2010年10月31日

集う・繫がる・広がる

「集う・繫がる・広がる」と言ったのは、grafのハットリさんで、コトバノイエのカトウさんを通じて、その言葉を知る。それが木村家本舗そのものを表現するコトバでもあって、集うための、きっかけが、リフォームによるオープンホームと古本と家具と写真なのだろう。

そこには、キムラさんとカトウさんとハットリさんとピロピロさんという個人と共に、その背景には、木村工務店やコトバノイエや吉見自動車やgrafや建築家のひとたちが繫がっていて、それらが絡まりながら、新たな繋がりを産みだし、やがて、広がっていく可能性を秘めているのかもしれない。

木村家本舗の10月30日土曜日は、台風が接近しているという、不安定な天候が影響したのか、午前中は全く、お客さんの気配すらなく、静かな時間感覚が流れていく。玄関すぐにある本棚を眺める。目線は、建築関係の本が集まっているあたりで、うろうろしていた。建築に携わるものの、意外と、いや、かなり、建築関係の本を読む事は少ない。

13a118f8-eca6-4b58-8f18-4970dc7ebf2f何気なく手に取ったのは、「ライトの生涯」で、夫人のオルギバンナ著、弟子の遠藤楽訳というのが、興味をそそる。そういえば、グルジェフという神秘思想家の本に、オルギバンナとライトとグルジェフの繋がりが出ていて、オルギバンナはグルジェフの弟子で、タリアセンにグルジェフが訪れたという記述もあって、それは、「集う、繫がる、広がる」に通じる現象のひとつなのかもしれない。

その本を読み出すと、面白く、没頭する。木村工務店の協力業者の建材店イナバのナカジマくんが、ひょこりと訪問してくれて、あっ、もう、12時30分なのだと知った。それで、昼食のパンでも食べながら、歓談する。

お昼を過ぎても、お客さんは来ず、どんよりとした天候とも相まって、静寂。本の続きに没頭する。暫くすると、近所に住む、写真家志望のナカタさんの娘さんが、ピロピロさんの写真を目当てに尋ねてきた。写真を眺め、古本を読んでいる二十歳前の娘さんと、椅子に座って、ライトの生涯を読む50過ぎの私が、ほんの時折、ひとことふたことの会話をはさみながらも、静かな繋がりをもって、一時間以上の時を一緒に過ごす。

午後2時30分頃、会社から来客の電話があって、その本をきりまで読んでから、木村家本舗を離れ、打合せに赴く。普段なら、2時間近く打合せをするのだけれど、事情を説明し、3時過ぎに木村家本舗に戻る。と、お客さんが、あちらこちらに・・・・。大学時代の同級生で、堺で鰻屋を営むタケウチくんが来ていて、近況などを語り合いながら、友人でもあるので、リラックスして、あちらこちらで、寛いでもらう。

デッキでは、ツイイター上で、ピロピロさんを知り、その写真を見に、木村家本舗にお越し頂いた、phorioさんが、カトウ夫人と会話をしていた。ピロピロさんともカトウさんともキムラさんとも全く面識のないひとが、ツイッターを通じて、「集う・繫がる」というのが、素敵な現象だな・・・とおもう。

phorio Oct 30, 6:17pm via Osfoora for iPhone

@kimuko_3 今日は本当に楽しませて頂きました!素敵な素敵なイベントで帰りたくなかったです。。明日も伺うことが出来れば伺いたいです☆

ファッショナブルな若い女性二人がお見えになって、聞くと、graf ファンとの事。それも、graf の廃材を貰って、ちょっとした、木工をするのだという。えぇ、どう見ても、木工するようなタイプには見えへんのですけど・・・。とおもいながらも、graf パワーを垣間見るおもいで、木村工務店の手加工で発生した廃材を進呈することにしたら、猛烈に喜んでくれて、すぐに、アッシー君を携帯電話で呼びつけたりして・・・・。廃材が、ファッショナブルな女性に喜んでもらえる、そんな時代がやって来たのでしょうか。3時間ほどの木村家本舗での滞在に感謝です。

京都から、仕事を終えて、わざわざ、ピロピロさんの作品だけを見にお越し頂いた、お医者さんも、新たな繋がりを実感する嬉しい出来事でした。木村工務店のOBの方々がお見えになったり、2度目や3度目のリピーターの方々が、家族やお友達を連れて、また、お越し頂いたり、木村工務店での打合せ終了後に、覗いてもらったり、建築家のコンドウさんやハヤシさんやタカヤマさんもふらっと立ち寄ってくれたりして、それらが、やがて、「広がる」となっていくのかもしれません・・・・・。

「集う・繫がる・広がる」。エエ、コトバだね・・・・。

本日、31日日曜日、木村家本舗の最終日です。オープンは11時からですが、その前に、木村工務店のムラカミさんが疾風のように現れて、ジョンレノンの本を買って、疾風のように去っていきました。天候は、いまいちな感じですが、Last Day として、これからオープンです。

投稿者 木村貴一 : 2010年10月31日 11:01 « ささやかだけれど、役に立つこと | メイン | ポートレイト・イン・ジャズ »


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