« 2007年09月 | メイン | 2007年11月 »

2007年10月28日

徒弟制度

今日は、秋らしい気持ちの良い天気の日曜日だった。外で、過ごすには、最良の日だなぁ。スポーツの秋だな。と、書きながら、 一昨日と昨日の雨の事を思い出す。昨日は午前中の降水確率が20%だったので、雨は、ほとんど降らないと予想していたのに、 しっかりと雨が降った。

考えてみれば、20%の確率で、雨は降るのです。といわれているのだから、天気予報が、ウソをついたわけではないよな。と、 何だかウダウダ言っているのは、そんな昨日の雨の中で、社員を中心に協力業者の皆さんも一緒に参加して、ゴルフ組と釣り組に分かれ、 スポーツの秋を楽しんだからだ。ちなみに、私は、ゴルフ組に参加。

P1080319P1080320P1080311P1080309P1080313P1080316

業者とのゴルフでの癒着はもってのほかだと、防衛庁では、お叱りを受けている最中でもある。スポーツを楽しむより、まず、 研修でもすれば・・・・。という意見がありそうな気もする。確かに、5年ほど中止していたのだが、丁度、昨年の今頃、ゴルフの会が復活し、 今回が第74回のゴルフコンペとなるらしい。

良き伝統か悪しき伝統かよくわからいものの、74回も続く伝統をゴルフがヘタだと言って、途絶えさせるのもなんだし・・・。 それに終わった後は、自分のスコアーには幻滅するものの、多くの皆さんと、一気にコミュニケーションがとれて、それはそれで、 開催して良かったなぁ・・・とおもう。

そうそう、70歳以上の方が3名、参加していて、受付で、なにやら細かく記名していた。何かね。と訪ねると、 70歳以上はゴルフ費の1000円が、税金として免除されるらしい・・・・。へぇ・・・・・。

などと、今日の天気を見て、思い出しながら、朝のテレビの、サンデージャポンを見ていると、 kameda家の長男の謝罪会見が映し出されていた。親、長男、次男、それぞれの微妙な関係性を興味深く感じながら、 負け方と謝り方というのは、難しい事だなぁ・・・と、それなりに、感心しながら、見ていたら、 昨日の集まった協力業者の人たちの思いがよぎった。

今回のゴルフコンペの幹事は、電気工事の電工舎さんと鉄骨工事の横井金物さんで、どちらも次男さんがうちの担当だ。 協力業者の会長をしてもらっている材木屋さんの岡房商店さんも次男さんが当社の担当。木製建具製作の川端商店さんも次男さんがうちの担当で、 水道工事の協伸工業さんも次男が担当。この6社のうち、5社は兄弟で仕事をしていて、そのうちの1社は長男が亡くなられて、 次男があとを引き継ぐ。もう1社は長男は別の仕事に付き、次男が継いでいる。4社は長男は同じ仕事をしながら、次男がうちを担当する。

それ以外にも、瓦の瓦虎工業さんも兄弟で仕事を継いでいるし、建材を販売するイナバさんも、硝子工事の三木板ガラスさんも、 美装工事の田中美装さんも、解体工事の武市組さんも、塗装工事のサンワ装建さんも、板金工事の松倉商店さんも、皆が、 親からあとを継いで仕事をしている。

親、長男、次男、親からの世襲、親からの教え、親からの離脱、兄弟間の微妙な関係性、家族、それらが、 多くの問題を引き起こしているのだなぁ・・・・。でも、そういう、濃厚な関係性がないと、伝達されない技術とか、伝統とか、 事業とかもありそうで・・・・。

と、考えていると、「徒弟制度」なんていう言葉を思い出した。例のウィキペディアで調べてみると、 書きかけ項目で、協力者を求めています。と書かれてある。確かに、IT業界からすると、もはや死語に近い考え方かもしれない。まぁ、でも、 あらためて、「徒弟制度」という方法論を、しっかりと考え直してみる事も必要だなぁ・・・・と、思えた。

Share (facebook) 


2007年10月21日

空間を指すのではない。「家」とは、心の奥にある特別な場所。

週末、今月号の「住まいの設計」と「住宅建築」という2冊の雑誌が届いて、 ページをめくっていると、木村工務店で施工した、 矢部達也建築設計事務所の設計による「コトバノイエ」 が「住まいの設計」に、阿久津友嗣事務所の設計による「生駒の家」 が「住宅建築」に掲載されていた。機会があれば本屋さんで手に取ってみて下さい。

          P1080181
          P1080184
          P1080185
          P1080187
          P1080189

そうそう、「コトバノイエ」は本棚が構造体になっていて、その住まい手のKさんは、無類の本好きで、最近「本買記」というブログを立ち上げて、それが、実に、 素敵で興味深いブログなのだ。その内容から想像すると、ゆくゆくは、住んでいる家が、古本屋さんへと変貌していくのだなぁ・・・・。 家と共に、末永く見守らしてもらいたい・・・・。

それで、コトバノイエの設計者のヤベッチのブログを覗くと、「フラガール」の話が出ていた。そういやぁ、 私も何気なく、テレビを付けて、何気なくテレビの画面を見だしたら、どんどん引き込まれて、不覚にも涙した。確かに、 評判の映画だと聞いていたが、そんなに泣ける映画だとは知らなかった・・・・。

関西に住んでいるので、ハワイアンセンターの名前は聞いていたが、正直、興味もなく、「旅」の対象になったこともない。でも、 あの映画を見ると、一度ぐらい、あそこで、あのフラダンスを見ても、まぁ、それはそれで、ええか。と思わせる映画だったなぁ・・・・。

そういやぁ、この頃、何気なく、ケーブルテレビの「ナショナルジオグラフィック」や「ヒストリーCH」「ディスカバリーHD」 「ディスカバリーCH」を見ていて、時として、ぐいぐい引き込まれてしまう時があるのだなぁ・・・・。

いやぁ、考えてみれば、最近、映画館で、映画を見ていないと気付いた。確か、前は、「有頂天ホテル」 を見たきりだ。そうそう、以前、「パイレーツオブカリビア3」を家族で見ようよと、奥方が企てた。それで、まず、予習をして欲しいと、 レンタルDVDで「その1」と「その2」を見せられた。何よりも、「ジョニーデップがカワイイ。」と言うのだ。確かにジョニーデップは、 およろしいかと、思うものの、「その2」では、大ダコなどが登場し、何だか、訳が分からなくなってしまい、「その3」は映画館ではなく、 レンタルDVDを借りて、家族で一緒に見る事で、勘弁して欲しいと、懇願したのだった・・・・。

そんな話を、たまたま東京から大阪に帰ってきていた長男にすると、ジムジャームッシュ監督の「デッドマン」 に出てくるジョニーデップを見たら・・・・。

と言って、レンタルDVDを借りてきてくれた。それは、なんともいえず重~い、白黒の映画だった。ニールヤングが即興で奏でる 「ギヤオーーン」というギターの音が、場面ごとに、とても効果的に使われていて、ジョニーデップが、カヌーに寝かされて、海に流され、 死んでいくラストシーンの映像は、強烈な印象として、深く深く心に残った・・・・。

パイレーツオブカリビアを見た直後だったので、ジョニーデップのその印象に、大きな違いがあって、あらためて、役者って、 凄い職業だなぁと、感心した。それで、ジムジャームッシュ、コレクションDVD-BOXなどというものを長男から略奪し、「ナイト・オン・ ザ・プラネット」「ゴースト・ドック」「ミステリー・トレイン」と続けて観る・・・・。

P1070185P1070186

こんな事を書いていると、突然、カトリーヌドヌーブを思い出した。それは、先日、 ルイビトンの新聞広告に出ていた一枚の写真の印象が強かったからだ。あの写真を見た時、高校生の頃、テレビで見た、「シャルブールの雨傘」 や「昼顔」という映画を思い出した。淀川長治さんの日曜洋画劇場だったのだろうか、記憶が定かでない・・・・。

その美しい写真を見ながら、今、いったい幾つやろか・・・という気持ちと共に、書かれてあるコピーが気になった。そこには、 『空間を指すのではない。「家」とは、心の奥にある特別な場所。』とあった・・・・。

Share (facebook) 


2007年10月14日

情熱大陸

071014-2128先ほど 、地車(だんじり)がコンチキチンと音を鳴らしながら、家の前を通り過ぎて行った。 秋祭りだな。秋が来たと言われれば確かに、秋だなと思わなくもないが、何となく、まだ、夏が残っているような気配が漂う・・・・。

テレビを付ければ、地球温暖化のテレビにしょっちゅう出くわし、ノーベル平和賞も地球の危機を訴えるゴアさんが受賞し、 CO2 CO2とあちこちで連呼されていて、とにかく、そ ぉ い う 温熱環境をしっかりと考えることが大切なんだ・・・・と、 否応なしに意識させられていることは確かだ。温暖化のこと、疑ってみる・・・という必要は、あるの?ないの?、なんて、まぁそんな事、 この際どうでもええか。確かに、心地よい風が吹く家に住みたい事は確かだしなぁ・・・・。

そうそう、先ほど通過した地車の様子を眺めていると、先日の遷座祭の事を思い出した。 あの不思議な儀式を通じて、御霊が移動されたように、「だんじり」だって、御霊を乗せて、移動する屋台といえるのだろうなぁ・・・。

岸和田のだんじりのように、F1レースばりの技を争うのもそれはそれで、カッコエエけれど、 神社から移された御霊が地車という移動屋台に乗せられて町を練り歩き、沢山の子供が引くだんじりが家の前を通る度に、 家の前におじいちゃんやおばあちゃんが祝福を受けに出て来て、大阪締めのようなリズムの鳴り物の音色に元気をもらう・ ・・。なんていう、ほのぼのとした光景があっても良さそうな気もするけどね・・・・。

P1070995なんて、書いているうちに、今週、ある集まりで、阿倍野にある「防災センター」 を見学した事を思い出した。ほのぼのした光景とは全く違って、地震の揺れの恐ろしさを体験した。

映像と動く椅子で、地震のバーチャルなシミュレーションをした部屋。消化器の使い方を体験する部屋。煙の中を腰をかがめて歩く部屋。 地震時の様子をリアルに再現したセット。応急手当の練習。071014-2239なんていうのを体験した後、 宮城県沖地震と南海地震を体験するセットに試乗した。

それは、想像以上の揺れだった。確かに、阪神大震災を体験しているものの、マグネチュード7を超えると、 しっかりとバーを持たなくては立っていられない揺れだった。

横からその揺れを再現する装置を見ていると、その揺れの幅の大きさと上下動の激しさに驚かされる。よくも、まぁ、建物は、 その揺れに耐えようとしていられるものだなぁ・・・と、「建築屋さん」だった事を忘れたかのように眺めた。 温暖化問題と共に耐震設計というものも大切なテーマだな・・・・・・。

RIMG0011そうそう 、本日は、かねてから施工中のM教会の上棟式があった。普段慣れ親しんでいる、 祝詞やお米や塩や御神酒。御幣、紅白の幕が、賛美歌、交読文、聖書、祈祷、に入れ替った。それはそれなりの良さがあって、 何ともいえない心地良さがあった。

・・・・・・・、・・・・・・・、・・・・・・、

何て、書いているうちに、「情熱大陸」のテレビの音が聞こえてきた。面白そうなので、このあたりで、今日のブログは止めにして、 テレビでもみようと思う。

Share (facebook) 


2007年10月07日

遷座祭

071007-1033神社の本殿の改修工事を施工することになっていて、本殿の御霊を仮殿に移す儀式があった。 その儀式を遷座祭というらしい。とても不思議な儀式だった。

夜の8時に儀式が始まった。結界といわれて縄が張られていた、その中には御霊を写す人たちしか中に入れない。その中を笙(しょう) や横笛の音を響かせた人が先導し、厳かにその音が神社の中に鳴り響く。薪を燃やし、松明や太刀など手に持った人々の後に続いて、 御霊を見えない状態にして、白い布で四方を囲った小さな集団が移動していく。移動しながら、低い声で「おーぉーぉー」と、 異様な音階を始まりから終わりまで響かせ続ける。そうして、本殿から仮殿に御霊が移されるのだった。

「御霊」というのが、神社の本殿にあり、移動する儀式は、「夜」にするのだな。「結界」というものがあるのだな。御霊は 「白い布で囲って、誰にも見えないようにする」のだな。それは、事件が起きた時に、テレビでよく見る、 警官が四方を取り囲むように青いシートを手に持って、隠しながら歩く、あの光景の、神聖なバージョンのようだった。

「おーぉーぉー」という低いうなり声が終始鳴り響くのが、独特の雰囲気を醸し出した。地鎮祭の時に神主さんが唸る音と同じだった。 あの音が神と関係する音階なのだなぁ・・・・・。悪霊を追い払うためなのだろうか?、裃(かみしも)を着て、 松明や太刀などを持った人たちが先導していく姿も不思議な光景だった。「日本」って不思議な国だなぁ・・・と、まるで、 外国人のような感覚でその儀式を見守った。

何よりも、あたりを覆う「静けさ」が素敵だった。音は鳴り響くものの静 けさがあたりに満ちあふれていた。P1070797静かな心にさせる何かが、その儀式の中にあった。 こういう時間感覚を忘れずに持ちたいものだなぁ・・・・、経験して良かったなぁ・・・・と、思えた。

ご神体が移された空っぽの本殿を奥に見ながら拝殿の前で、担当する大工の沖さん親子の記念写真を撮影した。


ホームページの中に、こんなコンテンツを作ってみたので、よろしくね。
職人さんと現場監督の一生懸命な姿を見たい
収納をデザインして欲しい

Share (facebook) 


« 2007年09月 | メイン | 2007年11月 »