2007年07月08日

チュー

設計の打ち合わせに、お子さん連れで来社される方も多い。子供さんたちは、打ち合わせの横で、静かに本を読んだり、積み木をしたり、 ゲームをしたり、相の手をはさんでくれたり、たまには邪魔もしてくれたり・・・、会社内を駆け回ったり、畳室でビデオを見たり、と様々だ。 お子さん連れ大歓迎の「大」は、見栄を張っているような感じになるので、「歓迎」ということで、遠慮せず、こぞって一緒にお越し下さい。

昨日の打ち合わせでは、帰りがけに、女の子が、「チューしてあげる」「しゃがんでぇー」と言って、ほっぺたに「チュー」をしてくれた。 「田中さんにもぉ」と、うちの設計の田中君を促すと、「スーッとしゃがんで、ほっぺたにチュー」だった。お互いにニヤッとした・・・・。 うちの子供は、男子が二人だから、女の子って、可愛らしいなぁ・・・・。

と、こんなこと思い返して書いてみると、「喜び」って、意外と素直で単純な行動に心動かされるものだよなぁ。成長するに連れ、 心が複雑怪奇になって、少しばかりひねくれ、大人になればなるほど、ひねりにひねって、物事を表現し、 ストレート過ぎるのもちょっと単純で照れくさいし・・・、意地悪にもなったりして・・・と、反転とひとひねりのメビウスの輪あたりがちょうど良いのかねぇ・ ・・・・。家も、素直で、当たり前で、シンプルな家づくりでありたいものだな。

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今週は、目神山の山肌に張り付くように建てている、石井良平さん設計による住宅の上棟式があった。ようやく上棟まで、こぎ着けたなぁ・ ・・という表現が似つかわしいくらい、ここまで、時間がかかった。でも、出来上がりを想像してみると、羨ましい眺望と建物になるだろうぁ・・ ・・と、完成が楽しみだ。

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何十年ぶりかで、哲学の道を歩いた。その銀閣寺の近くの細い道の奥の旗竿形状の敷地で、林敬一さん設計による住宅の地鎮祭があった。 というより、神主さんなしで、塩と御神酒だけを四隅と中央に撒いて、皆で、工事の安全無事を祈った。

目神山の敷地を見た時も、銀閣寺の近くの敷地を見た時も、近隣をぶらぶらし、出来上がった時の建物と生活を想像してみると、 こんな所に住めたらいいなぁ・・・と、憧れてしまう。、暫く、ぼーっと、敷地を見ているうちに、そうそう、 自分が施工者の立場だった事を思い出し、えー、こんな、やりにくい場所で仕事ぉ・・・・、さて、巧く、事が運ぶかなぁ・・・、 現場監督も職人さんも苦労かけるなぁ・・・、大変だなぁ・・・・、と、遅まきながら我に返るのだった。

 

投稿者 木村貴一 : 2007年07月08日 14:07 « 台風の接近 | メイン | 祝う会 »


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