2013年08月18日

家族旅行?!

それにしても暑い。木村工務店のお盆休暇は8月11日から15日で、そのうちの三日間を軽井沢への旅とした。長男が、東京に住んでいて、仕事や、なんだかんだの都合があって、大阪に戻れないというので、軽井沢という場所をチョイスし、そこで待ち合わせする事にして、それに次男だって、高校生で、クラブや、宿題や、なんだかんだの都合があって、一緒に旅行をしたくないというのだ。ま、その歳となれば、当然と言えば当然で、そんなこんなで、ロッジに宿泊する事をチョイスし、それぞれ現地自由行動として、夜だけは一緒に食事をしようよ!という事になった。

「私」はロードバイクを車に積み込んで、早朝の二日間をモーニングライドすることにし、奥方は、アウトレットでの買い物がメインで、レンタルサイクルで、旧軽やタリアセンに行くのだという。長男は、SANAA設計による千住博美術館を見る事を楽しみにしていて、それなら、村野藤吾の小山敬三美術館を見てから軽井沢に向かおうと提案し、小諸で待ち合わせをする事にした。二つの建築を一緒に見て、夕食を共にし、なんだかんだの諸事情を盾に、宿泊は拒否され、往復の新幹線代金を徴収されたうえ、東京へ戻って行った。次男は、しかたなく、両親に同行してあ・げ・ているのだと主張を繰り返し、涼しいところで、宿題だけはして、ま、アウトレットで服でも買ってくれるのであれば、同行を我慢するのだという・・・・。

そんな訳で、もうほとんど、いわゆる「家族旅行」というのは崩壊状態で(笑)、これから先、「私」達の家族が一緒に「旅をする」という事があり得るのかどうか・・・。それにしても、ほんの半日だけれど、奥方がチョイスした、西軽井沢のブレックファースト&カフェ・キャボットコーブで、とっても遅い朝食を家族一緒に食べ、急遽、建築好きな4人家族となって、一緒にSANAAの建築を見ながら、あーだこーだと、感想を述べあい、日が暮れると、ディナーと呼ばれるホテルの食事をゆっくりと食べながら、この一連のシチュエーションが誘発する、「それぞれの将来」のようなたぐいの会話を楽しみ、なによりもこんな一連の流れを一番喜んでいたのが、母としての奥方なのだろう・・・。

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↑ 小諸なる古城のほとりの千曲川は期待はずれの景色だったのだけれど、小諸なる古城のほとりの村野藤吾設計による小山敬三美術館は、おもいのほか良くて、外観の造形的な面白さもさることながら、なによりも、傾斜地に寄り添った建築で、内部空間もゆるい斜路になっている展示室が、とっても印象深かった。

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↑ 大阪を午前4時に車で出発し、小諸駅で、東京に住む長男と待ち合わせをして、軽井沢、追分にある、予約でいっぱいのブレックファースト&カフェ・キャボットコーブを午後12時30分の朝食として予約し、久しぶりに家族一緒の遅い「朝食」を森のテラスで食べるという、ちょっと不思議なシチュエーション。

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SANAA設計の軽井沢千住博美術館は内部写真が撮れないので、その良さを伝えられないのだけれど、小諸の村野藤吾と同じように、敷地の傾斜に寄り添って、内部空間は大きな一室空間の緩い斜路になっていて、美術館なのに、公園のような明るい美術館で、その中に、新しく作られたという、暗い空間の「The Fall(ザ・フォール)」を展示した部屋もあって、五感で空間的変化を体験しながら美術作品を見られる感覚はとってもエエ雰囲気・・・。ほとんどの場合、美術より建築の興味の方が大きいのだけれど、それでも、建築に誘発されて美術作品の良さを体験することもあって、今回はそんな感じ。そうそう、同じ設計者の21世紀美術館も良かったが、それを遙かに上回る良さを軽井沢の美術館に感じた・・・・。


それはそれとして、「私ひとり」の軽井沢と自転車は・・・・
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↑ 早朝、旧碓氷峠を二日続けて、自転車で登ってみた。
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↑ 吉村順三の軽井沢の山荘の前で記念写真を。丸山工務店管理となっていて、売却されたのだな?お金があれば、ぽーんと買ってみたいねぇ・・・・。早朝レーモンド設計の教会に入って心を静める。2回目だけれど、やっぱりエエ木組み。
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↑ 旧三笠ホテルや星野リゾートにも立ち寄る。
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↑ ゴルフ場の前を通過すると女子プロ選手権が開催中。早朝より女子プロが練習中で、暫し練習を見学する。やっぱりプロの皆さんは、綺麗なスイングだな・・・。


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夫婦二人だけで軽井沢をサイクリングするという、照れくさいような観光パターンもあって、それでもそのお陰で、レーモンドの夏の家が確かにエエ建築なのだと確認し、4人から3人になったディナーのシチュエーションもあり、もちろん、超混雑した、アウトレットで買い物に付き合う状況も存在し、次男と二人で服を選ぶなんいうシーンは、それはそれで楽しかったりする。地元の大型スーパーに立ち寄って、地元の食材を買って、大阪で食べるという、「観光地」らしい楽しみ方も単純に楽しい。

そういえば、25年ほどキャンピングカーと共に家族と夏を過ごしてきて、「観光地」より「自然」なんていわれる環境下での夏が多かっただけに、そうそう、キャンピングカーのない2年目の夏なわけで、今更ながら、あらためて、夏の「家族旅行」を試行錯誤中なのだけれど、今年の状況から想像すると、そろそろ来年は、大阪で過ごす蒸し暑い夏のお盆休暇になりそうな予感・・・。

投稿者 木村貴一 : 2013年08月18日 23:59 « 流れるままに身をまかせ | メイン | 同窓会。 »


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