2004年10月10日

運動会

子供の運動会だった。私もその小学校に通っていたので、学校へ行くと知り合いに沢山出会う。家を施工させた頂いた方もいれば、 同級生もいる。知り合いの方々と近況を話し合ったりしながら子供の姿を見る。 この同じ運動場で同じように走った自分の小学校時代の記憶をだぶらせる・・・・。その時の感覚がよみがえる。リレーの時や騎馬戦での歓声・・ ・。駆けっこで一生懸命走っている時に振動で頬が震える感覚・・・・。

年輩の知り合いの方と挨拶を交わした。孫さんが出ているのですか?と尋ねると、いやいや、もう大きくなって、 誰も小学校には通っていないのだけれど・・・・と言って昔話を語り出した。わしはここの一期生なんや・・・・と。確か私は2?期生・・あぁ、 忘れて思い出せない。子供は60期生ぐらいのはずだ。当時は小学生の数が多くて1学年が11クラスほどもあったらしい。近くに、 新しい学校を造ってクラスを半分に分けた。そうして出来たのがこの小学校だと・・・。今、 皆が走っているグランドはコークスが敷き詰めてあってなぁ・・・と。そんな話を暫くの間、聞いた。 私が通っていた当時は1学年4クラスだった。確か、多い学年でも6クラス、一クラスは40人ほどであった。今、息子が通う学年は2クラス、 1クラス30人ぐらいらしい。昔から小学校の規模としては最も小さいほうだったと思うが、それにしても、 高齢化と少子化が進んでいるのがはっきりとわかる。

そんな話を聞くと、一体、都市はどうなっていくのだろうかと考えてしまう。 この先この町はどうなっていくのだろうか?  高齢化の町になっていくのだろうか? 若い人達は住まなくなるのだろうか? 確かに人口密度は減っている。 密度の低下と均質化と郊外化は最近の都市の傾向であるらしい。私が住む町でも確かに人工は減ったようだが、しかし、 空家が増えたわけではない。空から見る限りは相変わらずギッシリと住宅が建っているのだ。長屋だけれど、ゆったりと住む。最近依頼される、 子供たちが出ていった後の老後の生活のリフォームの傾向だ。老人にはいい町かもしれない。市場は近い。駅にも近い。病院も近くに沢山ある。 そしてなりよりも密度が高いところが、逆に安心感に繋がっているようだ。近所の様子が何となくわかるのだ。ただ、 残念なのは散歩に適した道が少ないことかなぁ・・・。おばあちゃんたちは市場に行くのが散歩なのかもしれない。そういえば、 おばあちゃんは沢山見るのだが、おじいちゃんは案外少ないなぁ・・・やっぱり、女性は元気なんだ。

そんなことを考えているうちに運動会のプログラムはどんどん進んでいった。応援合戦なんていうのもあたりして、それは私の時代にはなかった。 紅組と白組が運動場の真ん中を挟んで左右に分かれる。まず、紅組の応援団長が紅組を応援するに当たって、白組の勝利を祈ってぇ・・・ と相手を讃えることから始める・・・。あぁ・・何だかええなぁ・・日本的だよなぁ・・・と思った。 それは今の世界情勢を見ているからなのかもしれない。知らず知らずにそんな文化を教えられたりしているのだなぁ。

そうだ。女の子が元気だという話だ。運動会を見て何より驚いたのは、かけっこで、男女が混合で走るということだ。私たちの時は男子は男子、 女子は女子で走った。それが知らず知らずの当たり前だった。だいたい女子より男子の方が速いと思っていた。 オリンピックでも最も速い選手は男子だ。しかし、考えてみれば、女の子にも速い人がいるし男の子にも遅い人はいるのだ。 別に男女が一緒に走ってもいいわけだ。実際、女の子がどんどん1等賞をとる。なんだかその光景にカルチャーショックを受けてしまった。

投稿者 木村貴一 : 2004年10月10日 01:02 « もの思う秋 | メイン | 環境問題 »


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