2006年03月12日
Happy House
大阪市東成区の下町で木造3階建ての上棟式があった。上棟式には御幣というものを飾る。表には棟札といわれるものをくくり付け、
施主の名前を書かく。裏には日付を書く。墨で書くのだが、うちの会社での担当は福本さんだ。
私が産まれる前から会社に居て、定年退職した後、最近、また、会社に来て手伝ってもらっている。この御幣を造る作業も全て、
ひとりでこなす。他には誰も墨を使って文字は書けないのだなぁ・・・。退職していなくなって、ようやく、
建築技術の多くが60歳以上の人に「宿り」、伝承されないままになっているものが、多くある事に気付かされた。「技術」の「伝承」
とは大きな課題だなぁ・・・と思う。そして、そういう技術の伝承には「いたわり」や「思いやり」が必要なんだなぁ・・・
というのは先日の司馬遼太郎記念館での発見でもあった。
上棟式の宴が終わった後、御幣の裏に施主が何か書き残したいという。へぇー、そりゃぁ、面白いなぁ・・・・と思って、眺めていると。
四つ葉のクローバーに「Happy Hose」 という文字だった・・・・・。
リフォームをすると、たまに、天井裏に棟札が残されてある。それを眺めると、その家の「歴史」を想像してしまう・・・・・。そうそう、
家造りには「物語性」も必要なんだなぁ・・・とつくづくと思う。ちなみに四つ葉のクローバーは家族4人を表現しているらしい。
ハッピーハウスとは家を建てる人全ての願いなのだろうなぁ・・・・・。建築を造る側の私たちはどう在るべきなのか・・・と、
深く考えさせられた。感謝。
投稿者 木村貴一 : 2006年03月12日 10:57 « スイセン | メイン | イナバウアー »