2012年05月13日

原初的エネルギー

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本日は、「まちのえんがわ」で、ステンドグラス作家の田中共子さんによる、ステンドグラス製作と硝子工事のワークショップがあって、参加者には小さな娘さんとお母さん、小さな息子さんとお父さん、大学生の娘さんとお母さん、同級生の男女のカップル、夫婦、同僚、などなど・・・。2月から本格的に、毎月一度催しているが、皆と一緒に、真剣と笑顔、集中とリラックスで、「ものづくりの共有体験をする」というのは、あらためて楽しいコトだな・・・と思う。前回もそうだったか、こちらが、皆さんから、ものづくりの原初的エネルギーをもらったような感じ。

DSC01926ちなみに今回は、うちの協力業者の三木板硝子さんに協力してもらって、Low-E硝子の性能の違いや、フィルム硝子の張り方などを実演してもらいながら、ほんのちょっとした硝子のレクチャーをおこなった。

そうそう、その前日の土曜日のこと・・・・

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リフォーム工事をさせて頂いたKさんからお父さんがお亡くなりになったという訃報が届く。確かに、リフォームの設計打ち合わせをしている時から、父が癌で、その親孝行のためにリフォーム工事をするのだという話だった。もちろん、その時に、何となく、最悪の事態を考える一瞬はあったのだが、実感として、ピンとこない訳で、それ故に、そんな事は起こらないのだと想像して、ほとんど忘れていた。

お引き渡しの時のお父さんの「笑顔」もはっきりと記憶に残っているのだけれど、設計担当のカワモトくんや現場監督のツジモトくんがメンテ等でお伺いした時は、元気そうでしたよ。という報告と共に時が流れていた・・・・。

そして突然の訃報。葬儀に参列すると、娘さんお二人から、涙と笑みが同居した表情で、感謝の意を頂戴する。「私」のこころの中には、悲しさと嬉しさが同居した妙な心境が唐突に沸き起こって、思わず、ぐっとくる。リフォームをした事を凄く喜んでくれたお父さんは、亡くなる二日前も家で過ごしたのだと。左がお礼状の中の一文。

甲斐性がある娘さんお二人だなぁ・・・と、こんな状況がほんとうにやって来て、あらためてそうおもう。こちらこそ哀悼と感謝の気持ちであると共に、ワークショップとは全く違う形で、「ものづくりの原初的エネルギー」を頂戴した感じ。

投稿者 木村貴一 : 2012年05月13日 23:43 « ゆらぎ。 | メイン | シェア »


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