2008年03月16日
ロールケーキ
門真の新築現場に立ち寄ると、ペンキ屋さんが、 家具の塗装とペンキ仕上げの壁にパテ処理をしていた。25年ほど前に現場監督をやりはじめた時に、 いろいろと教えてくれた職人さんだ。
当時は、オイルステインの色の出し方や作り方をあれこれと談義し、 いろんなテクニックを職人さんから教えてもらいながら、色出しをしたものだ。大工さんをはじめ、板金屋さんや左官屋さん、皆、 自分たちの仕事に誇りを持っていた。そして、職人さんが現場監督に「仕事」というものを教えてくれた。今、思い返せば、 「ありがたいことだった」なと、感謝の念がわく。
あれやこれやと、ちょこっとした話をしながら、「のもっさん、幾つになったん」と聞くと「六十うん才」と言った。会った時は、 今の私より若かったのかぁ・・・と、計算しながら、週末に、自分の誕生日がやってくるのを思い出した。
ある日突然、自分の誕生日が、ホワイトデーとよばれるようになり、 わりと有り難迷惑な話なわけで、プレゼントとお返しが重なる「何となく損な誕生日」になってしまった。
今のところ、「もう誕生日のプレゼントとチャラにしとくワー」と言って、ホワイトデーのお返しを免除してもらっているのだ。 そう言えば、息子は、クリスマスと誕生日が同じで、「1回分損や!」と、よく言っていたものだ。
「デパートの売り場はホワイトデーを買う男子でいっぱいやったわ」と、ケーキを食べながら言われると、 バレンタイデーの週の日曜日にデパートへ連れられていかれた時に見た、チョコレート特設会場に溢れかえっている、 チョコレートと女子の何とも表現しがたい光景を見て、ほんとうに目が点になって、唖然として立ちつくした瞬間の自分の姿を思い出す。
そんな奥方の話を聞くと、心の中では、「何か返さんとー」とおもうものの、自分がデパートに行って、 お返しの品物を買っている姿が想像できない・・・・・・。来年はそうしてみるか?
ケーキの上のローソクを見ながら自分の年齢を数えはじめると、先日テレビで見たお笑いの「ナベアツ」 が3の倍数ごとにアホになるというネタが、頭をよぎる。私の年も、うん、3の倍数からひとつ増えた。アホな調子でヨンジュハチと叫んで、 ヨンジュキュと静かにかみしめてみる。
そうそう、門真の現場での話だ。コインパーキングの駐車代金を払おうとすると、一万円札しかなく、あっ、どうしよう・・・と悩む。 現場では、路上駐車御法度の時代なわけだから、最近、こうゆう事がよくある。
近くにコンビニがある時は、150円ぐらいの飲み物か何かを買う事になる。森小路で教会を造っている時は、3度ほど、 お札の換金のために、近くの商店街のたこ焼き屋さんで、たこ焼きを買って、設計担当のヒロTさんと一緒に食べながら帰った。
えーと、近くにコンビニあったっけ。そうそう、現場と駐車場の間に、手作りロールケーキの店があるのを思い出す。それで、すぐさま、 引き返して、こじんまりしたその店に入る。いちばん安いのが、530円。それだけでも良かったのに、なぜか、830円の 「栗入りロールケーキをもうひとつ」と注文してしまう。人間の購買心理って不思議だよなぁ・・・・。
会社で、3時の休憩時に食べる。意外に、美味しい。そういえば、最近、北浜の「五感」のロールケーキを食べた時は、確かに、 美味しいとおもった。堂島ロールも美味しい。奥方が、大阪から兵庫県三田まで小山ロールというロールケーキを買いに行ったと聞いて、へぇー、 ロールケーキがちょっとしたブームなんだと知った。
美味しいロールケーキが食べられて、「得」したような気もするし・・・。500円の駐車代金が1360円になって、「損」 したとも言えるし・・・・。まぁ、それは、ホワイトデーと誕生日が重なったのと同じような気分だな。
投稿者 木村貴一 : 2008年03月16日 16:36 « 基本 | メイン | 愛慕 »