2016年02月21日

ロータリー

運転免許証の更新に、生野警察まで電動ママチャリで行くと、警察署の手前に交通安全協会の事務所があって、そこで免許証用の写真を撮影してもらうことにした。フツウの民家を事務所にリフォームした素朴な協会で、窓際に置かれたダイニング用の椅子に座って下さいと言われ、自転車で髪の毛乱れてたので、手で髪を直していると、事務所の壁に貼ってある鏡をゆっくり覗くようにと事務所のおっちゃんに笑顔で言われ、テキトウに笑顔でなおすと、事務のおばさんが、インスタントカメラを手持ちで撮影してくれた。窓から入る朝日で眼鏡が反射するからもうちょっと顎を引いて、もうちょっともうちょっと、と言われて、3度も取り直しをしたら、おっちゃんが、このひと男前に写真撮るんやでぇ!。おばちゃんが、いやぁ~ん、なに言ってはるのぉ! っていう、まるで、ドラマかコマーシャルのような一場面があって、写真が出来上がると、免許証の提出を求められて、申請用紙に印紙も貼って、名前も書いてくれはって、はい、このまま隣の警察に提出して、視力検査してもらったら、ここに戻ってきて、次は10時40分からの1時間のビデオ講習を受けてもらって、郵送代800円を払ったら、それで終わるから、それでよろしいですか?と訊かれたので、なんとなく勢いと流れで、はい。と答えてしまった「私」。

ビデオの上映開始まで40分ほどあり、ちょうど生野警察署の道路を隔てた前にある生野区役所で、先日開催した、「生野区空き屋リノベーションアイデアコンペ」をフォローアップするイベントを「まちのえんがわ」で開催する予定があって、その待ち時間を利用して、区役所の方々とあれこれ打ち合わせをした。「まちのえんがわ」が生野区持続可能なまちづくり活動支援事業として認定されたのが一年前で、いやべつに、補助金があるわけでもなく、ただただ生野区と協力関係を維持しながら、持続可能なまちづくりを考えていこうという合意を形成しただけの事で、ま、そんな縁で、3月13日日曜日の13時30分から「空き家を商うあきない話」というお題で開催する予定なので、興味のある方は、是非。

そのあと、ビデオ講習を受けるために、交通安全協会の事務所に戻って、事務所の奥にある、荷物置き場のような、講習会場のような、椅子だけが15脚ほど置かれたフツウの部屋に、プロジェクターとスクリーンがあって、その横には段ボールとか、楽屋裏のような光景で、それが、なんと講習者は「私」ひとりで、講師のおじさんと私のマンツーマンの講習が始まったのには少々面食らったが、そのつど、怖いですねぇ、、、危ないですねぇ、、、と問いかける相手は私ひとりなわけで、なんとなく、ダラダラっとビデオを一時間見るだけだとおもっていたら、一生懸命その問いかけに答える必要性に迫られて、こうなったら、この状況を楽しむしかないわけで、いやぁ、ほんと怖いですねぇ、、、いや、ほんと気ぃ付けなあきませんねぇ、、、とその都度相づちを入れながらの講習会となった。もちろん最後には、お疲れ様でした。ありがとうございました。と笑顔で挨拶を交わすのですけどね....。

講習の中で、ロータリー式の交差点の説明があって、大阪では堺のどこどこにあって、交通量の少ない道では、信号機なしで交差点を行けるし、震災の時などに信号機が切れても安全なので、これから増えてくるかもしれません...という話を聴きながら、昨年のお盆に、フィアット500で、イタリア1500km山岳都市を巡る旅をした時の映像が脳裏をかすめたのだけれど、イタリアの田舎道は、ほとんどが、ロータリー式の交差点で、信号で止まったのはミラノやローマなどの都市の中だけだった。iphoneのグーグル地図が、日本語で音声案内をしてくれるのだけれど、4つ角の交差点にさしかかって左折をしようとおもうと、イタリアのロータリーは左周りなので、右から3つめを右折して下さいと案内されるわけで、最初は戸惑ったが、慣れてしまうと、信号で止まらないストレスのなさは、それなりに快適だった。

DSC03560それにしても、5つ角とか6つ角になると、混乱してきて、2度ほど間違って曲がり、運転手の息子とナビゲータの私で、ささいな口論がはじまったりするわけで、とんでもない方角に走る事になり、Uターンしようと広い敷地を見つけて車を入れ込むと、奥からイタリアのおばさんが出てきて、怒鳴りつけられたりし、ある時は、グーグルさんが、方向を正すために、とんでもない山道をチョイスしてくれて、山奥の小さな村に迷い込むように走り続けて、アップダウンやくねくね走ってようやく元の道にもどったりするわけで、そんな時に見たイタリアの小さな村のなんでもない小さな教会が印象に残ったりするのだった..。

本日は住宅相談会の日曜日で、午前中にご主人ひとりでお越しになったAさんも、お昼からの若いBさんご夫妻も、午後3時からの二世帯住宅を目指すCさんご家族も、3件とも土地探しというのは珍しい相談会で、日住サービスのナリタさんに同席してもらって、プロジェクターに映し出されるグーグルのストリートビューを一緒に見ながら、いろいろな土地を見て、あれやこれやとコメントしあう訳けで、そんなのが意外と楽しい時間なのだけれど、それにしても最近、土地が動きだしているのでしょうか...?

Aさんは、一週間前に見て気にいった生駒のフラットな土地が、この日、ナリタさんに確認してもらうと、別のひとが予約をいれたとの事で、それはそれでショックな話だったし、Bさんは、中古住宅を購入してリフォームするという覚悟のようなものがあるものの、大阪市内か生駒市かと場所をどこにすれば良いのかと迷っておられて、Cさんは、2世帯住宅が建てられそうな、安くて大きな土地を八尾に見つけたものの、問い合わせてみると、車が入れそうにもない、2mほどの接道で、そんなこんなで、土地探しというのは、ロータリーのようにグルグルグルグル回り続けながら、違う道に迷いこんだりもして、いつか自分に合った道を見つけて、ロータリーから抜け出していくような、そんな気がした、土地探しな住宅相談会だった....。

投稿者 木村貴一 : 2016年02月21日 23:07 « ピーチとスープカレー | メイン | ドメイン騒動 »


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