2006年03月19日
スイセン
土地を見に行く機会が増えた。お客様と一緒に見に行って思うのは、実に様々な土地があるなぁ・・・ていう、まぁ、当たり前と言えば、 至極、当たり前のことなのだが、あらためて、そう、実感するのだった。建て売りとして開発された土地もあれば、 今まで建っていた家を取り壊し、更地として、売りに出ている土地もある。長屋のまま売り出されている土地もあれば。何かの事情で手放されて、 立派な家ごと、売りに出ている土地もある。実に、多種多様だ。そして、それぞれの土地に、なにがしかの「歴史」を感じ、ちょっとした「物語」 が聞こえてきそうな気もするのだなぁ・・・・。
広い三角形の土地があった。まわりには、水路や竹なども植わってあり、低層のマンションもある、 閑静な住宅街の一角だった。 よさそうな土地なのに、何だか、直ぐに売れそうな感じがしないなぁ・・・と、その日、 その土地を見るのに立ち会った誰もが、な~んとなく、そんなふうに感じ取っていたのだと思う。
その、わりと広い目の土地に、なぜか、スイセンが一株だけ、ポツンと、 ほんとうにポツンと自生していた。なんだか、それが、不思議な光景に思えて、通りすがりのスナップ写真のようにカメラに収めた。 その時はそこまで、考えなかったが、誰かが植えたのだろうかなぁ・・・・・。
翌日、お客様が、その土地の件で不動産業者に尋ねてみると、何でも、そこで、自殺があったとのこと・・・・・。その話を聞いて、早速、 インターネットで、その花を調べてみた。花言葉に秘めたる思いとあった。
投稿者 木村貴一 : 2006年03月19日 11:12 « シーン | メイン | Happy House »