« 2016年11月 | メイン | 2017年01月 »

2016年12月25日

Happy Holidays!

IMG_3121

25日の朝、出社すると、総務のとんちゃんが、サンタの衣装で机に座っていて、メリークリスマス!と、訪れたお客さんに、笑顔を振りまく。えっ、ほんとに、そんな格好で、座っているのですか...と驚きつつも、微妙な笑顔に変化するお客さんの様子が可笑しく、お昼には、木村工務店に関わる女性が、コスプレして、「まちのえんがわ」の前に集合すると、通りがかりのおばさんや子供達も集まってきて、一緒にメリークリスマス!と記念撮影をした。それにしても、年々、クリスマス感が薄れてきているような気がするなぁ.....。

15590511_1202021776517578_7923430025040110649_n

19日が、生野の日だという、いかにも生野らしいベタなイベント事があり、3ヶ月ほどまえから、そのベタな生野の日に、いっちょう乗っかってみるかという気持ちになって、毎月の19日には、私が、「まちのえんがわ」に居て、行政の方をはじめ、いろんな人が集まって、縁側談義をしようということになった。いま、生野区で、空き家リノベーション工事中のハシヅメくんが中心になって、今週の19日は、空き家カフェと名付けた縁側ミーティングを企画してくれて、縁側だけでは収容しきれないひとが集まったので、急遽、加工場でのミーティングとなった。

まちに眠る空き家をどうするかという問題は、空き家そのものをどのように活用して、どのようにリフォームするかだけでなく、エエ感じのまちを、住民のみなで、作っていくことで、エエまちが、ひとを呼ぶのだと、気付かされるわけで、「まちのえんがわ」が「生野区持続可能なまちづくり支援事業者」として行政の方々と一緒にまちのコトを考えるようになってから、それが少し発展して、空き家問題の解決と支援に一歩踏み込んだ今年一年でもあった。

リフォーム事でいえば、「暮らし向上リフォーム研究会」という温熱環境を研究支援している野池さんが中心となり、設計者や工務店が集まるミーティングが、年に4、5回ほど、木村工務店3階の会議室であって、今年最後のミーティングを22日におこなったあと、加工場で、忘年会を催した。いま、温熱環境の向上も表現出来る、リフォーム工事の標準見積書の作成を議論中で、さてさて、来年には完成するのだろうか...。そうそう、その日、昨年、寿退社をして、ロサンゼルス郊外に住む、総務のミカワさんが、一時帰国のついでに、忘年会に参加してくれたのも嬉しい出来事だった。

今年は、「まちのえんがわ」のワークショップに参加してくださるひとのリフォームや新築をする機会も増えてきて、あらためておもうのは、「ものづくりの好きな層」というのがあって、それを「クリエイティブ層」と呼ぶのかどうか、とにかく、家づくりにおいて、ものづくりの「過程」を一緒に「共有」したいというひとたちがいて、それは、新築でもリフォームでも、価格の問題ではなく、所得の問題でもなく、職業的な問題でもなく、DIYの問題でもなく、プロセスを共有しながら家づくりに積極的に参加することを望むひとたちで、その要望に応えられるような、設計や施工の仕組みを、社員や職人や協力会社が一丸となって、模索した一年でもあった。

さてさて、今年最後のブログとなり、年末年始は、12月28日が大掃除で、29日からお休みを頂戴し、1月6日が初出で、1月7日より通常営業の予定です。今年一年間、ブログにお付き合いくださった皆さん、どうもありがとうございました。 Happy Holidays!

Share (facebook) 


2016年12月18日

最終回

真田丸の最終回を見て、というより、最終回がどうなるのか、この1週間、それなりの楽しみであり、ところが、その終わり方に、えっ、これで終わり....もう少し最後の幸村の姿を見たいわ....という微妙な感じが残り、その中途半端な余韻が意図でもあるのだろうが、その余韻を引きずりながら、ドラマ終了直後にチャンネルを替えると、レアルマドリード相手に鹿島アントラーズが2対2の同点で、えっ、同点やん!と、そこで、夫婦で盛り上がるという妙な展開で、ちょっと興奮ぎみに試合を見るものの、延長線で、ビシッとロナウドに得点を決められて、やっぱり負けたか...という、中途半端なフラストレーションが残りつつ、それでも、よく頑張った!素晴らしい!...という、それは、まるで、最終回の真田丸の幸村と家康が、サッカーの鹿島アントラーズとレアルとして、シンクロしているかのような幕切れの印象だった。

ま、それはそれとして、とにかく、日曜日のブログを書く前に、真田丸を見るというのが、今年のパターンで、久しぶりに、NHK大河を楽しみに見たが、知り合いのなかには、好きでない。あえて見ない。という人もあり、そういうところが、三谷幸喜の脚本の面白さなんだろう....。

今年のもうひとつの新たなパターンは、長男夫婦と同居するというコトだけでなく、昨年の12月に誕生したマゴのイッケイと同居するコトになって、そのイッケイが、いきなり主役の座に君臨して、夜の食事に、イッケイが笑顔で迎えてくれるという、ドラマのような演出に、想定外に喜んでいる「私」の姿があり、その姿に、奥方が不思議がるという、夜の食事に繰り返されるワンシーンだった、

そのイッケイの一歳の誕生日が今週にあり、一升餅という風習をすることになったが、大阪生まれ大阪育ちのうちの奥方と私の家系には、そんな風習はなく、同じ日本でも福島県と大阪府の風習の違いに、面白がるのだけれど、子供の1歳の誕生日に、一升餅を背負わす風習で、やってみると、それはそれで、とっても記憶に残る一歳の誕生日になった。そうそう、食い初めも大阪では蛸を食べるのが習慣で、息子たちにもそうしてきたが、福島県では、そんな風習はなく、蛸を食べるグロテクスな赤ちゃんの姿を見て、祝ったのも今年の出来事だった。

IMG_3045
IMG_3050IMG_3051IMG_3052
IMG_0902

土曜日の夜は、今年7回目の忘年会が、奈良であり、生憎、今年の忘年会の最終回は、この水曜日に持ち越すことになるのだけれど、看護婦さんばかりの美女の園と豪華な景品のビンゴゲームと夢想庵の美味な食事を楽しんだ夜だったが、今朝の日曜日の早朝には、自転車に乗りたい気分と眠気との狭間で、2度ほど夢の出来事のように葛藤し、結局、眠気が圧倒的に勝り、遅くに目が覚めた時に、いきなりレッツビンゴー!と、昨日の記憶と共に、脳内で叫んでいたのには、苦笑した朝の目覚めだった。

IMG_3058IMG_3059IMG_3077IMG_3061
IMG_3062IMG_3063IMG_3064IMG_3065IMG_3066

本日は、今年最後のワークショップとして、ピザ作りのワークショップがあり、ピザ釜の薪をくべながら、炎と共に、参加者と、ちょっとした会話を楽しみながら過ごす時間は、それなりに楽しいひとときで、そういえば、ドラマもワークショップも最終回が重なった師走の日曜日だった。

DSC09461

Share (facebook) 


2016年12月11日

忘年会とメッセージ

IMG_3003
↑ 開始直後
↓ 宴たけなわ
IMG_3007

忘年会シーズンになり、さまざまな忘年会があるのだけれど、土曜日は、社員と大工さんと手伝いさんのいわゆる「身内」だけによる30人の忘年会だった。ここ何年間は、がんこ平野郷の蔵を借り切っての忘年会で、...なんて同じようなことをこのブログで、何回か書いていて、2004年からブログを始めて、2005年の6月からは欠かさず毎週日曜日に書き続けてくると、確かに、ネタのない時や時間のない時や同じネタを繰り返している時など、さまざまで、ただ、「続ける」ということで得られる歓びのようなものを味わいたがる「私」が存在しているのが、継続の要因なんだろう。

木村工務店も来年2017年の8月で創業80周年になり、継続することで、培われてきた、大工さんをはじめとする職人さんや協力会社との良き関係性など、伝統のようなものも出来てきたが、それでも、常に変化する社会と施主に対応するための社内システムであるとか、現場監督や設計や職人の技術の伝承と人材育成であるとか、家守りといわれるメンテナンスの問題であるとか、課題とするものも沢山あり、そんなのを振り返って反省しつつ、リセットする機会であるのが、忘年会なんだろう。

忘年会では、シャチョウが、ひとりずつにお酒をついで廻り、盃を酌み交わすというのが、習わしのようなもので、ある大工さんに、お酒を注いだ時の会話のなかで、その大工さんが、大工の棟梁のもとに弟子入りのような形で入って、初めての現場が数寄屋の和室で、脚立に立ってシゴトをしていた時に倒れて、バタンドスンと大きな音がし、近くにいた棟梁がビックリして、「大丈夫か!」と大きな声で怒鳴ったので、「大丈夫です」と答えると、「アホ!おまえのコトとちゃうわ!柱や!柱のコトや!」と怒鳴られたそうで、その後、へこんだ柱を兄弟子が布に水を含ませて何時間も押さえて、最後は棟梁が、立っている柱に鉋をかけて修復した....。

なんていうエピソードを聞きながら皆で一緒に大笑いするのだけれど、「師匠と弟子」のような関係性で技術の伝承と人材育成をするのが、日本的な方法として、やっぱりエエよなぁ....なんて、笑いと共に、そんなのが、メッセージとして、心のどこかに、種がまかれて、芽生えはじめたりするのかもしれない。そういえば、インデアンは、出会った人や動物が、いつも、「あなた」に、何らかの「メッセージ」を携えてきてくれているのだ...という「教え」のようなものを読んだことがあるが、忘年会も、そんな、ちょっとしたメッセージをあなたに届けてくれる「場」であるのかもしれない...。

Share (facebook) 


2016年12月04日

「界隈」という本棚

「まちのえんがわ」の本棚がリニューアルされて、BOOKS+kotobanoie のカトウさんのこんなコメントがフェースブックに掲載された....。

本のある風景。

大阪市生野区にある「まちのえんがわ」のライブラリー。

「まちのえんがわ」は、コトバノイエを施工していただいた木村工務店が運営している、その名の通り縁側のようなコミュニティ・スペース。

もともとは、木村工務店の木村さんとぼくが酔狂で始めた「木村家本舗 / BOOKS in RESIDENCE 」というイベントがきっかけで生まれた「場」なんですが、2011年12月にスタートしたこの場所に、BOOKS+コトバノイエの本を置かせていただいて今年で5年目になります。

ぼくが選んだ本のあるスペースは他にもいくつかあるんですが、じつはコトバノイエの本をいちばんたくさん出張させているのはこの「まちえんがわ」で、先月までは「日本の文化」というテーマで、約300冊の本が並んでいました。

今回はその本棚のリニューアル。
スタートから5年経ち、「まちのえんがわ」の役割やここを訪れる人にも変化が生まれているので、ライブラリーのラインアップもそういう場の動きに合わせて変えていったほうがいいよね、ということで、全面的な入れ替えを企画しました。

新しい本棚のキーワードは「界隈」。
この夏の和歌山でのイベント「ARCADE」で試したコンセプトをもう少し深化させて、人が集まる場、街の中でのライブラリーの在りかたみたいなことを、もう一度考え直してみました。

これがそのブックリスト。
http://kotobanoie.com/library/engawa_november16.pdf
もちろんすべてお買い求めいただけます。

とりあえず、209冊からのKICK OFF。
また少しずつ育てていければと思っています。

老舗の工務店らしく上質の吉野杉で設えられた端正な空間で見る古書たちは、雑誌でさえもコトバノイエとはまたちがった佇まいを見せていて、この場所に来るたびに、空間の力、素材の力というものをあらためて考えさせられます。

ぜひいちどお越しください。
そして、お気に入りの本が見つかったら、その本をお手元に。

まちのえんがわ / 木村工務店
http://www.kimuko.net/engawa/

まちのえんがわFBページ
https://www.facebook.com/まちのえんがわ-280325995353832

BOOKS+コトバノイエ
http://kotobanoie.com/

土曜日の午前中に、ワークショップに参加してくれている女性のウエノさんが、リニューアルした本を観るために、わざわざ「まちのえんがわ」にお越しになった。丁度、2階の事務所にいたので、1階まで降りて、縁側に座りながら、なんだかんだ話をしているうちに、なぜか淡路島の話になった。南海荘で泊まって食べたいわ。みたいな話で、建築カメラマンのササクラ夫婦がいつも泊まりにいくらしい...とか、瓦ワークショップを主催してくれた淡路瓦のミチガミさんの同級生であり、曰く、イタリアンが抜群なのだ....とか。そんな食べものにまつわる縁側話で盛り上がった。

お昼過ぎに、植景研究所のイエタニさんが、「まちのえんがわ」の真向かいにある減築工事中の木村家の外構の打ち合わせに寄ってくれた。イエタニさんは、砂利の洗い出しの平板を自分で造っていて、それをうちの外構の階段に使用できないかという相談で、現場で打ち合わせをした後、縁側に座りながら、小一時間ほど、ケンチクとニワにまつわる四方山話を楽しんだ。

イエタニさんが帰られたあと、そのまま縁側に座りながら、何冊かの本を手にとって、読んでいたら、ホールアースカタログと、それについての特集をしている雑誌 spectatorのホールアースカタログ後編が面白くて、どんどん読み進むうちに、「 木滑良久、ものづくりを語る(前編) 雑誌づくりは「町工場」じゃなきゃダメ」というインタビューがあり、雑誌ポパイやブルータスの創刊当時の編集者で、高校生の時に創刊されたポパイという雑誌を通じて、さまざまなファッションやライフスタイルを学んだ「私」でもあり、カトウさんのBOOKS+kotobanoie は、最近、ブルータスにもちょくちょく掲載されていて、そんなこんなの興味からも楽しく読んだ。

実はホールアースカタログは好きでないんです。というコトバに、あんがい共感するのだけれど、そんなことより、町工場的に雑誌を造ったというインタビューを読みながら、木村工務店も生野区の町工場のような工務店な訳で、それに、なによりも持続可能な町工場的工務店として存続けたいとおもう訳で、そういう町工場的なものづくりというかケンチクを造っていきたいというのが、祖父や親父の願いでもあり、「私」にも引き継がれている想いでもあるのだ....なんて感じながら、まったりとした縁側的時間を過ごした。

15355659_1112540575529139_4765991270104396308_n

そのまったり感を邪魔するようにポケットの携帯が振動して、誰かとおもうと、奥方からで、なんでも近くの家電量販店のコジマに来ていて、リフォーム中の家の洗濯機を選んでいるので、色とデザインだけ、これでエエのかどうかを「承認」しにこい!というお達しだった。長年連れ添うと、これは出来るだけ早く駆けつけんなあかんで!という「ハラ」のどこかが、行動を促すようなサインを受け取れるようになってきたので、まったり感などあっさりと投げ捨て、さっと縁側から腰を上げて、すぐさま電動自転車で駆けつけた。

たまに家電製品を見ると、確かに面白い。日立のナイアガラ洗浄にも惹かれたが、最後は、デザイン重視で、パナソニックのキューブ型を買ことになった。乾燥機能をどうするかで、あれこれと同意を求めてくるのだが、たいがい、そうやな、そうやな、イエス、イエスと、ほんとにちゃんと考えているのぉ!っと、お叱りを受けながらも、絶対的に「イエス」から入ることにするのが、コツのようなものだと、長い年月をかけて学んできたのだった。

私の選択権はピンクゴールドかクロームメタルかの色決めで、もちろんクロームメタルにしたが、そうそう、お風呂にカワックをつけたのも、ま、どっちでもエエけど、友達、エエっていうてるし....という、どっちでもエエ的発言には、絶対的にそれを付けたりする方向にすすまないとアトで良くない結果を生むというコツのようなものも学んできた....。カワックも乾燥機も両方付けるん!なんていう愚痴を決して言ってはいけないのだ。

今回の任務と使命を果たした後、夫婦で、のらりくらりと、コードレスの掃除機や、液晶テレビを楽しみながら見ている時に、「まちのえんがわ」のアオキさんから電話があり、OpenStreetMap のマッピングパーティをしているSEのワダさんが縁側に遊びに来ているので、戻ってきて欲しいという連絡で、そこで、奥方と別れて、電動自転車で生野のまちなかの小道をチャリンコしながら戻った。

縁側に腰掛けながら、OpenStreetMap 上で、生野区ものづくり百景のマッピングパーティを開こう...、いずれは空き家マップとか...という話題で盛り上がったが、この日、縁側に置かれていた雑誌の影響をもろに受けて、タイトルが「生野区町工場マップ」になってしまったのが、単純と言えば単純で、ま、でも、そんなのが、縁側効果であり、「界隈」の影響力でもあって、こんな「まちのえんがわ」の縁側に座って、まったりとした時間を過ごすのもエエとおもうんです。如何でしょうか!

Share (facebook) 


« 2016年11月 | メイン | 2017年01月 »