2014年03月23日

ほんまもんの暮らし省エネマイスターなのか?

「暮らし省エネマイスター資格」というのがあって、野池さんが主催している事もあり、2013年の2月に試験を受け、そういえば、記述式の試験なんて、大学生の時以来で、かなり、どぎまぎしたが、なんとか合格し、「1985地域アドバイザー拠点」として、認定され、木製の盾が送られてきて、そこにはこんな事が書いてあった。

IMG_5494貴事務所は、家庭での省エネルギーに精通した
暮らし省エネマイスター資格者を有し
気候や風土、ライフスタイルにあわせた
的確なアドバイスができる事務所であることを
ここに認定する

ところが、「知識」としては、それなりに習得しているものの、いまここの私の家と暮らし方が省エネルギーな住まいなのかというと、かなり疑問で、うちの家は2001年にリフォーム工事をし、その時は、断熱気密に特別の施工と考え方を持っていた訳ではなく、そんな意味でもうちの家庭の消費エネルギーには、かなりの問題点があって、省エネなライフスタイルだと宣言するには気恥ずかしい状況で、ま、そんな事もあり、ここに、こうして書く事もせず、1年近くが経過した次第。

そうそう、この暮らし省エネマイスターの資格と1985地域アドバイザー拠点の意図するところは、断熱気密が充実し、日射遮蔽に気づかいし、省エネルギーな設備機器や建具を設置する事で、つまり、そんな様々な建築的な手法を用いて、家づくりをすることで、現在のお住まいの地域と家族人数を考慮した標準的な家庭の消費エネルギーを約2分の1にしようという取り組みで、そうするとその家庭のエネルギー消費量は1985年当時の家庭の消費エネルギーと同じ数値ぐらいになり、そんな家庭の省エネルギーから原子力発電を含む日本のエネルギー問題に貢献していこうという取り組みな訳。

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まず最初にする事が、上のような電気とガスの消費量を月ごとに調べて、表に書き出し、地域と家族人数を表から選択して入力すると、目標値の50%に対して何パーセントになっているのかが表示されるわけで、上が、うちの数値で、かなり恥ずかしい数値なのだけれど、ま、それはそれとして、例えばどんな性能の家であれば、家庭の消費エネルギーが現在の標準家庭の50%以下になるのかといえば・・・

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Q値といわれる、熱が逃げていくスピードの事なのだけれど、それはおもに断熱材の性能によって左右されて、そのQ値が=2.7(次世代省エネレベル)で、給湯器にエコジョーズを使い、給湯の補助に太陽熱給湯器を取り付け、その他、高効率のエアコンや冷蔵庫など家電製品にLEDライトなどが取り付いた家であれば、太陽光発電器を取り付けなくてもエネルギー消費が2分の1になって、そんな家づくりをしていこうというのが、1985地域アドバイザー拠点の取り組みで、断熱性能の高い家と日射遮蔽の技術と高効率省エネ設備機器が取り付いた家づくりをしていこうという提案だといえる。ちなみに、1980年以前の家はQ値が=5.0以上だったりするので、Q値2.7の家は昔の家の2倍近い断熱性能が必要になる。付け加えておくと、Q値は低いほど断熱性能が高い家になる。

エネルギー問題も大きいが、冬と夏の室温の問題も大きな問題で、暖かい部屋から寒い脱衣室に入った時の「ヒートショック」の問題などは、室温の-5度ぐらい、約13度ぐらいが目標値のレベルらしい。「断熱レベルと健康」という問題もあって、寝室など室温は20度前後を保ち、下がっても15度以下にならない方が健康のためには良いらしい。夏の「熱中症」問題もあって、室温を27度前後を目標値にし、32度以上にならないようにするのを室温の目標値にするのが良いらしい・・・・
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imageこんな住宅を造るためには、どんな断熱性能を持った、いわゆるどんなQ値の家が必要かを野池さんが計算していて、私の住む大阪は6地域といわれ「Q値=1.9」が必要であるという。ちなみに、省エネ目標の2.7からすれば、0.8ポイントも低い数値で、かなりの断熱性能が必要になる・・・・。

「我慢」をする省エネな暮らしもそれはそれで、カッコエエが、建築に携わるものとしては、快適な室温と健康状態を保ちながら省エネルギーな家を造るために、建築的な手法である断熱性能や日射遮蔽や省エネ設備機器を考慮しながら、居心地の良い家を造っていきたいわけで、そんなのを研究する会が「1985地域アドバイザー拠点」であり、その西日本の会議が、木村工務店の会議室であったのが、先週の水曜日の出来事だった。ちなみに、「まちのえんがわ」という名前は野池さん主催による野池学校の後の懇親会で生まれたもので、そんな訳で、その日の会議やその後の懇親会でも、「省エネ地域アドバイザー拠点」と「まちのえんがわ」の関係性をわいわいがやがやと話し合ったりした・・・。

ところで、先日ブログに書いた北海道旅行は、断熱気密先進国の北海道から、その施工技術を学ぼうという取り組みで、また、うちの社員ひとりずつが、自宅の一年間の消費エネルギーを調べる取り組みも始めていて、いつか、皆さんに、省エネな家造りへの取り組みをシェア出来ればとおもう・・・。そうそう、自宅を省エネリフォームして、「ほんまもん」の省エネマイスターにならなくてはいけないのが、誰よりも、まず、「私」なのですよ・・・。

投稿者 木村貴一 : 2014年03月23日 23:59 « 川から海へ | メイン | 菜の花 »


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