2015年06月14日

パッシブとアクティブ

「組織」としての対応を求められるのは「会社」という存在にとっては当然で、なのに、これがなかなか思うほどにうまく機能せず、そのほとんどが社内コミュニケーションの問題に起因するのだけれど、いや「社長」としての意識の問題を問われているともいえるわけで、そんなこんなのお叱りを頂戴しながら、社員と一緒に「私」の意識の改善と対応力を促されて、確かに、現場での一品生産的な家になればなるほど、現場の職人さんや設計士や現場監督の勘違いや間違いや怠惰な仕事に対する組織的なフォローが、お客さんの求めている大切な事のひとつで、その理解と行動を求められているのだろう…。

土曜日の夜はイシカワさん設計によるR邸新築工事のBBQパーティーに招待して頂いて、現場監督のフルカワくんや材木屋のオカモトさんや板金屋のマツクラくんや大工のオキくんと一緒に、あーだこーだとコミュニケーションをしたのだけれど、施主のご主人はアメリカ人で、大学で英語の教授をされている事もあり、その流暢でフレンドリーな日本語を使って、参加者のそれぞれと会話をする姿を見ていると、あ~、こんなふうに、フレンドリーな英語を話せるようになりたいものだなぁ・・・と、心底おもったりした。

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ベランダに星条旗を掲げている雰囲気に全く違和感を覚えないのが、なんとなく羨ましくおもえてきて、日本に住宅を建て、ハーフの子供さんと共に日本で住む事を決意し、建築家に設計を依頼して出来上がった新築の家の、そのベランダの星条旗が、なんとなくアメリカと日本を愛している象徴のように感じとれて、これが日本の国旗だったら、日の丸に、歴史認識問題が憑依している昨今なので、とっても違和感を感じる姿を想像してしまうわけで、はてさて、こんな日本国と日本国民の感性でエエのだろうかと、缶ビールを片手に、ほんの一瞬だけ脳内を駆け抜けていった。

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日本人が英語を話せるようになるためには、「パッシブな授業」ではだめだよ!と、何度も会話のなかで発せられたフレーズだった。英語の授業は受け身で先生の話を聞くのではなく、文法はメチャクチャな英語でも、まず自ら語りかけなければダメだよ!、スピードラーニングみたいに聞くだけではアカンで!、そうそう、それに、カタカナ英語だけは強く訂正するけどな!あれは英語と違うやんか!なんていう関西弁を交えながらの楽しい会話が続いたのだけれど、で、パッシブな態度はアカンのやな、アクティブなコミュニケーションこそが英語上達に必要なんやな…と、脳内では妙なイントネーションな日本語になって復唱していた。

建築の世界では、「パッシブハウス」とか「パッシブデザイン」はこれからの流行のコトバで、省エネな住宅を造るためのポジティブな意味合いとして大事なコトバであって、それ故に、パッシブな授業やパッシブな態度はダメだよ。というコトバが発せられる度に、脳内では、パッシブハウスへの憧れを持ったエエイメージとパッシブな授業態度のダメさ加減の、パッシブというコトバのイメージの葛藤が、延々と続いていたのだった。

「建築はパッシブに、コミュニケーションはアクティブに」なのだろうか。確かに、「組織」としての対応が出来るようになるためには、社内のコミュニケーションがアクティブになるのが大切で、社員や職人さんそれぞれが、パッシブなコミュニケーションの態度をやめて、自ら語り始めなければ、自らが行動しなければ、組織対応は始まらないのだろう…。

そんなこんなで、「私の家はあなたの家」それをスペイン語では「Mi casa es su casa」というねん!私の家のように寛いでくださいね。とコミュニケーションをしたBBQな夜だった。

投稿者 木村貴一 : 2015年06月14日 23:59 « 愛人料理の縁と宴 | メイン | 記念撮影 »


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