2006年06月04日
五島列島の旅(その6ー2)
朝食の食パンがちょうど3切れ残っていた。パンと水筒だけを鞄に押し込んで、車を船着き場に止め、船に飛び乗った。
船は勢いよく水しぶきをあげて、対岸の野崎島の野首港に向かった。無人島に探検に行 くようで、けっこう、ワクワクした。
人は居ないのかなと思っていたら、島の船着き場には家族連れの釣り客が居た。
船着き場から島に上陸して、舗装された道を歩き出すと、目の前にダムの土手が見えた。川もないような島で、なんで、ダムなんだ。
と疑問に思っていたら、帰りの船で、船長が教えてくれた。対岸の島に水を供給するために水を貯めているらしい。対岸の島まで、
海底の中にパイプも通っているとのこと。「開発」という名の良くないイメージがよぎった。ちょっと、イヤな予感・・・・。
いきなり、ネットフェンスに囲まれた扉があった。なんでも、鹿から守るフェンスらしい。どちらかと言えば、
私たちが檻の中に閉じこめられていくようなイメージだった。ダムの坂道から十数人の家族連れが歩いて降りてきた。
皆が私たちに挨拶してくれる。どうも、キャンプか何かをしていたようだった。な~んだ、人がいるのだ。ちょっと、がっかりし、
そして、安心した。
ダムの横の公園を通過すると、また、ネットフェンスの扉が現れた。まるで、サファリパークに入るようだった。
フェンスの扉を通過して坂道を下る・・・・。 いやぁ、なんとも、かわいらしい教会の後ろ姿が・・・・・・。
この野首天主堂に至る、「道」としてのシチュエーションがあまり良くなかった。そのことが、感動を半減させたのかもしれないが、それでも、
何とも言えない、その独特の周辺環境と教会のかわいらしさが、じわじわと伝わってきた。みたこともないような光景であるのに、なんだか、
懐かしさを感じるのだった。
投稿者 木村貴一 : 2006年06月04日 08:04 « 五島列島の旅(その6-1) | メイン | 五島列島の旅(その6-3) »