2016年12月11日

忘年会とメッセージ

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↑ 開始直後
↓ 宴たけなわ
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忘年会シーズンになり、さまざまな忘年会があるのだけれど、土曜日は、社員と大工さんと手伝いさんのいわゆる「身内」だけによる30人の忘年会だった。ここ何年間は、がんこ平野郷の蔵を借り切っての忘年会で、...なんて同じようなことをこのブログで、何回か書いていて、2004年からブログを始めて、2005年の6月からは欠かさず毎週日曜日に書き続けてくると、確かに、ネタのない時や時間のない時や同じネタを繰り返している時など、さまざまで、ただ、「続ける」ということで得られる歓びのようなものを味わいたがる「私」が存在しているのが、継続の要因なんだろう。

木村工務店も来年2017年の8月で創業80周年になり、継続することで、培われてきた、大工さんをはじめとする職人さんや協力会社との良き関係性など、伝統のようなものも出来てきたが、それでも、常に変化する社会と施主に対応するための社内システムであるとか、現場監督や設計や職人の技術の伝承と人材育成であるとか、家守りといわれるメンテナンスの問題であるとか、課題とするものも沢山あり、そんなのを振り返って反省しつつ、リセットする機会であるのが、忘年会なんだろう。

忘年会では、シャチョウが、ひとりずつにお酒をついで廻り、盃を酌み交わすというのが、習わしのようなもので、ある大工さんに、お酒を注いだ時の会話のなかで、その大工さんが、大工の棟梁のもとに弟子入りのような形で入って、初めての現場が数寄屋の和室で、脚立に立ってシゴトをしていた時に倒れて、バタンドスンと大きな音がし、近くにいた棟梁がビックリして、「大丈夫か!」と大きな声で怒鳴ったので、「大丈夫です」と答えると、「アホ!おまえのコトとちゃうわ!柱や!柱のコトや!」と怒鳴られたそうで、その後、へこんだ柱を兄弟子が布に水を含ませて何時間も押さえて、最後は棟梁が、立っている柱に鉋をかけて修復した....。

なんていうエピソードを聞きながら皆で一緒に大笑いするのだけれど、「師匠と弟子」のような関係性で技術の伝承と人材育成をするのが、日本的な方法として、やっぱりエエよなぁ....なんて、笑いと共に、そんなのが、メッセージとして、心のどこかに、種がまかれて、芽生えはじめたりするのかもしれない。そういえば、インデアンは、出会った人や動物が、いつも、「あなた」に、何らかの「メッセージ」を携えてきてくれているのだ...という「教え」のようなものを読んだことがあるが、忘年会も、そんな、ちょっとしたメッセージをあなたに届けてくれる「場」であるのかもしれない...。

投稿者 木村貴一 : 2016年12月11日 23:03 « 最終回 | メイン | 「界隈」という本棚 »


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