2006年08月06日
椅子
いい椅子が欲しい・・・・。 といつも思うのだが、なかなかお金を出す勇気が生まれない。イームズの椅子がいいなぁ・
・・と思う時もあれば、ミースの椅子が欲しいと思う日もある。
フィンユールのペリカンチェアーがかわいいなぁ・
・・と思う時だってある。いまこのブログはYチェアーに座ったり、セブンチェアーに座ったり、
贈答品カタログから手に入れたベンチに腰掛けたりしながら書いている。
「ほんまもん」が、なかなか買えないので、ミニチュアの椅子をインターネットで見つけた。9個のセットで4000円台だったので、 2セット買うことにした。1万円がコストパフォーマンスとして良かったのかどうか?、とにかく、椅子が欲しいなぁ病には、 少しの効き目がありそうに思えたのだ。
会社の玄関ホールの植木の台に並べてみた。てきとーに並べてみて、一週間ほど経過すると、社員の誰かが、何となく、 配置を並べ替えるのだった。さしたる意図もないのだろうが、「なーんとなくこんな感じがええのとちゃう」 というようなニュアンスなかもしれない。暫くすると一番上にあるような並びになっていた。そして、一週間ほどたつと、誰かがさわって、 今度は下の写真のような並びになった。
微妙な変化なのだが、何となくその中には、「おもい」や「ストーリー」がありそうに思えてくる・・・・。言葉には発しない、「配置」
をとおしての社内の微妙なやりとりが面白い・・・・。
子供が学校で作った工作には椅子と机と時計と扉があった。カラフルな家という題らしい。いったい、その日、彼は何を想像したのだろうか・・・
?。この時の子供の心理状態はどんな様子だったのだろうか・・・・?と、フロイト的にとか、ゲシュタルト的にとか、
考え出すとそれなりに面白い結果があるのだろなぁ・・・・と。
ある家のリフォームにお伺いした。住まなくなって数十年経った家だ。もう何年も座られていない椅子が置いてあった。
どんな時にこの椅子に座ったのだろうか・・・。普段はこの家のどの場所に置いてあったのだろうか・・・と想像してみた。
夜、家に帰ると玄関に足袋が無造作に脱がれてあった。そうそう、今日は祭りだったのだ。きっと、くたくたになって帰ってきたのだなぁ・・・・
。床板に座って足袋を脱いだのか、それとも立ったまま脱ぎ捨てて玄関に上がっていたのかなぁ・・・・。これって、
日本的な光景と呼べるのだろうなぁ・・・・・と、暫く玄関に立ち止まって想像してみた。
そういえば、時には家に帰ってみると、ひょっとして、泥棒が入ったのとちゃうかぁー。とびっくりするぐらい、 家の中が乱れている日もあって、衣替えとか、気分転換とか、いろいろな理由が付加されながら、 その日の家人が外出するまでの家の中での慌ただしい様子を想像してみると、結構、ドラマチックに笑えたりするのだった。 流石にそんなのを写真に収めると二度とブログなど書けなくなってしまいそうなので、決して写真には収めないと誓っている。
椅子を見ながら、座るということに思いを巡らすと、その椅子や床や畳に座っている住まい手が生き生きとして生きられる、 背景としての美しい家が造れたら良いのになぁ・・・・と、思えてきた。
そうそう、木村工務店では8月12日(土)から8月16日(水)までお盆休暇を頂戴します。お盆の様子はまたいつかブログ上で。 皆さんにとっても良い夏期休暇でありますように (*^_^*)
投稿者 木村貴一 : 2006年08月06日 21:11 « フェリー(北海道の旅その1) | メイン | セミ »