2005年09月11日
シール
Windows のノートパソコンにはWinsowsXpとかintel とかいうシールが貼ってある。それが、 どうも気にくわないなぁ・・・と思った。マックにはそんなシールなど貼っていない。シールという、そのものが嫌なのか、 それともそのシールのデザインが気にくわないのか、良くわからないままに、兎に角、そのシールを剥がそうとした。結構、強力に付いていて、 剥がれるのは剥がれたのだが、糊だけは、くっきりと残った。なかなかその糊がとれないので、会社にあった、「うすめ液」を使ってみた。 そしたら、糊どころか、何とパソコンの表面の色まで薄くなってしまった。ぎゃぁー。まずい。・・・・・。でも、もう、どうしようもなかった。
我が家の冷蔵庫には、ポケモンのシールがいっぱい貼ってある。息子の友達が集まると、3~4人の子供達が冷蔵庫の前に座り込んで、 シール談義をしている。俺はこのシールを持っている。とか、どのシールと交換してくれぇ。 とか言いながら騒いでいる。その子供達の後ろ姿が意外と、かわいらしいのだ。流石に、 壁にシールを貼られるのはちょっと我慢ができないので、冷蔵庫なら、まぁ、ええかなぁ。と・・・。そう、そう、それに、 階段室にはドラゴンボールのキャラクターがいっぱい置いてある。 テレビの撮影があった時、 気がつくと撮影スタッフによって、冷蔵庫の前には白い板が置かれ、階段室のドラゴンボールのキャラクターグッズはどこか、 目立たないところに移されていた。私はアニメ好きではないし、私の趣味ではないのだが、 今の子供達の趣味嗜好を表現しているとも言える、これら一連のアニメを受け入れないわけにもいかないなぁ・・・と、 常日頃考えていた。ビフォーアフターの家にはちょっと似つかわしくないらしい・・・?
ノートパソコンのシール剥がしに失敗した後、子供達の姿と同じように冷蔵庫の前に座り込んで、ポケモンのシールをよくよく、 観察してみた。なーるほど、結構かわいいのだ。それならと、子供の所有するポケモン図鑑を見る。なるほどなぁ。どうも進化するらしい。 例えば、ソーナノはソーナンスに進化するらしいのだ。 ものを造る立場になって改めて、ポケモン図鑑を眺めてみると、 確かに良くできているなぁ・・・・と感心させられる。昆虫図鑑や花の図鑑を見るように子供達はポケモン図鑑を見ているようだ。
日曜日の朝、7時頃になると小学生の息子はごそごそと起き出して、テレビを付ける。アニメを見るのだ。日曜日の朝から、 たまったものでない。枕元のテレビの音を怒ると、それからは、ひとりで、居間に行き、テレビを見るようになった。日曜日の朝の日課のような、 そんなパターンが、どうも、一般的な小学生のパターンでもあるらしい。そういえば、私が小学生だった頃は、土曜日のお昼に家に帰ると、 決まって、テレビで吉本新喜劇を見た。今日は花紀京が出てくるのかなぁと楽しみにしたものだ。その後に、 松竹新喜劇の藤山甘美もあったのかなぁ・・・。記憶が確かでない・・・・。まぁ、当時の大阪の小学生の一般的なパターンだったのだろう。
アニメという文化は侮れないなぁ・ ・・・。大人が思い描く世界が、知らず知らずに子供に条件付けを与える。理想とする世界観もあれば、歪んだ世界もあるのだろう。 女性や男性に対する考え方も織り込まれる。殺したり殺されたり、恨んだり恨まれたり・・・。案外、 歌ったり踊ったりする姿は少ないのかもしれない。家造りという職業に携わる私たちの社会的責任とはまた少し、趣の違う、 大きな責任がアニメを作るクリエーターの中にも存在するのだなぁ・・・。日本、 ひいては世界の将来を担う子供達のために素敵なアニメを提供してほしいものだなぁ・・・。と、冷蔵庫の前に座って考えた。たまたま、 家には誰もいなかったので良かったが、冷蔵庫の前に座ってシールを眺めて考え込む私のその姿はどうみても、かわいらしいとは言えず、 変な光景だったに違いない。そういえば、宮崎アニメが世界的な賞をもらったとのこと。 子供の成長とアニメの関係性はますます、重要だと言うことだなぁ・・・・・。
そんなことより、ソートパソコンの色落ちを隠すため、冷蔵庫からこっそりとタマザラシのシールを抜き取りノートパソコンに貼り付けることにした。 何でも、タマザラシはトドグラーからトドゼルガーと進化するらしい。 シールが嫌いだったのではないのかぁ・・・と脳裏から声が聞こえてきた。ともかくも、 あの銀色に光り輝くWindowsのシールを嫌がったのではないのかぁ・・・と、右耳の方から叫びが聞こえてきたような気もした。 シールというものが貼られていないノートパソコンを目指したはずではなかったのかぁ・・・・・・・・・と。
投稿者 木村貴一 : 2005年09月11日 15:30 « 中秋の名月 | メイン | 和菓子 »