2017年03月12日

住吉さんと珈琲ワークショップ

ちょっと寒いけど、抜けるような青空の日曜日の朝。同居する長男家族と一緒に、住吉大社に腹帯を授かりに行く。大阪では、なんとなく、宝塚の中山寺に行くのが、よくあるあるで、うちの子供たちもそうだったが、福島県出身の長男の奥さんが、そんな、なんとなくの風習にこだわりがなく、住吉さんをチョイスし、久しぶりに、あの、赤の太鼓橋を渡って、アプローチすると、やっぱりエエなぁとおもうわけで、オモッタより沢山のひとが、腹帯を授かりに来ていることに少々驚き、お祓いを受けた後の、鳥居の前の石を拾って腹帯に入れる、オモロイ風習にも、驚いたりしながら、住吉造の神社を参拝すると、抜けるような青空とともに、清清しく軽やかな気分を授かった。

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帰りがけに、帝塚山のポワールで、皆で一緒にモーニングを食べる。この近くの住吉高校に通っていたので、高校時代のことが、蘇ってきて、懐かしいが、ちょうど、高校在学中に、そのポワール近くに、安藤さんの初期のコンクリート打ち放しの店舗ができた新鮮な記憶や、蔵をリノベーションしたポイントという喫茶店で、いろいろな友人と一緒に飲んだ珈琲と会話。サーファーが沢山集まっていた帝塚山nobという喫茶店で聴いた輸入盤のレコードと黄色っぽい洞窟のような内装の想い出。それに、高校を卒業したあとの数年間は、大晦日の午後11時頃に、そのnobに男女数人の友達が集合し、歩いて、住吉大社に初詣して、押し合いへし合いしながら渡った赤い太鼓橋。そのあと、ミナミで夜を明かした数々の想い出など、目の前を通り過ぎるチンチン電車のゆったりとしたスピードとシンクロしながら、想い出が通過していった。

お昼前に、家と会社に帰りついて、今日の「まちのえんがわ」珈琲ワークショップの準備をはじめてみると、なんとなく、ゆったりした気分で作業をしていて、それは、長男の奥さんが、私を住吉さんに誘ってくれたお陰だな、と感謝しつつ、その、珈琲ワークショップは、天王寺の小橋にある老舗の珈琲店ルプラさんの、2代目になるニシミネさんが、まちのえんがわワークショップに何度か参加してくれた縁で、自宅のリフォーム工事を設計施工させて頂くという結びつきになり、その設計打ち合わせをする時に、ドリップ珈琲の入れ方を実演とともに教えて頂いたりして、そんなこんなが、珈琲ワークショップ開催に広がっていくという、「集い、繋がり、広がる」というような、展開だった。

手回しの焙煎機で、豆の焙煎の実演とその説明から始まった珈琲ワークショップは、ルプラのニシミネさんが、参加者それぞれの好みの味を聞いて、豆の種類をチョイスし、ミルで挽き具合を調節しながら、ペパードリッパーに、その挽き立てを入れ、お湯を注いで珈琲を抽出するオーソドックスな手法ながら、豆のグラム数と、抽出手法と、抽出タイムを、それぞれひとりずつにアドバイスしながら、それぞれが大まじめに、珈琲を煎れるコトで、ワインのテイスティングのように、味見すると、そのひとが入れた珈琲が、そのひとの個性の違いがにじみ出る、味の違いに、興味津々となって、ハンドドリップの面白さに、「はまる」ワークショップだった。

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まるで、化学実験をしているような面白さがある珈琲ワークショップを、是非、皆さんに体験してほしいとおもうわけで、ニシミネさん自ら作ったデザートと珈琲のマッチングや、道具の違いによっても味が代わる面白さを体験し、特に、男子は、道具好きで、道具に拘ってみたい気分にもなり、いや、そんなことよりも、最後に、参加者全員が、同じ豆を、同じ挽き具合の、同じグラム数で、抽出して、皆でそれぞれの珈琲をティスティングし、それぞれの珈琲が、微妙に味が違うことを体験してしまうと、妙な感動まで味わえる、爽やかな日曜日の珈琲ワークショップだった。

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追伸:珈琲飲みすぎて、寝付けない夜ですわ。

投稿者 木村貴一 : 2017年03月12日 23:46 « シメパフェ。 | メイン | クリエイティブディレクター »


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