2015年02月01日

「食」の刺激

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日曜日早朝5時45分に、いつものようにNHKのラジオが鳴ると、目をつむって半分寝ているような状態のかなで、あのイスラム関連の訃報のニュースをアナウンサーが伝えていて、そういやぁ寝たのは午前1時頃で、いま世界で起こっている出来事を何となく解釈しようとするおぼろげな脳内活動とともに、いま「私」の中で起こっている肉体的な感覚や昨晩の出来事や日曜日の朝に自転車に乗りたい気持ちと寒さと睡眠不足とで流石に自転車に乗る気力が湧かないわ!という脳内活動が、夢の中の出来事のように流れていて、そうこうしているうちに再び眠りに陥って、ぐっすりと寝てしまって、起きると、体中から辛い臭いを発散していて、奥方に顔をしかめられる始末。

昨晩はお施主さんからお誘いがあって道頓堀のグリコの前で待ち合わせをして新年会をする。生粋の大阪人やけどグリコの前で待ち合わせをしたのは初体験で、観光客気分のノリで、半分が初めてお会いする方々を含めた12名で、宗右衛門町筋を東に歩いて日本橋北詰を渡って島之内にある鑫福/シンフクという中華料理のお店に連れられて入ると、中国語がフツウに聞こえてきて、店員さんもお客さんも中国のひとが大半で、本格的に辛い辛い中華料理を食べて、排便にまで影響を及ぼすほどの辛さだったが、それなりに美味しくて、普段はまったく辛いモノを食べないのだけれど、たまに食べると体中がビックリしはって刺激的でエエですわ。

このところミナミに出た時の2次会は味園ビルのバーにちょくちょく出没して、それはあの味園ビル探検ツアーのお陰なのだけれど、それで今回もそのまま12名で、味園ビルの中の外人客の多いスタンディングバーで、うだうだと心地良く過ごしたわけで、そのうえアメリカ人に締めのラーメンを誘われるという不思議な感覚でミナミをぶらぶらしながら吉本の横の金龍ラーメンを食べたりし、それは20年以上前に御堂筋沿いのお店ができた当初に食べたきりの久しぶりなラーメン体験で、そんなこんなのミナミの夜の残像が、早朝の寝ぼけた脳内を駆け巡っていたのだろう…。

それで、辛いものを食べた刺激が体の中に残っていて、「食」の事が脳内をぐるぐると回り出して・・・

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そうそう、先日、堺まで夫婦で出掛ける所用があって、同級生の堺の鰻や竹うちにふらっと食べに寄って鰻丼を食べる。食べた後、裏口から入って職人さんが炭火で鰻を焼いている後ろ姿を見ながら、見事な炭火の「火加減」を見て、秘伝のたれが入ったツボを見て、学生の頃からこの光景を眺めると、「老舗の味」と「商い」というものの在り方に刺激を受けるのだった・・・。

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現場に行くと新人大工のヒラボシくんが、ケトルのお湯を沸かして、インスタント珈琲を入れてくれて、そんなのが、とっても嬉しかったりするのだった…。

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ある新年会が上本町シエラトンホテルの上町であって、ホテルの日本料理店で食事するというのは、独特のステータス感をくすぐる訳で、味にしても盛りつけにしても店舗の内装にしてもそんな感じで、なんとなくリッチな気分にさせてくれるわけで、その一瞬は、歩き方もそんなリッチな雰囲気になっている自分を発見して、そんなのがエエのかどうか…。

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昨年の忘年会で奈良の夢窓庵で食事をして、かれこれ4度目なのだけれど、いつも出汁に旨みがあって、料理のビジュアルも美しく、それに座敷と庭の雰囲気に趣があって、というか味の事をうまくレポートできる舌がないので、それより女将さんと話していると、また新しいことにトライしますのぉ…という、しっとりとしたオトナのバイタリティーを頂戴したのだった・・・。

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今まで母親が作ってくれていた黒豆のお汁が美味しくて飲むぐらいで、さまざまな事情から、奥方がその味を受け継げなくて、それが、暮れに鶴橋で黒豆を買って、そこのおっちゃんに、黒豆を洗った汁を捨てずにそのまま使うのがエエんや!捨てたらアカンで!と教わって、そうするとその夜に、不思議にも母親の秘伝の黒豆用の布に入った釘袋が見つかって、そんなこんなで、お正月の黒豆は、母親のあの味にほとんど近づいて、美味しかったな・・・。

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暮れの鶴橋商店街の寿し吉で昼食にグルメ鮨というのを食べて、それがフォワグラがネタに乗っている握りで、卵の中にもフォワグラが入っていて、お店のご主人と話しながら食べていると、フォフグラを使ったのはここが元祖らしく、寿司屋さんにしてもいろいろな「道」があるのだと「工務店」に例えて考えてみたりするわけで、そうそう、ある時、うちの職人さんと話していると、最近お寿司やさんにいって、カウンターがくるくる回ってないと、なんかものたらん感じしてくるわ!って。

「食」の刺激ってオモロイね・・・。

投稿者 木村貴一 : 2015年02月01日 23:59 « カルチャーショック | メイン | お餅つきというゆるやかなコミュニティー »


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