2010年08月15日
お盆休暇
お盆休み中である。
「私」は、長野県の小布施という町にいて、それには、いろいろな理由と原因が重なっての事だけれど、まぁ、そんなたいそうな・・・・。こうやって、この地のこの宿で、ノートパソコンに向かっている、「私」を、不思議な気持ちで眺めてみる。
朝起きて、町を散歩する。栗の木があって、栗の実が、道に落ちている姿が、「私」の住む大阪の小路とは全く違って、情緒があるなとおもう。蝉が鳴き出すと、それが、ミンミンゼミで、いつも聴くクマゼミの合唱と違って、あっ、新鮮。旅の目的のひとつは、いつもと違う、新たな、「印象」を受け取りたいだけなのかもしれない・・・・。
その宿には、図書室というのか書斎のようなスペースがあって、最近の宿の「流行」のひとつかもしれない。倉を改装した窓ひとつない空間に、大きなテーブルが真ん中にデーンとあって、四方を本棚がとり囲む。最上段には、酒瓶がずらりと並んでいて、造り酒屋などが母体となっているグループが経営しているらしい。本と酒瓶が不思議な関係を醸し出す。
朝風呂に入って、朝の散歩に出掛け、その帰りに、ちらっと、「書斎」を覗いてみる。まだ午前6時30分。誰もいない。当たり前と言えば当たり前。なぜが、その空間に吸い込まれてしまい、本棚を眺める。本棚を眺めて、時々不思議におもう事は、興味をひく本の、左右にある2、3冊の本の題名も眺め、その何となくの、その本との関係も含めて、その本を手に取って引っ張り出すかどうか、無意識に決めている「私」を発見する事。
そんな訳で、何冊かを手にとってパラパラと眺め出す。そして、テーブルに、その2、3冊置いて、椅子に座る。一冊だけ引っこ抜く事もあれば、その左右の何冊かも一緒に引っ張り出すこともある。そのうちの一冊の中をおもむろに読み出す。パラパラ。パラパラ。そんな事を2、3回繰り返しているうちに、気がついたら1時間も経過していた。早朝の「本屋」さんでの本読みというのが、初体験で、とっても新鮮な印象を食したような気分。
こんな感じで、本屋さんが近くにあれば・・・ともおもうが、宿泊客という囲い込みの場があってこそ、成り立つ事なのだろう・・・。不特定多数の人には無理が多いのかね。きっと、ちょっとしたSNS的な本屋さんと言えるのかもしれない。あっ、そうそう、友達の友達が集まる本屋さんとか、人と人がつながる本屋さんとか、そんな感じ、どうかねぇ・・・・。
そんなこんなで、朝食を食べ終え、お部屋の書斎的なテーブルにノートパソコンをおいて、ブログする、いまとここ。もう少ししたらチェックアウトして、次の「地」を目指そうとおもう。それでは、ちょっとヘンな表現だとおもうけれど、突っ込まないでほしい。
「皆さん、魂が安らぐお盆休暇を!」
投稿者 木村貴一 : 2010年08月15日 10:07 « 残暑お見舞い申し上げます。 | メイン | 花火 »