2012年04月15日
多肉男子
多肉植物を育てる男子を多肉男子と呼ぶらしい。
今日、「まちのえんがわ」では、「廃材プランター製作と多肉植物」というワークショップを催して、参加して頂いた、赤ちゃんから初老までのまさしく老若男女の皆さんと、楽しい時間を過ごせて、いやそれ以上に、「ものづくり」のハートを皆さんに教えようとした私たちが、どちらかと言えば、参加者の皆さんから、ものづくりの姿勢やその喜びを教えられたような雰囲気で、それが今日のこのワークショップをお手伝いしたスタッフ全員の共通認識だった。
その、参加された皆さんの熱気に煽られて、うちの現場監督のツジモトくんとトクモトくんが、皆さんが帰られた後に、ゴソゴソと自分たちの廃材プランターを製作しはじめ、それに多肉を植え付ける時のとっても嬉しそうな姿があって、そしてその完成した作品を眺めて喜ぶ、その瞬間の写真をもって、彼らはめでたくも「多肉男子」となったわけ。
その勢いがそのまま持続して、このワークショップのメインコーディネーターの家谷植景研究所の家谷さんと、多肉男子となった現場監督二人と、「まちのえんがわ」スタッフのアオキさんと「私」の五人で、近くの居酒屋の「遊びな」さんに慰労会に行く。ちなみに、遊びなのマスターは、このワークショップに毎回参加してくれている。そうそう、ミスチルのコンサートが当たったといって、高校一年生の息子と二人でコンサートに行った奥方が、午後10時過ぎに合流して、つまり、言いたいコトは、皆さんから頂いた、エネルギーの余韻で、気がついたら午前零時をとっくに回っていて、「私」はそそくさと、このブログを書くために家に帰って、これを書くいまとここ。残り5名は、一緒にどこかに行ってしまった・・・・。
あの五人、こんな時間、つまりもうすでに午前2時になっていて、なのに、どこでなにをしてどんな話をしているのだろうかと、「私」のある一部分が時折気にかけながらも、「私」の別のある一部は、ワークショップのシーンがフラッシュバックしていて・・・、そうそう、全体的には、女性の参加者の方が多かったのだけれど、なんだか、小さな男の子の印象的なシーンが蘇る。
ワークショップにお見えになった時、背中に背負うバックパックから収納に包まれた「差し金」がニョキッと出ていて、それがとっても印象的で、「私」は、大学生の頃に、ケルティーのベージュ色のバックパックにウイルソンのテニスラケットさしていて、それが、忍者のようだと、よく親から揶揄されたのを思い出した。スポーツ道具や楽器などより、「差し金」が出ているのが、想定外のカッコ良さだった。
フィニュシュという道具、それは、コンプレッサーからのエアーを利用する、少々危険な道具であるのだけれど、前々日から、安全な使い方が出来るための下準備を社員や大工と模索したこともあって、また、事前にその危険性をパワーポイントで説明した事もあってか、なんとも、カッコエエ姿勢で、男の子がフィニュシュを打つのだった。その姿勢、その姿に、スタッフ全員が感激した。
近所の4人の男の子の兄弟が、祖母に連れられてワークショップに参加してくれた。やんちゃそうな男の子が、フイニュシュを打つ時には、ふざける事もなく、慎重に、交代交代で、仲良く打つ、その姿が印象的で、最後に多肉を植える、その姿にも、心奪われた。4人兄弟の多肉男子の誕生の瞬間だった。
お父さんが設計をしているという、ひとりの男の子が、腰袋をさげて、参加者の机の周りの足下に気配りしながら、木くずが溜まっているのを見ると、箒で、掃除をして回っていた。その姿が、可愛さを通り越して、「さま」になっていて、とってもカッコ良かった。後で聞くと、親から指示されたのではなく、自主的にそうしていたのだと・・・・。
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新しい世代の男の子たちは、ちょっとセンチメンタルな多肉男子を遙かに超えて、逞しく、成長していくのだろうか・・・・・。
投稿者 木村貴一 : 2012年04月15日 23:59 « 「まちのえんがわ」の縁 | メイン | 家を楽しむ。 »