2009年08月23日
椅子によって「育ち」が違ってくるのだろうか。
家に帰ると、イームズの赤いロッキングチエアーが、デッキの上に、チョコンと置いてあって、聞くと、インターネットで、1万4千円で買ったという。8千円ほどの品物もあって、ライセンス製品は6万円ほどするらしい。
どうやら、クロームメッキの足の造りに違いがあって、安いものより、この買った品物の方が、よりオリジナルの足のディテールに近かったのだと・・・・・。
そんな訳で、今日は、この椅子に座って、こんなスタイルで、ブログを書いてみようかとおもう。と言っても、その事で、文体が変われるわけもなく・・・・。お尻に感じる、ポリプロピレンの質感に少し違和感を感じ、クッションなども敷いてみた・・・・・。暫くして、膝を組んで、膝の上に、ノートパソコンを置いて、ゆらゆらと揺れながら、書きだしてみる・・・・・・・・・。あぁ、このスタイルで書くことで、スイングした文体になるのかも・・・・・・・。と想う。
そうそう、今週、リフォームの現地調査にお伺いした家に、黄色い小さな椅子が置いてあって、聞くと、アメリカの小学校の椅子だという・・・・。とってもカワイらしいデザイン。それでもって、黄色。もう一つは、青だったかな。
それを見た時、脳の中では、日本は「木」の文化だなぁ・・・・と、唐突な反応を示した。確か、小学校の時は、木の椅子と木の机だった。今は、どうなっているのだろうか・・・、それが、当たり前の事としてそうだった。
座る姿勢。座る椅子の材質。その事によって、「育ち」も違ってくるのだろうか・・・・。と、木でない椅子に揺られながら想う・・・・。
目神山に行く所用があって、うちで、施工した家の前を通過する。そのついでに、ちょっと写真を撮ってみる。緑がいっぱいで・・。竣工直後や工事中の写真を引っ張り出してきて、見比べてみると、その変化と月日を重ねる事の風合いの良さというものを想う・・・。
目神山の某有名建築に、所用でお伺いする。これが、屋根の上の出来事だというのが、何よりも、新鮮な出来事だ。もうとっくに30年以上も経過するのだそうだ・・・・・・・。
何というのか、家が育っているような感じ・・・・・。周辺のいわゆる、ふつうの住宅に対しても、大いなる環境を提供している・・・・。家の「内」の事は住まう人に任せるとしても、建築に携わるものは、「外」の事を、「全体」の事から、もっと、住まいを考えなさい。それは、形の事ではなくて・・・・・と、言われているかのよう・・・・・。
・・・・・・・
突然、新築をさせて頂いた、近所の人から電話がかかってきて、ネコが、家と塀の間に挟まって、死んでいて・・・、取れそうもなく・・・、何とかして・・・・。
たまたま、私も会社にいて、弊社のおくりびとKくんも会社にいて、先日、車の運転手を務めたT本くんもいて、それで、3人で、早速、お伺いする。
暫しの格闘を繰り返して、何とか、無事に、ネコをおくる・・・。
それにしても、近隣とのいろいろな事情が重なって、ネコも捕獲しにくい、このような塀と家との関係になってしまったのは、「全体」の事を考えていたのか・・・と、問われれば、それは・・・、つまり・・・、世の中というものは、なかなか、そのぉ、何というのか、思い通りにいかない・・・、そのぉ・・・、と、言い訳がましくなっている、「私」。
そんな訳で、このブログを書いている間に、場所を何度か移動し、赤い揺れる椅子から、屋外に置いている木のYチエアーに移り、そして、今、座っている椅子は、食卓にある、木でクッションンのある椅子で、それに、ちょっとクーラーもかけてみて・・・・・・。と、やっぱり、椅子によって、「育ち」が違ってくるのだろうかね・・・・。
昼間の家の中で、クーラーをかけた途端、今週打ち合わせにお伺いした時に駐めた、駐車場の光と影の景色を突然、思いだした。何とも言えない感覚が、三半規管にまで、刺激を与えるような気がして、気持ちエエともいえるし・・・、気持ち悪いとも言えるし・・・・。
クーラーの風が涼しいといえるかどうか、心地エエとも、心地悪いとも、多少蒸し暑くても、生暖かい風でも自然の心地エエ風が抜て・・。そうそう、最近、上棟をすると、天気予報が当たるようで当たらず、突然の雨に、合板類を濡らしたくないので、ブルーシートで養生する。それで、上棟式の時、木組みのスケスケの状態で、夕刻の心地良い風が抜ける予定が、ブルーシートに阻まれて、汗を拭き拭き・・。でも、感謝の上棟式だった。
やっぱり、座る椅子とその環境によって、想い出す事が違うような気がする・・・・。
投稿者 木村貴一 : 2009年08月23日 14:22 « 流れ | メイン | ついている? »