2017年04月09日
花見と天候
金曜日の夜。小雨。タクシーに乗ると、運転手さんが、本来なら、夜桜見物で、あちらこちら、ひとで、いっぱいなのに、連日、雨が降って、人出が少なく、それに、今年は、桜の開花が遅いうえに、桜の満開と同時に、緑の葉っぱが見えている桜もあり、今年の桜は、さっぱりですわ!という。
毎年、恒例の木村工務店の花見は、木村家の庭で、しだれ桜の宴を催すのだけれど、うちの桜も、例年より開花が、かなり遅く、それで、お花見の予定日を、6日木曜日としたが、天気予報では、午後6時頃から、ちょっと雨が降りそうで、午後9時頃からは、本格的に降るという予報だった。
当日の朝、お花見の宴をするかどうか、何人かで協議した。私は、明日に、延期しても良さそうにおもう。という意見だったが、いや、もちろん、その明日という金曜日には、会合の予定があって、その予定をキャンセルしてでも、会社の花見をするというのが、ちょっとした縁起物の花見として、先代のお花見の想いを大切にしていこうとする感情が、私の中に宿っていた。
父である先代社長が、楽しみで始めた、しだれ桜の宴であり、私たち夫婦が婚約の折に、父、自ら、1mほどのしだれ桜を購入し、庭の片隅で、育て、その桜が、25年ほど経て、お花見を出来るほどになって、社員と一緒に始めた、桜の宴だった。亡くなる1ヶ月前の2014年のお花見は、入院中の病院から、わざわざ外出許可をもらって、花見に参加した。そんな、先代社長の思い入れのようなものが、私や古い社員の中に宿っているのだとおもう。
延期すると、次の日の、皆の都合が悪く、今日、決行しよう!というのが、社内の流れだった。それで、その「流れ」に、従うコトにしたが、天気予報を信じるなら、開始予定の午後6時からは雨が降りそうな予報だったので、開始を早めて、午後3時頃から会場の準備をし、現場の「段取り」が上手くいくひとは、現場から、極力、早く戻るように指示をだした。それと、雨が降り出して、引き上げて、宴を続けるための加工場の準備。時折、ちょっとした通り雨が降る、どんよりした天気のなか、午後4時過ぎには、炭をいこし始め、午後5時前には、その場にいる数人で、乾杯し、焼き肉を食べはじめる、そんな花見の宴となった。
参加予定の社員と大工さんと手伝いさん全員が揃って、乾杯できたのは、午後6時すぎだったが、幸いにも、午後7時すぎまで、雨はもち、和やかに、しだれ桜を見ながら、焼き肉を食べる宴を催すことができたのは、先代の、自宅の庭での、「お花見への思い入れ」があってのことなのだろう.....。本降りになりだしたと同時に、皆で、一気に撤収し、加工場で、2次会のような宴を続けて、2017年のお花見を一本締めで終えた。
それにしても、天気の絡む、アウトドアーでの、宴の、悪天候時の決断というのは、ムツカシイもので、決行日の次の日の夜の天気予報は、雨が降らない、曇りの予定だったのに、結果的には、その日は断続的に雨が降る天気となって、皆の流れに従って、良かったなぁ.....と。連想的に想い出すのは、先日の、雪崩による高校生の事故で、決行にあたっては、きっと、さまざまなひとの心の葛藤と決断が交錯したのだろう。「こんなコト」が、上手くいったり、いかなかったり、何が、物事を左右させるのだろうかね.....。
投稿者 木村貴一 : 2017年04月09日 23:59 « 桜と「私」 | メイン | 春の住宅相談会。 »