2016年06月19日

リイマジン

朝から梅雨な日曜日。久しぶりに予定がない休みなので、自転車にでも乗ろうかと早朝に目が覚めたが、しっかりと降る雨音に、ちょっぴりがっかりし、その雨音を聴きながら再び寝入った。

雨降りだから、読書と音楽だな。なんていうのが、ライフスタイルのひとつとして、あるとおもうのだけれど、アマゾンからCDが届いていて、それとなく聴いただけで、じっくり聴く時間もなく、というより、息子夫婦と同居し、孫なる生命体と共に暮らしていると、それはそれなりに気を使っているわけで、ひとりで音楽を聴く時間という時間の使い方に、なんとなく気を使う「私」を発見するに至り、もちろん、専用のオーディオルームがあるわけもなく、ところが、そうやって、少し気を使いながら部屋をシェアーする事そのものに心地良さを見出している「私」も発見するわけで、家族の中で、それぞれが「独りあること」の心のスペースを持てる家族間の気配りと建築的工夫が、二世帯住宅に必要な事のひとつなのだろう....。

そういえば、先日の槇文彦さんの講演会でも、まちの中のオープンスペースで、独りを楽しめるスペース。それは人の行き交いを眺めながら独りで座れるカフェであるとか、ギャラリーのオープンスペースの椅子とか、そんなオープンスペースの必要性の話があって、この金曜日の現場に向かう車の中でも、設計のタナカくんやタカノリと話をしていると、まちに、オーディオルームのような場所があり、コンサート会場のようにスピーカーに向かって、数人で座りながら、CDやレコードをDJのチョイスで聴けるところがあって、ま、例えば、ヒップホップ特集とか、ハードロック特集とか、ウエストコースト特集とか、ヘビメタ特集とか、JAZZ特集とかクラシック特集などなどありながら、趣味が同じもの同士が、一緒に生演奏でない音楽を聴く場所があって、そんなん誰かオーナーとして、うちに注文してくれへんかなぁ.....っていう話になった。

一緒に過ごしながら独りあることを楽しめるスペースというのも、まちと住宅に求められているコトのひとつで、先日の社員や大工さんや協力会社の旅行で、比叡山延暦寺で、54人が一緒に坐禅体験をした感覚に近いものかもしれない....。

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このCDのライナーノーツに、「Remix」でも「Cover」でもなく「Reimagined = 再考/再創造/再生」というコトバがあって、建築でも、過去の有名な建築を、カバーするだけでなく、もしくはリミックスして活かすだけでなく、確かに、新しい空間をリイマジン=再創造するというのが魅力的な手法で、ホームページを見ていると、ユニバーサルスタジオは、Reborn=リボ~~ン=再誕生らしく、パタゴニアは、いわゆる4つの「R」、リデュース(削減)、リペア(修理)、リユース(再利用)、リサイクル(再生)を推進することで、新しい世界をリイマジン(再考)しようと提案しています。とあり、「リイマジン」なリフォームと新築を目指してみたいとおもえる音楽だった...。

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親父から引き継いだ生野区のある会合に出席すると、お隣の席の大先輩から、この本を進呈しますと、お言葉を頂戴し、2冊の本が届いて、古代史の謎の世界に巻き込まれた一週間で、ちょうど先週に、三輪山のすぐ麓で、山辺の道沿いの住宅のリフォームの話があり、現地にお伺いし、纒向遺跡の近くを通過しながら、大和と邪馬台国と卑弥呼を想像し、三輪山と出雲の関係性を想像してみたりするタイムリーな偶然性に遭遇し、遺跡や本を通じて、日本をリイマジンすることは、確かに、とっても面白い。

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土曜日は地鎮祭があって、祝詞奏上に、産土(ウブスナ)大神や大地(オオトコ)主大神などのコトバに遭遇し、今日の本の中では、天照大神や饒速日(ニギハヤヒ)や大己貴神(オオナムチ)や卑弥呼や台与(トヨ)などなど、古代史のスター達に翻弄されて、日本という国の「Reimagined = 再考/再創造/再生」の道はそんなに簡単ではなさそう....。

投稿者 木村貴一 : 2016年06月19日 22:54 « 振動 | メイン | ものづくりの潤滑油 »


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