2012年11月04日
縄文アイドル
土偶といわれる古代のひとが造った人型や人面があって、左はみみずく土偶といわれる縄文人が造った土偶。これを「カワイイ」とおもうのが「私」で、それが、いつ頃にそう思うようになったのか、忘れたが、とにかく写真で見て、カワイイと感じたのだった。
滋賀県にMIHOミュージアムという美術館があって、ルーブル美術館のガラスのピラミッドを設計したIMペイが設計した建物であるというのは、雑誌「新建築」で見て印象に残っていた。一度は行ってみたいと思っていたが、15年間そんな縁が全くなかった。そんな訳で、MIHOミュージアムのある陶器の町、信楽にも行ったことがなかった。
もともと11月4日は住宅風呂巡礼の予定だったが、ブッキングがうまく行かず、別の日程に変更になっていた。10月の木村家本舗の期間中の来客がない合間に、玄関で展示販売していた古本から「土偶・コスモス」という本を抜き出して、2階デッキで読んでいると、木村家本舗プロデューサーであるカトウさんが、「その土偶、信楽にあるMIHOミュージアムに大集合して展示しているよ」という。カトウさんの実家は信楽の陶器の窯元なのだそうだ。それで、なんの脈絡もないそんな出来事が微妙に絡み合い縁として結びついて、本日11月4日にカトウさんの案内で、信楽のMIHOミュージアムで土偶を見るオトナの遠足を催す事となった。
↑ カトウさんから登り窯の解説をしてもらう・・・・
↓ MIHOミュージアムへ
↓土偶・コスモス展での土偶大集合の一部
こんな訳で、「私」にとって「カワイイ」と感じる、こういう土偶たちが、一堂に会するのだから、それはほとんど、AKB48のノリと何ら変わらないのだとおもう。選挙かなんかして投票し、センターを決めたいぐらいのノリとほとんど同じで、「私」の縄文アイドルたちが、美術館の中に大集合していて、それに、そのほとんどが、グラビア写真でしかみたことがなかったアイドルたちで、それが「生」で見れるなんてぇ・・・と感激する「私」。
「生」の醍醐味は、実際の大きさというのは、写真では解らなくて、こんなに小さかったのか・・・。とか、えっ、想像以上に大きいわ。とか、こんなに前後に立体的だったのかぁ。とか、それが意外な驚きだった。それにしても、縄文時代のひとたちは、この土偶たちをどのような暮らしの中で、どんな感情状態の時に、創作したのだろうか。テレビを見る代わりに、土をこね、こんな土偶たちを造形して、それらを焚き火で野焼し、その火の回りを皆でとり囲みながら、炎によって顔が赤々と照らされるお互いの顔を見て、「面白い面白い」とコミュニケーションを楽しんだのだろうか。出来た土偶たちをみて褒めたり、カワイイと呟いたのだろうか。まさか、センターを決める投票はするまい。
そんなコトを考えていると、前回のブログの最後に掲載した南部曲屋での写真の光景が、縄文人たちが縦穴住居で、土偶を造って、焼いて、面白がって、楽しむ光景に思えてきた・・・・。
投稿者 木村貴一 : 2012年11月04日 23:59 « 家族写真 | メイン | 秋雨 »