2007年12月23日
教会で過ごすクリスマス2
木村工務店で、初めて手がけた設計と施工による森小路教会の建て替え工事が、先月の末に竣工し、 その新しい教会での初めてのクリスマス礼拝が本日あった。昨年、初めて体験した教会でのクリスマスは、 おもいのほか心地よい体験だった。今年は、その体験を分かち合うために、奥方と一緒に参加することにした。というよりも、 新しい教会がうまく機能しているのかどうかが、何よりも気がかりだった。
「昔の面影を残して欲しい」 それが新しい教会を建てるにあたっての一番大きな要望だようにおもう。その事がうまく反映されたのかどうか、いまだに、そして、 これから先も心配なのだけれど、大きな花束を皆さんから頂戴し、その事で、それなりの安堵感と、 教会の皆さんへの感謝の気持ちでいっぱいになった。
改修工事によって、外観は変更されていたが、ヴォーリスが設計した内装が教会の皆さんのお気に入りだった。 正面の聖壇の奥にある壁の赤い布クロスは、赤いレンガタイルになり、袖壁の節のある松の板材は、無節の吉野杉になり、 腰板や床板も依然と同じように木で造ることになった。
平面上の大きさは依然と全く変わらないのだけれど、室内高は以前の1.5倍ほどとなった。教会の光の「暗さ」に、 ある種のあこがれがあるのだが、「聖書を読むためには、手元が明るくなくては・・・」というのもはっきりとした要望のひとつだった。 特に高齢者が増えた教会にとっては、大切な要素のようだった。そういえば、以前訪れた五島列島の教会では、 暗い教会の中に雰囲気にそぐわないような蛍光灯が沢山ぶら下がっていたのを思い起こさせた。
教会を「生活の一部」として過ごす教会の皆さんにとっては、「機能」として必要な要素が、それなりに沢山ある事に、 はじめて気付かされた。また、打ち合わせの前に必ず行われる祈祷は、「施主がイエスキリスト」でもあるのだと、徐々に、 気付かされることになる。
目に見えない力の存在。そんな事を考えさせられた教会建築だった。
(追記)
12月24日の夜は森小路教会でキャンドルサービスがあった。
森小路教会のパンフレットには、
「どうぞ、教会で、昔ながらの、そして本当のクリスマスをお祝いしましょう。
お仕事の帰りにぜひお立ち寄り下さい。ご家族で、あるいは愛する人やお友達と一緒にお越し下さい。
神様があなたを待っておられます。」
と、書かれてある。教会の皆さんの歌声が礼拝室に響きわたる「き~よし・こ~のよる~~」を聞くだけでもそれなりの感動があり、 心が洗われる・・・・。
木村工務店で家を建てさせていただいた方で(別に、そうでなくても良いのだけれど)これを読んでおられるのなら、是非、 来年のクリスマスは森小路教会でのキャンドルサービスを体験してみては如何でしょうか!
私は、昨年に続いての2度めの経験だった。クリスチャンでもなく、かといって仏教徒だとも胸を張って言えず、神道とも、言い難い「私」 が、新年を神社で、お参りし、仏壇にも両手をあわすという年始の行事に、年末のクリスマスには、教会で過ごすという新たな楽しみが加わった。
投稿者 木村貴一 : 2007年12月23日 19:41 « 年末に祖父に会った | メイン | 一枚 »