2015年05月10日

小学生の放課後のような。

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同級生4人が揃うと、ゴルフに行くのがフツウなのだろうが、それが、なぜか、しまなみ海道にサイクリングに行くことになって、小学校と中学校の9年間一緒だった4人が、ちなみに前にもブログで書いたとおもうけれど、当時、大阪の公立の東小路小学校は4クラスで、そのまま4クラスだけで新生野中学校に上がって、なので、ほとんどの生徒と一度は同じクラスになっていたので、全員がファミリーみたいなもので、そのうえ、この四人のうち三人とは幼稚園も一緒で、現在、布施の万代百貨店のあるところに、平和幼稚園という幼稚園があって、そこの出身で、11年間一緒だったことになる。

同窓会のような忘年会のような、こぢんまりした同級生の集まりが、同級生の営む隠れた有名店の「げんこつ」であって、その酒宴で、それぞれが、別々に自転車に乗ってることが判明し、まるで、小学校の時に、あしたプールでもいこかぁ。うん、わかった。みたいなノリで、ゴールデンウィークにしまなみ海道にサイクリングでもいこかぁ。うんわかった。自転車乗りが集まる知ってるペンションあるからとっとこか。ほんだら、それ、タカイチに頼んどくわ。よっしゃぁわかった。5月の3日4日やで。了解。そんなノリだった。

4人ともに共通していることは、しまなみ海道を縦断サイクリングするつもりなど全くないことで、エーパンとニシノくんの二人は、坂は登れヘンでぇ!と強く主張し、東京でSEをやってるマツバラくんはデローザを輪行して、福山で前泊し、30km皆より多く自転車で走ってペンション輪空に到着した。ちなみに渋滞を避けるために早朝の4時30分にそれぞれの自転車を乗せた2台で大阪を出発し、生口島北インターを降りると、尾道から自走してきたマツバラくんの自転車に偶然遭遇したりするのが、同級生のオーラなのだろう…。

第一日目はペンション輪空のオーナー市村さんにツアーガイドを頼んで先導してもらいながら、4人プラス1人で走ることにしたが、イチムラさんへの要望は、因島のお好み焼き、インオコを食べたい。瀬戸田のレモンケーキも絶対食べる。あのぉ、エーパンは、もともとはケーキ職人を目指していて、それが、なぜか、いまはミュージカル劇団の音楽を担当していて、なので、スイーツ好きなのだ。ドルチェでジェラードも食べる。ヒルクライムは避ける。と、ほぼほぼグルメサイクリングで、終始、サイクリングによる消費カロリーより、食べ物とスイーツによる取得カロリーの方が勝っていたとおもう…。

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そんな軟弱同級生サイクリスト4人組は、本格サイクリストのイチムラさんに先導されながら、小雨降る中を生口島から因島に橋を渡り、大山神社で安全祈願をして共通のお守りを買い、たばこやさんと呼ばれるお好み焼き屋さんでインオコを食べて美味い美味いを連発し、店の前で記念写真を撮り、フェリーで弓削島に渡り、ほとんど車が通らない橋の上で、大げさな記念写真を撮り、島サイクリングの楽しさを味わいながら適度なアップダウンに大騒ぎして楽しみ、またフェリーに乗って因島から生口島に戻って、ドルチェで並んでまでジェラードを食べ、ほんの数キロしか走らないのに、瀬戸田レモンケーキのお店で、おっさん5人でケーキを食べて寛ぎ、本格的に降り出した雨の中をこの後に及んでもコロッケを食べ逃したことをブツクサ言い合いつつ、自転車のタイヤから噴出する水飛沫を浴びながら60kmのサイクリングを終えてペンション輪空に戻った。

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ペンションでは、小学生の姉妹がいるご夫婦とその奥さんのお父さん、つまりじいじいも一緒に5人で今治からサイクリングしてきたご家族と、56歳になる小学校の同級生おっさん4人組が、一緒に食卓を囲みがら美味しい夕食を共にしたが、三世代のサイクリングの旅は、とってもエエ雰囲気に溢れていて、何時か私もやってみたいなぁ…と憧れるほどで、それはともかく、夜更けは、4人+イチムラさんの5人でお酒を飲み、「島」と「海」と「橋」と「人」と「サイクリング」と自転車乗りが営む「ペンション」とが結ぶ「縁」の面白さを楽しんだ。

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次の日は晴れて、4人で生口島から大三島、伯方島へと自転車で渡り、伯方島を時計回りに一周したが、景色の見える休憩スペースがあるごとに休憩し、まったく生産性のない会話をウダウダと、笑い合いながら延々と話を続けているうちに、ほとんど小学生の時の休憩時間の会話と全く変わっていないコトに気付くわけで、授業を受けて、休憩時間になって、体を動かしたり喋ったりし、また授業が始まり、休憩時間になると、くだらないことを言って笑い合い…。そん感じに、自転車に乗って、ちょっとした坂をはぁはぁいって上がっては、景色の良い休憩所が見えるとすぐに休憩し、ぐたぐた喋り笑い、また走り、また休憩し、またとりとめのない会話をすることを繰り返しながら、有名な塩ラーメン店に到着すると、30分ほど並んで待って、美味い美味いを連発しながら食べるわけで、食べ終わると自転車に乗って、集落の中を彷徨うように入り込みながら、レトロな建築や看板や神社を見ては、あーだこーだと言いあい、食後直ぐの目的地はスィーツの有名店「玉屋」さんなのだと、自転車を漕ぐのを頑張りながら、到着すると、海に面したデッキのテーブルで、おっさん4人でケーキを少しずつ分け合いながら、やっぱり美味い美味いと言いながら食べたりするわけで、それはほとんど小学生の放課後なのだった…。

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そうそう、帰りは4人が2台に分乗して大阪まで帰ったのだけれど、渋滞を避けるために、尾道の町で、夕食を食べることにして、ところが、どの店もいっぱいで、6軒ほどのお店に断れながら、難民のように尾道の町を1時間以上もぶらぶら歩くおっさんの姿があって、午後8時を過ぎて、仕方なく、駅ナカの店舗で、あなごの天ぷらを食べて、それなりに満足して、駐車場まで戻ろうと4人で歩いていると、ペンションで夕食を共にした三世代5人家族に出くわす偶然がハプニングして、大げさに驚くわけで、信号待ちの交差点で、この偶然の再会を叫んで喜び合いながら、この不思議な縁を記念写真におさめたりしたのだった…。

やっぱり、これは、たんなる、小学生の放課後なのだ…。

投稿者 木村貴一 : 2015年05月10日 23:59 « 迷い | メイン | 夜噺のソトメシ »


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