2009年04月12日
芽吹くような感覚
あ~、なんとも、気持ちが、エエ、気候・・・・。初夏のような春。木が一斉に「緑」になって・・・、あの、「芽吹く」感じが、 何とも言えず、エエ感じ。
ちょっと、寂しい感じがする「木」だけの冬の状態から、木々に「芽」がついてきて、春と共に、徐々に「緑」が増え、やがて、
どんどん緑になる。「変化」。・・・・。家づくりにも似たようなところがありそうだなぁ・・・・・。
この4月18日の土曜日の午後1時から5時まで、間口が2間(3640)の住吉区の家のオープンハウス(要予約)
を予定しているのだけれど、その家も解体工事から始まり、地鎮祭、遣り方、地盤改良、基礎、大工の手加工、建て方、・・・・・・・と、
徐々に「変化」。そして、ようやく完成が、間近に・・・・・。
解体・地鎮祭・遣り方・地盤改良・基礎・建て方
基礎工事と並行して、会社の加工場では、大工による手加工が・・・
上棟式があって、そして、大工の造作が進み・・・、
現場での定例打ち合わせも進む・・・・。
まだ、畳やクーラーが入っていないのですが・・・・、もうすぐ完成間近。
グレーで土色の「現場」が「精気ある空間」へと少しずつ「変化」し、そして「住まい」へと・・・・・。
社内検査の帰りがけに、平野のリフォームの現場に寄る。工事現場も、引き渡しを終え、生活が始まっていた。 テーブルや椅子が置かれると、「現場」が「住まい」へと変化していく・・・・。春を迎えたような気分・・・・。
「住まい」へと「変化」したその家の玄関アプローチの階段を歩き出すと、まだ「現場だった時」
に、職人さんの石を貼る様子を、アーダ、コーダと言いながら、皆で、眺めていた光景を思いだした・・・・・・。
大胆な「構造改革」までするスケルトンなリフォームもあれば、床材と壁と天井の仕上げだけをやり替える、
オーソドックスなリフォームもある。箕面で、ハウスメーカーの中古住宅を購入され、まだ、以前の住まい手の家具が残っている時に現地を見た。
そして、引き渡しの日。杉の床材とランバーコアー材による家具とクロスの貼り替えとデッキを新設。
シンプルな「変化」だけれど、シンプルに気持ちがエエ・・・・と、おもった。
リフォーム中には、時として、「気分の変化」も起こる。そんなに広くない空間。シンプルなキッチンの換気扇や棚がどうも邪魔だなぁ・・ ・という意見が・・・・。急遽、現場に赴き、リフォーム中に、もう一度リフォームを決断する。
IHヒーターだった事もあり、超シンプルな換気扇に・・・・、キッチン前の棚板も取っ払う・・・。職人さんと現場監督には苦労をかけたが、
皆が、スッキリとした気分で、お引き渡しをする。
建築家の設計による家づくりも進む。「新・住まいシステム」の坂田さん設計による、
木造住宅も進行中。地鎮祭があり、そして、雨の日の上棟式を迎える・・・。大工が手加工をした事もあって、天気予報を見ながら、
いわゆる出産調整をして、数日前に、建てて、ブルーシートでラッピング・・・・。
この状態が、どんな「住まい」へと「変化」していくのか、楽しみだなぁ・・・。
「アトリエアッシュ」の矢田さん設計によるコンクリート造の住宅も進行中だ。雨の日に皆さんと一緒に着工のお祓いをし、 確認申請がおりるのに相当の日数がかかり、ようやく、つい先日、1階のコンクリートを打設する。
矢田さんが教える学生が、コンクリート打設の学習に来たと云う・・・・。「生の現場」を体験する。「経験」するって、
何よりも大切な事だなぁ・・・・。
今まで、見たことのないような「空間」がうまれそうな予感・・・・・。
「アトリエウルル」
の設計による鉄骨造の住宅も進行中。こちらは、ドーピカンの天気に地鎮祭をし、ようやく、上棟を迎えた、鉄骨造2階建て住宅。
この鉄骨の塊が、この模型のような空間へと「変化」していくらしい・・・・。
「設計施工」の建物の話に戻ると、リフォームの現場に行くと、時として、思わぬ光景に出くわす。
スケルトンにして、前面リフォームし、屋根も新しくする予定の生野区の現場。天井を見上げると、垂木越しに真っ青な空が見え、美しい 「影絵」の世界が・・・・。美しいなぁ・・・と、しばし、魅とれる・・・・・。
そうそう、魅とれている場合ではなくて、キッチリとした構造補強が必要だなぁ・・・・と、心しておもう。リフォームの「現場」 というのは、独特の緊張感が付きまとうものだ。
生野区の別のリフォーム現場で、内部解体をしてみると、外壁がブロックで出来ていた・・・・。とにかく、ビックリ。それで、 構造設計のT原さんにアドバイスを求めて、基礎の構造補強を行う事にした。
地面に新たな生物が住み着いたような・・・・・・・。
会社近くのリフォーム現場。床をめくってみると、水場がないのに土台が腐っていた。
シロアリのN池さんに見てもらうと、3カ所ほど蟻道が・・・・。でも、もう既に、活動はしていないらしい・・・・。
土台を駆除するより、何よりも、蟻道の駆除が大切だとか・・・。
そうそう、最近、新聞に載った、
女王シロアリの話が面白かった。「自分の死後の後継者となる新女王を、王と交配しない単為発生で産む・・・・」らしい。
ということは、自分の分身を自分で産み出すというのだ。「女性力」の底力だなぁ・・・と、ブツブツ呟きながら、奥方をこそっと、
横目で見てみる・・・・・・。
会社近くの保育園に、ちょっとした、建具の改修の相談にお伺いすると、子供達が、
気持ち良さそうに寝ていた。
昼寝をしたい・・・・と、脳のどの部分かが、一瞬だけ、コソコソ動き出したが、別の脳の部分が、トントンと肩をたたくように、
仕事に引き戻させる・・・・・。
そういえば、住宅だけでなく、小さな賃貸マンションや工場も建築する事が、ごく、たまに、ある。
金澤さん設計による鉄骨造3階建ての小さな賃貸マンション。昨年暮れに上棟をして、つい最近お引き渡しをした。
うちの会社近くの鉄骨造の工場。こんな工場を施工をする事もたまにある。こちらも、つい最近、お引き渡しをした。
さてさて、現在施工中の大和郡山での木造2階建て住宅。
何としても、手加工をしたいという、大工Sくんの「おもい」があって、大工の手加工で施工をさせてもらう事に。
若い大工3人が集まって、どうせやるならと、様々な伝統的な継ぎ手を、やってみよう!と話し合ったらしい・・・・・。梁の継ぎ手は、
一般的には
「腰掛け鎌継ぎ」なんだろうけれど、「金輪継ぎ」や「追っかけ大栓」などを随所に駆使する。
それで、昨日は、お施主さんに会社まで、来てもらって大工の加工、まぁ、一般的には、「刻み」と呼んでいるのですが、その「刻み」 を見学してもらうことになった。
若き棟梁S木くん自らが、継ぎ手の説明や、墨付けの仕方、加工の仕方、それに刃の研ぎ方を実演して、見せてくれた。
そんな姿を見ていると、大工って、道具を使う「腕」が大事だけれど、「頭」もいるし、「センス」もいるし、 何よりも失敗を恐れずに木を刻み、キッチリと上棟をしてみせるでぇーという、「勇気」が必要だなぁ・・・・と、あらためておもう。「私」 は口でえらそうに云うてるだけだなぁ・・・・・・。
さぁ、もうすぐ、上棟だ。 あの芽吹くような感覚・・・・・。
PS
投稿者 木村貴一 : 2009年04月12日 16:43 « うつろい | メイン | 木村工務店というセレクトショップ »