2008年08月31日
今週 印象
蝉の抜け殻が葉っぱにくらいついて、時間が止ったかのようだった。蝉の五月蠅い鳴き声を聞けなくなったらなったで、 ちょっと寂しいような気もする。ひとの感情なんて勝手なもんだ。「やっぱり夏は終わろうとしているのだなぁ・・・・」 と、 セミの抜け殻を見ておもった。
土
リフォーム工事でお伺いすると、日が暮れた帰りがけに、玄関から外に出ようとすると、
行燈のような照明器具がぶら下がっているのに気が付いた。玄関から家に入る時には気が付かなかったけれど、「あぁ、いいなぁ・・・」
とおもった。
神社の改修工事がいよいよ本格的になってきた。現場を覗くと、破風が取り付けられていた。会社の加工場で、大工さんたちによって、 地道に加工された檜の材料が、「ようやく、表舞台に登場するのだ・・・」と、おもった。
お風呂の改造工事の現場に行くと、バラ板にグリーンの防腐剤が塗ってあった。「えっ、グリーンやぁ!」と、おもった。 「筋交いや金物等の構造はどうなっているのか・・・」「 腐りはないのか・・・・」「シロアリは・・・・」「コロニーは・ ・・・」と、続けて、脳内が巡る。
何で、こんな写真を とおもうだろう。土間のコンクリートの一部が、何となく赤く汚れているのだけれど、それが、カンナや鑿(のみ) の刃を研ぐために「砥石」を使って研いだ、その砥石の研ぎかすが、土間に赤く色付く。もっともっと赤かったのだけれど・・・・。
まだ、私が、入社したての頃は、毎朝のように大工さんが、砥石で研ぐ作業をしていた。最近は、仕事の内容が変わって、 そんな姿を見なくなった。ところが、神社の仕事のおかげで、しばし、復活。
土間を見ながら、「いつも赤く色付く土間」 そんな刃物に「気」を使いながらする「木」の仕事が、常にあれば、 「若い大工さんは喜ぶだろうナァ・・・・」 と、おもった。
リフォーム工事の玄関に「コケの付いたタイル」を貼った。建具や土間タイルの趣味と好みは様々だとおもうけれど、「このコケタイル、 面白い素材だなぁ・・・・」「様々な使い方が出来そうだなぁ・・・」「けど、価格がちょっと、高いなぁ・・・・・」と、独特の印象を持った。
リフォーム工事で、檜の節なしで、床暖房対応の床材を初めて使った。檜の床と珪藻土の壁。障子と檜の壁。 照明器具と円形の檜集成材でできた掘りごたつテーブル。
最近の杉を使った空間ばかりに見慣れていると、「檜の空間は、ちょっとした緊張感があって、新鮮だなぁ・・・・」と、おもった。
工事中のリフォーム現場に行くと、道路を水洗いしていた。「火と水を上手に扱えるのが男だぁ!」なんていう諺が、あったような、 なかったような・・・・。でもなんだか、そうおもった。
水
数年前にタカヤマ建築事務所の設計で、リノベーションの施工をさせていただいたデザイン事務所に、お伺いする用件があった。ついでに、
写真を一枚撮らせてもらった。 「この打ち合わせ室から、様々な、創造性のある広告が産み出されるのだなぁ・・・・」と、
おもった。
水
大阪市内のある土地を見に行く。「思わぬところに思わぬ土地があり、そして、思わぬ出会いがあって、それが、これから、どのように、事が、
展開していくのだろうか・・・・」なんて・・・・想像がかけめぐる。
水
うちの会社がある、大阪市内生野区の小路。正確には、小路東というのだけれど、今度、うちも含めて、近くのお店26軒ほどが集まって、
新聞の折り込みチラシを作る事にした。その取材と挨拶で、うちの会社の近くにあるお豆腐屋さんに立ち寄った。そして、記念写真を一枚。
いま、という時代にあっては、こんなお豆腐屋さんが「カッコイイなぁ・・・・」とおもった。そして、いつかは、おっちゃんのあとに、 若い人が、誇らしげに立っている姿を想像した・・・・。
火
五年ぶりに、奈良でLDKをリフォームをしたお宅にお伺いする。なんでも、ご主人が脳梗塞で、倒れて・・・。それで、
お風呂や階段に手摺りを・・・と。床の土佐栂が「ほんとにいい色合いになっているなぁ・・・・・」とおもった。
床に塗料を全く使わなかった。なめし革が年月と共に飴色になるように、白っぽかった国産の栂板が飴色になっていた。 その5年の間に家族も変化し・・・・。ご主人の回復を・・・・。
月
2年ほど前にリフォームさせていただいた家の奥さんのご実家に、リフォームの相談で、お伺いする。「感謝」という気持ちがわいてきた・・・・
。
このブログを書いている背後で、子供が「もぉ!たいへん!たいへん!宿題!宿題!」と叫ぶ声がする。 夏休みの最終日らしい・・・。工作も残っているらしい・・・・。
夏のおわりなのだ・・・・・。
投稿者 木村貴一 : 2008年08月31日 16:05 « 突然とか偶然とか | メイン | コロニー »