2015年05月17日
迷い
住民投票の結果が発表されて、ハシモトさんのインタビューを見ながらこのブログを書き始めたわけで、住民投票というのを経験してみると、確かに、賛成か反対かの意思決定に、「迷い」が、行ったり来たりするのだと、その心模様を体験できたのは、とってもエエ経験で、近所に住む有名なジャーナリストの方も、本日の「まちのえんがわ」ワークショップの開催中にお見えになって、キムラさん、投票に行ったぁ。いやまだです。ワークショップが終わってから行きますわ。投票率エエらしいしよ。それに拮抗しているらしいよ。そのジャーナリストの方に、迷いませんか?って聞くと、私だってこの投票は最後まで迷いますよ!というのだがら、誰もがそれなりの「迷い」を経験した週だった。
五月のゴールデンウィークが終わり、それとともに、工事に対する不満の連絡を何軒か頂戴し、おもに外構工事の工程の遅れによる不満にともないながら、室内の何カ所かの不具合の指摘があり、その対応をしっかりとするのが、最も大切な「仕事」なのだと、社員と一緒に、反省と謝罪と改善を模索する週でもあって、3月と4月の長雨の影響が、徐々に徐々に職人の手配に影響し、それが現場担当者の工程のやりくりへの「迷い」となって、大切なお客様目線を喪失させて、社内的なこちらサイドの都合だけに終始し始めたのが原因かもしれないが、その状況をクリアーな目線で見極められなかった私の立ち位置と社内的な工程や品質の検討と改善を「迷う」週でもあった。
確かに最近の弊社の住宅建築の現場の工程は遅れ気味で、工期を無理をせずに品質を守って造る傾向で、それでも、うちの工事工程が、全ての現場で遅いのかと思われるのも辛いので、例えば、アーバンリサーチなどの店舗現場では、いわゆる乾式の工法ではなく、左官漆喰塗りや古材や無垢材の床や大谷石やスチールの製作物などなど、湿式工法でも超短期の工期を守って、何軒か施工している店舗現場もあって、そのほとんどの職人さんが、住宅の現場にも入っている同じ職人さんなのだけれど、店舗とはまた違う、住まい手のいる住宅建築の工期と品質に対する「私」の「迷い」が、この結果に結びついてるのかもしれないと、再考させられる週でもあった。
本日は、家谷植景研究所のイエタニさんによる、「大きなだんだんプランター」製作のワークショップがあって、今までのプランター製作ワークショップの経験を活かして、参加者が製作過程をあまり「迷う」事なく、それでいてデザイン性と仕上がりにおいて、参加者の誰もが、あるレベルで完成できるように、周到に研究されていて、それは、イエタニさん自らが、ひとりで、あーだこーだと「迷い」ながらその解決方法を模索し、それを参加者の前で、サラリと簡単に表現している姿が、このような達成感のある楽しいワークショップになったのだろう。職人としてのプロフェッショナルな在り方を学んだ気がした。
「迷い」に遭遇する週だったなぁ…。
↑ 造り方を参加者に説明するイエタニさん
↓ 吹き付けをしてくれた山本塗装さん
ペンキの色の塗り分け方を指導する画家の高山さん ↑
投稿者 木村貴一 : 2015年05月17日 23:59 « 改善 | メイン | 小学生の放課後のような。 »