2012年12月23日
労わる
木村家本舗とも呼ばれているうちの庭のデッキのモミジは、今、紅葉真っ盛り。このモミジだけが、なぜか紅葉が遅い。昨年はお正月に紅葉した。階段の電球が植物時計を狂わすのだろうか。天皇誕生日紅葉、季節ハズレの紅葉と呼べばエエのだろうが、いやいや、ホワイトクリスマスならぬ紅葉クリスマスだな。時にはズレが味わい深さをうむ。
今年一年はこの庭とデッキで数々の宴を催した。
4月は枝垂れ桜の花見の宴として、社員と大工と手伝いとが集まって催す、毎年恒例の宴会。お花見をこの庭で催すようになってから積極的に庭を活用するようになった。
5月の連休最終日にそれぞれが食材を持ち寄ってバーベキューをした。コトバノイエのカトウさんご夫妻、住宅風呂巡礼の温泉ソムリエぐっち、写真家タダユウコ、庭師のイエタニさん。
お盆初日、ひょんなコトから、長男の同級生が、流し素麺パーティーをするというので、会社の加工場を提供した。その後の2次会をこのデッキで催すと、長男の同級生とアメリカ人とフランス人が参加。なのに、うちの長男は東京。
お盆の前にガラステーブルを製作して、長方形の大型七輪を購入し、このスペースで宴会をやる気満々の「私」。そして夏休み子供たちが集まって花火大会。
木村家本舗の準備の労をねぎらうために社員による前夜祭。結局、この後、4日間連続の宴会を催すコトに・・・。
木村家本舗二日目、鞍田崇さんによる村の茶会。椅子は「まちのえんがわ」のケンチク椅子製作ワークショップで製作した杉の椅子が仲間入り。
木村家本舗3日目、鞍田愛希子によるアンフラージュの様子。デッキに観客が沢山。
木村家本舗3日目の夜、非公式の句相撲がデッキで延々と続く・・・
木村家本舗4日目昼、「ハニカミ写真館」が、白衣を着て、デッキの上で撮影会。
木村家本舗4日目の夜、写真家ノモトヒロヒトさんによる鳥ピロ宴が賑やかに。
木村家本舗5日目昼、grafの川西万里さんによる飲茶と道路(どうろ)のアコースティックライブの様子。とってもゆるやかな時間が流れる・・・。
木村家本舗5日目夜最終日、小路美魔女3人によるお好み焼きパーティでした。
このデッキでの今年最後の宴は10月30日で、NY在住のジャズシンガー古賀マリさんの帰国に併せて、大学時代のフリスビーの仲間が集まっての宴会。鰻の蒲焼きもあって、楽しい宴で締めくくった。
木村家本舗が終わり、庭とデッキと木々にお世話になったなぁ・・・。という気持ちがなんとなく湧き上がってきて、それで、朝、庭の掃除をすることにした。まぁ、朝といっても一週間に4日ほど。
ここ数年は、朝7時頃から会社と加工場の掃除をするのが日課になっていて、別に決め事があるわけでもないのだけれど、やってみると、心まで掃除されたような気がして、なかなか心地良いので、それはある種の個人的な「趣味」としての掃除なのだとおもう・・・・。
それで、庭も紅葉が始まって、落ち葉拾いが大変な季節になってきたこともあって、会社の掃除の後、庭掃除もすることにした。こちらは仕事の都合があり、毎朝というわけにはいかないのだけれど、「土」や「葉」や「幹」に触れるのが何ともいえないエエ感覚があって、爪に土が入り込む感覚を久しぶりに味わう。まぁ、それにしても、落ち葉掃除というのは、根気がいるなぁ・・・というのが初体験の正直な感想。
そうそう、前回のブログにも少し書いた、木村家本舗でお世話になった村の茶会の鞍田崇さんと中沢新一さんと服部滋樹さんによるトークショーがあって、夜遅くにそれが終わり、その後の会話で、朝の掃除をしたいので、今日は早々に帰るわ。という私のコトバに対して、クラタさんが、「道元の正法眼蔵に、掃除は、大地を労わることみたいな話があったのを思い出しました。」という返答があった。「ダイチヲイタワル」というコトバの感覚に、なんだか腑に落ちるおもいがした。
「掃除は大地を労わること」かぁ。エエコトバだなぁ・・・。そうすると、「現場の掃除をして家を労わろう!」というのが工務店的コトバになるかね。
木村工務店と「まちのえんがわ」では、
12月29日から1月6日までお正月休暇を頂戴します。
皆さん、Merry Christmas and a happy New Year
投稿者 木村貴一 : 2012年12月23日 23:59 « 市場 | メイン | ところで、民藝とは »