2012年09月09日

「森」と「木」と「木材」吉野遠足

残暑。なんか蒸し暑い日曜日の大阪市内。クーラーのかかった部屋に入ったらホッとする。午後1時頃から3時頃まで、クーラーのかかった「まちのえんがわ」の縁側に座って本を読んで過ごす。「まちのえんがわ」には「縁側」と「地窓掘りごたつ側」があって、今日は縁側に腰掛けて本を読む気分だった。

そういえば、「まちのえんがわ」の本棚のセレクトをコトバノイエ加藤さんと相談し、大幅に変更した。加藤さんは木村工務店のお施主さんでもあって、「まちのえんがわ」本棚の全ては、コトバノイエ加藤さんの本でもあり、まぁ、それを委託販売しているような形。

加藤 博久

まちのえんがわの本棚 「日本の文化」のブックリスト。
http://kotobanoie.com/library/engawaculture_sept.pdf
リニューアルのテーマをいろいろ考えたんだけど、この「まちのえんがわ」という小さなコミュニティスペースで木村さんが伝えようとしていることって、大きくいうと「文化(culture)」、そしてそのあり方なんじゃないかと、まあいつものように勝手に解釈。
できればこの本たちをコアにして、サブカルチャーや芸術、あるいは月や星のことまで拡散させていけたら、最高なんだけど。

写真: まちのえんがわの本棚 「日本の文化」のブックリスト。
http://kotobanoie.com/library/engawaculture_sept.pdf

リニューアルのテーマをいろいろ考えたんだけど、この「まちのえんがわ」という小さなコミュニティスペースで木村さんが伝えようとしていることって、大きくいうと「文化(culture)」、そしてそのあり方なんじゃないかと、まあいつものように勝手に解釈。

できればこの本たちをコアにして、サブカルチャーや芸術、あるいは月や星のことまで拡散させていけたら、最高なんだけど。

その「まちのえんがわ」で「遠足」を企画して、それが「森」と「木」と「木材」吉野ツアーで、吉野の阪口製材の阪口さんの力を借りて、吉野へ遠足に行ったのが昨日の土曜日の事だった。木村工務店で催す企画なら家を建てる人たちのためのツアーなのだろうが、「まちのえんがわ」で企画すると、どんな参加者になるのか、少々不安でもあった。

「イエタニ」さんは造園家で廃材プランターワークショップの講師でもあって、「まちのえんがわ」ワークショップの常連さんでもある50代。「イワオ」さんは「まちのえんがわ」すぐ近くのあそび菜食堂オーナーで、もともと芸大出身なこともあって、ものづくりが大好きで、ワークショップ皆勤賞の50代。「スヤ」さんは、ご近所に住むデザイナーであり、専門学校の講師でもあって、「まちのえんがわ」にデザインの本十冊をセレクトして頂いた60代。「ウエノ」さんは、前回の1985巡礼団に登場したあのウエノさんで40代。「ヤマダ」さんは、ガーデンショップと造園を営むご夫妻で、イエタニさんの塾生でもあって、「グリーン」に関する事をあれこれと悩みながら一生懸命生きる、とっても感じのエエご夫妻。

「サトウ」さんは、北海道に本社をおくキムラという建材商社の大阪支店長で、大阪に北海道の断熱気密の技術を伝えようとやってきて、大阪で最初にとびこんだ会社がうちだとまことしやかに語るのだけれど、とにかくそんな縁で北海道に断熱気密の視察旅行に行ていろいろと案内してもらった。このたびの震災にも遭遇した40代フクシマ男児。「トクナガ」さんは、サトウさんの部下で、二人は上司と部下の関係で、上司に強要されて参加したのかどうかは定かでないのだけれど、それぞれが福島と北海道の人で、どちらも奈良初体験で、奈良を何よりも楽しみにしている様子だった。

「KB」さんは、ほとんどのワークショップに幼稚園児?の息子さんと二人で参加頂いて、息子さんも一生懸命ものづくりをするお子さんなのだけれど、気がついたらお母さんが、どっぷりと製作にのめり込んでいて、その集中している姿がとっても印象的なお母さんで、今回も親子お二人で仲良くご参加。

「S」さんは、木村工務店の設計施工の新築で暮らしているお施主さんで、ダンサーを目指す小学生の娘さんとご夫妻の三人で参加。久しぶりにお会いするのだけれど、奥さんとはフェースブック上のお友達でもあって、フェースブックにアップされる娘さんのダンスを見て大きくなったなぁと思っていた。そうそう無垢材で出来たキッチンとカウンターテーブルが一体になったオウチで、そういえば、3人のお子さんのための8畳の間に、2段ベットを3つネットで買ってもらって、その中にテーブルや収納棚をうちの大工で組み込んで、それをカーテンで間仕切る子供部屋としたお宅で、設計中のお客さんにもひとつの事例としてよく紹介している。

「M」さんは、東大阪で12年前に購入した鉄骨造2階建ての建て売り住宅をほぼ全面リフォームする工事中のお施主さんで、幼稚園前の娘さんと小学校に通うとっても足の長い娘さんと奥さんの3人でご参加。そういえば、前回の模型製作ワークショップにも参加して頂いた。そうそう、なによりも、「まちのえんがわ」の前に長屋門の付いた戦前の3軒長屋があって、そのうちの2件を新築とリフォームの仮住まいとして提供しているのだけれど、そこに仮住まいされていて、集合場所は「まちのえんがわ」だったので、引き違いの門扉をガラガラと開けて一歩踏み出せば、そこが集合場所。という吉本新喜劇のようなシチュエーションだった。

「K」さんは、東成区で、木村工務店の設計施工で、戦前の長屋を耐震と断熱の全面リフォーム工事して暮らす女性で、もともと工芸の学校出身だったそうで、ものづくりが大好きで、ワークショップにも何回か、お友達と一緒に参加して頂いている。今回はおひとりで参加。そういえば、真壁で土壁の長屋を外断熱してガルバニゥームを張った初めてのリフォーム施工例で数値的にも、Q値9.32が2.29になり、耐震も0.41が1.02になった。

こんな「「まちのえんがわ」の縁で結びついた、オジサンから小さな女の子さんまで17名の参加者と「まちのえんがわ」スタッフのアオキさんと「私」を交えて19名が今回のメンバー。これから木の家を建てる事に興味をお持ちの参加者がいなかったのは、少々残念なのだけれど、とにかく小型観光バス21人乗りサロンタイプに乗って小路から吉野への「遠足」を楽しむ。

↓ 「まちのえんがわ」に集合。バスの中は行きも帰りもワイワイガヤガヤ。
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↓小雨の大阪から曇り空の吉野に到着し阪口製材の吉野サロンでトイレ休憩。
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↓梅谷醤油工場で吉野杉の樽を見学し、醤油もお土産に買ったりした。
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ひといきネットワークという木づくりの家のひとたちと合流して30名ほどで行動する。
↓「山」に入って山守さんから杉と檜の葉や幹の違いを教わる。
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↓お昼には太陽も出てきて、皆でランチタイム。こばしのやき餅や柿の葉寿司も配る
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↓子供達のためにオトナがバッタを採ってあげたり、沢の水触ったり・・・
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↓山から製材所に戻って阪口さんのレクチャーがはじまる。
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↓割り箸の工場を見学し、阪口製材さんのモデルハウスも見学する。
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↓蔵王堂へハイキングして皆で一緒に記念写真。そして、やっこで柿の葉寿司を買う。
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吉野の「森」の歴史を山守さんからお聴きし、植林された森を体験する。その森の「木」についてレクチャーを受けて、その「木」が製材所で「木材」となる工程を見学する。製材所の端材を使った割り箸工場とか、製材された木材によって建築されたモダンな住宅を見学した後、吉野山にある蔵王堂に行って脈々と息づく「木の文化」を垣間見る。きっとこんな流れの中から「循環」なんていう感覚を肌で感じ取るのかもしれない。

まぁ、でも、「見学」だけではなくて、「遠足」の楽しみのひとつは、皆で一緒にお弁当を食べたり、お土産を買ったり、歩いたりすることであって、こばしのやき餅を90個予約し、宮滝醤油を買い、やっこの柿の葉寿司を買う、歩いて汗が吹き出て、喉が渇いて、皆でソフトクリーム買って食べ歩く。なんていう単純な事をまるでファミリーのような感覚になりながらシンプルに一緒に楽しめるのが「遠足」の醍醐味だな・・・・。

遠足を一緒になって楽しい催しにして頂いた参加者の皆さんに感謝。

投稿者 木村貴一 : 2012年09月09日 23:58 « 木村家本舗 3 | メイン | 1985巡礼団 »


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