがなかなか良い雰囲気で、その様子を聞くと、あっ、確かに、60歳になって、3ヶ月ほど、シェア-ハウスに入居してくるわ…。なんていうのも、「私」もやってみたい気がして、若者だけや、高齢者住宅と違う面白さがあって、共用のキッチンやダイニングは勿論だが、地下の防音室や外のひとが入れるバーもあり、各世代が入居するシエアーハウスというのにリアリティーを感じる時代背景なのだろう…。

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こんな刺激的な見学ツアー終了後の「まちのえんがわ」ギャラリー&バーで、お客さんが帰った後の深夜に、私よりずっと若いトクヤマくんから、NYで、カメラマンとして、ナイキの仕事をするまでに至った刺激的な体験談を聞いて、とっても爽快な気分をもらいながら、「まちのえんがわ」が縁となって、「加工場」と「写真」が誘発したさまざまなコミュニケーションと一日の出来事の面白さに、なんとなく微笑んでしまった…。

投稿者 木村貴一 : 2015年11月22日 23:59 « まな板のカニ | メイン | モーダルコーダルなイス »


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