2010年12月19日

風土

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穏やかな、冬の月夜。デッキの椅子に座って、月を眺めても、我慢できる程度の寒さ。一昨日の夜は、かなり寒かった。マフラーが、暖かいと思える、そんな年の瀬を感じる気候の中で、会社の忘年会があり、社員と大工と手伝いの33名で、懇親を深めた。

先週は、協力業者との忘年会で、協力業者は、ものづくりの仲間のような感じだけれど、社員が家族とするのなら、大工さんや手伝いさんは、血の繫がった親戚のような感覚で、雇用関係では、社員ではないけれど、そうそう、派遣社員のような感覚なのかもしれない・・・・。

忘年会の前日の出来事。「木村家本舗」というイベントでの古本は、その故郷が、コトバノイエで、そのコトバノイエが、大阪ガスのコンテストで最優秀を受賞したらしい。正式発表は2月だというが、ツイッター上では、設計者のヤベさんと、コトバノイエのカトウさんと私との間で、こんなやり取りがあった。

やべたつやyabetatsuya やべたつや
@kimutaka1 29日、コトバノイエにて、コトバノイエ最優秀忘年会を開催します。

kimutaka1Dec 16, 11:53pm via Echofon
@yabetatsuya 29日は、苦しい.... でも、何とか、顔だけは.....

kotobanoieDec 17, 12:03am via Web
建築家、工務店、施主は三位一体でござる。 RT @kimutaka1: @yabetatsuya 29日は、苦しい.... でも、何とか、顔だけは.....

kimutaka1Dec 17, 12:09am via Echofon
確かに。RT @kotobanoie: 建築家、工務店、施主は三位一体でござる。 RT @kimutaka1: @yabetatsuya 29日は、苦しい.... でも、何とか、顔だけは.....

kimuko_3Dec 18, 8:29am via HootSuite
建築という、ものづくりの、良好な過程を共有したいですね・・・ RT @kimutaka1: 確かに。RT @kotobanoie: 建築家、工務店、施主は三位一体でござる。

BOOKS+コトバノイエkotobanoie BOOKS+コトバノイエ
それこそがセッション。矢部さんはマイルスか? トンちゃんはオノ・ヨーコか? ぼくはやっぱりテオ・マセロになりたいかも。 RT @kimuko_3 建築という、ものづくりの、良好な過程を共有したいですね・・・

kimutaka1Dec 18, 8:52am via HootSuite
私は、そういう環境を提供したい・・・。 RT @kotobanoie: それこそがセッション。矢部さんはマイルスか? トンちゃんはオノ・ヨーコか? ぼくはやっぱりテオ・マセロになりたいかも。 RT @kimuko_3 建築という、ものづくりの、良好な過程を共有したいですね・


ものづくりの良好な過程を施主や設計者や施工者と共有するためには、施主の言語と設計者の言語と職人の言語とそれに会社の意向という言語を理解し、それら四カ国語を流暢に使いこなせる、施工者の代表としての現場監督が、最も大きな役目を担うのだけれど、その現場監督の手となり足となって、実際のものづくりをするのは、職人さんで、そういう職人集団があってこその工務店だと・・・・、そうそう、先週のブログで書いたっけ。

たまには、忘年会のような飲ミュニケーションが、職人さんと現場監督と設計者の潤滑油のような役目や触媒のような役目をして、コミュニケーションを円滑にしたり、反応を促進したりするわけで、例えば、そういう環境を提供したりするのが、私の役目であるのかもしれないし、何よりも、ものづくりの良好な過程を共有できる「風土」を培うために、日夜精進するのが、私の大切な役目なのだろう・・・・。

そういう意味では、工務店とは、ものづくりの良好な過程を共有するための「風土」の事なのかもしれない。と思った。

さてさて、土曜日の出来事。
kimutaka112:09am via Echofon
年の瀬が迫ると、兎に角、重なる。前日の忘年会の余韻がまだ残る、その朝から引き渡し、昼からファーストプレゼン、夕方の上棟式、夜に設計事務所で年末の工程打ち合わせ、深夜の社内作業、何人かの社員は、まだ残っているようだ。エエお正月を迎えたいものだね...。

とツィートをした。
土曜日の朝、阿倍野区で、長期優良住宅を取得した、木造2階建て住宅の引き渡しがあって、まだ、外構工事は残るものの、周囲を高いビルやマンションで囲まれた環境の中で、2階にLDKと中庭のある住宅が完成した。

お引き渡しは、建物の完成であると同時に、これから始まる、家守りのスタートでもあって、施主の方々と末永い良い関係を築けるよう、取り組んでいきたいと願う機会でもある。そういう意味でも、お引き渡しに、感謝です。

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昼からは、ハウスメーカーやSE工法の工務店やフランチャイズに加盟する工務店と競合する、狭小間口の3階建て住宅の、初めてのプレゼンテーションがあった。最近はリフォームの割合がめっきりと増えてきて、新築の施工が少なくなっているのだけれど、それは、新築が出来るスタッフのスキルによって、大型のリフォーム工事が受注出来ている状況であるといえる。

2002年頃より、本格的に大型りフォームを施工するようになって、弊社の設計者も現場監督も、それに職人たちも、それぞれ個別の現場状況に対応する柔軟性や創造性が、少しずつ向上してきた。最近の新築では、大型リフォームから得た、そんなスキルを新築に活かそうと取り組んでいるわけで、ものづくりの良好な過程を一緒に共有する新築工事を、施主や建築家の皆さんに提供すべく、社員と協力業者が一丸となって、精進している真っ最中でもある。ということで、皆さん!新築工事も よろしくお願いします。

夕方、神戸で、外断熱工法によるコンクリート造2階建て医院併用住宅の上棟式があり、祝宴の後、家に帰って、頂戴した箱を空けてみると、何と、「蒲鉾の鯛」だった。それは、ちょっとした驚きでもあり、何だか、とっても、カワイらしく、それに美味しかった。めでたいたいに、感謝です。

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上棟式の後も大阪市内で打合せがあり、そんな訳で、なんだかんだ、お正月がやってくる前は、物事が、何重にも重なり合って、入り乱れるのだった。この週は、天皇誕生日という、有り難い祝日にも関わらず、クリスマスやお正月休暇とが、妙な関係で絡み合って、働きたいような、休みたいような、複雑な心境にさせる祝日でもある。

冬。忘年会。天皇誕生日。クリスマス。大掃除。お正月。師走といわれるこの2週間ほどに、日本の「風土」が象徴されているのだろうか・・・・・。

投稿者 木村貴一 : 2010年12月19日 23:22 « 感謝 | メイン | 音の宴と職人集団の宴 »


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