2012年07月22日

収納と家庭のエネルギーとお金の整理整頓

3つのエコ「収納・省エネ・お金」の整理整頓というワークショップを催す。参加者は8人と、今までのワークショップの中ではたいへん少ない人数で、まぁ、でも、とってもアットホームなワークショップになって、なんと言っても、それぞれの講師の内容がとっても良くて、できれば多くの人にその話を聞いてもらって、一緒に共有したい内容だった。

DSC05269最初は「住まいの整理整頓」で、講師は、BAIL.INTERIOR(ベイルインテリア)金城貞美さん(http://bail-interior.com/)だった。もちろん、「私」にとっても収納のお話を聞くのは初体験で、聞くまでは、どことなく、それぐらい、知ってるわ。的な気持ちだったが、なるほど、そうなんだ。そうそう、そうだよな。みたいなノリで、この内容なら、なにも片付けができない主婦向けではなくて、うちの社員や大工さん、それだけではなくて、協力業者の皆さんにも聞かせたい内容だった。

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こんな表があって、「整理」は必要なモノと必要でないモノとを分ける事で、「収納」はそれらの分類されたモノを使いやすい場所に納めることであり、「整頓」とは、その納められたモノを整えることで、「片付け」は、使ったモノを元に戻す事であるという。だから収納さえ適切に出来ていれば、「片付け」は誰でもできるようになるので、まず「整理」をしっかりと考えることが大切なのだと・・・・。

「収納」というのは、まず「整理」してからでないとできないし、元に戻す場所が決まっていなければ、「片付け」もできないのだという。確かにそのとおりで、家庭での収納も大事だが、「社長」という、いま会社での立ち位置を考えると、社員や現場の職人さんとの間で、こういう図式が共通理解となるように努力しなければならないのだろう・・・。

他にも面白そうな話がいっぱいあって、うちで家を建てる人に、こういう収納アドバイスのサービスが提供できればと、大まじめに考えてみた・・・。実は、金城さんと知り合ったのは、「まちのえんがわ」のワークショップに参加してくれた事が「縁」で、なんというのか、こういう繋がりはとっても嬉しい。

休憩をはさんで、次は、家庭のエネルギーの整理整頓で、講師は米谷良章設計工房 一級建築士 米谷良章さん(http://mai-a.jp/)で、関西大学の木造設計製図の授業を一緒に担当している間柄でもあり、音宴の仲間でもあって、そんな事よりも本当にすごいエコ住宅をつくる本『本当にすごいエコ住宅をつくる方法』(野池政宏氏と共著 2011)/エックスナレッジ の著者であって、家庭の省エネには、めっぽう詳しい。うちの奥方は、米谷さんが作成した「冷蔵庫買い換え省エネ度合いは何%」という資料を見て、即断で冷蔵庫を買い換えた・・・

「私」にとっては、それなりのレベルで理解しはじめている省エネの話なのだけれど、参加者の皆さんにとっては、新鮮な話だったようで、前回のブログに書いた1985住宅ジャンルの話も面白かったが、一緒に参加した奥方が言うのには、消費電力の話が特に印象に残ったらしい。

電力消費量が「kwh」と表示されて、その「wh」は消費電力×時DSC05275間の事で、例えば、一日に約1000ワットの電子レンジを約10分ほど使うと、1000w×0.2h=200whとなるのだけれど、蛍光灯40ワットを一日付けっぱなしにすると、40w×24h=960whとなって、電子レンジ使うより蛍光灯の付けっぱなしの方がアカンでぇ・・・。という話。

もっとエエ話がいっぱいありそうだったが、残念ながら1時間で時間切れとなる。珈琲&ケーキの休憩をはさんで、最後は、(株)ビジネスアスリート 後藤俊孝さん(http://mbp-osaka.com/biz-athlete/)が講師となって「お金の整理整頓」のお話。後藤さんとは普段は仕事上で、新築やリフォーム工事での住宅ローンアドバイスを望むお施主さんにむけて個別アドバイスしてもらっていて、特にリフォーム工事で、住宅ローンとして借りられるように、銀行と面倒くさがらず丹念に交渉してくれるのは、後藤さんならではとおもう。

今回のワークショップでは、そういう住宅ローンの話ではなく、家庭のキャッシュフローとライプランの話だった。「収入ー支出=貯蓄」で貯蓄を殖やすには収入を増やして支出を減らすという至極当たり前の話なのだけれど、例えば収入を増やすのには、奥様が働き、それが、103万円までなら税制の問題で扶養家族としたままで、税金を取られずにまるまる収入となって・・・。なんていう税制の問題を整理整頓して話してくれた。

DSC05281支出を減らす事は、(1)基本生活費 (2)住居費 (3)教育費 (4)自動車 (5)保険 が主な項目で、基本生活費の削減は「収納の整理整頓」とも大いに関わり、住居費の削減は「省エネの問題」と大きくリンクする。また、教育費がいかに費用として、大きな支出であり、そして削減しにくい数字であるかと表で示してくれて、後藤さんの専門分野である保険費の話などは、オタク的で、入院保険や火災保険など、たいへん興味深い話だった。「私」はいつも後藤さんのことを、住宅ローンと保険のマニアックなオタクと呼んでいるたのだけれど、ますますそのオタク度的印象を深めた・・・・。

ワークショップ終了後、何回かワークショップに参加してくれている大学生のBくんが、学校の授業より、勉強になる話ばかりで、話を聞いていると、『本当にすごいエコ住宅をつくる方法』という本を買おうと決めました。同級生や後輩にもワークショップの参加を勧めているんです。なんていう表現をしてくれて、少ない人数で、講師の方々には申し訳なかったけれど、開催して良かったなぁ・・・・と。

「収納と家庭のエネルギーとお金」の整理整頓のお話は、家づくりと関わる話なのだけれど、家を新築したりリフォームしたりする人のためだけではなく、広く多くの人たちに知って欲しいエエ話で、機会があれば、是非もう一度、このスペシャルな3人と、「3つのエコ」を再演できたらなぁ・・・・とおもう。

投稿者 木村貴一 : 2012年07月22日 23:59 « 我慢とか忍耐とか貢献とか省エネとか | メイン | 省エネな夏の暮らしのための「窓」 »


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