カンナ

先日阿倍野区・H邸新築工事が上棟後、徐々に進んでおります。

お施主様と様々悩んだ上で決めていったサッシ枠が収まり

各階の開口が決まっていきます。

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窓の位置がわかると、どんどん部屋の様子わかるようになってきました。

 

先日執り行われた上棟式では、棟梁である佐々木大工とカンナと砥石の話に。

カンナと言えばやはり象徴的な大工道具の一つ。

しかし、その刃を砥ぐ砥石もとても重要な道具で、

自分が使う砥石は癖なども吸収し完全に自分仕様になっているため、

大工の世界では砥石の貸し借りは厳禁だそう。

大工さんがカンナを叩き刃の出を調整している様は、

いつ見ても職人技だなぁと感心してしまいます。

何を隠そうちなみにまちのえんがわの杉柱も

佐々木大工のカンナがけにより、ぴかぴかに仕上がっております。

大阪市内などの住宅は防火地域の規定が厳しく

特に木造三階建ては構造体をあらわしにするのことが出来ないので、

なかなかカンナのかかった柱や梁を見ることが出来ないのがとても残念ですね。

今回は、子供部屋に後々個室に区分けする為の構造ではない梁が一本あったので、

この上棟式の話の流れからぴかぴかに削って頂くことになりました。

実際の仕上がりが楽しみです。

子供部屋-2

 

by タカノリ

日進月歩

小路東K家リフォーム工事が徐々に進んでおります。

浴室はトイレ、洗面脱衣室と一体化したFRP仕上げです。

協立工業の職人さんの手により部屋全体にガラス繊維を張り巡らせ、

丹念に塗りこめられていきます。

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浴室の家具設計は白坂悟さんによるデザインなのですが、

家具の材料に、八尾にある安多化粧合板さんを紹介して頂きました。

町工場の域を完全に飛び越えたオシャレな会社で、

多様な木目を意匠的に選ぶことができ、

繋がりのある木目は全て揃えることが可能で、様々な建築家にも御用達だそう。

まずは家具と繋がる壁の部分を別處大工に施工して頂きました。

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角が三つ取り合う難しい部分がビシっと納まりました。

完成に向け、日々進んで行きたいと思います。

 

by タカノリ

過ごす

阿倍野区・H邸新築工事が着工いたしました。

ただいま絶賛配筋中です。

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いよいよ夏本番という灼熱の日差しの中、職人さんの手により順々に配筋されていきます。本当に暑い中お疲れ様です。現場の経験がまだまだ浅いので、見学させて頂くだけでもいつもとても勉強になっております。

話は変わりますが、昨日は海の日で連休だったので、長らく関西に住んでいなかった為、あまり知らなかった京都や兵庫の建築を巡って参りました。手始めに最近谷口吉生設計でリニューアルした国立博物館へ。

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建物はもちろんモダンで洗練されており文句なしです。それはさておき、博物館にはほとんど行く機会がなかったのですが、いざ行ってみると、昔教科書にあった様なものがこれでもかと並んでおり、思っていたより小さかったり、教科書の写真では想像し得ないくらい大きい仏像があったり、モノというのはやはり百聞は一見に如かずだなとしみじみ感じます。

そして京都は大徳寺高桐院、兵庫の浄土寺浄土堂へ

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見ることと理解すること、そしてつくることというのはある種のモノづくりにおける三位一体だと思うのですが、歴史を超える様な建築はその見ることを超えて過ごすことができ、それはそれはどちらも素晴らしいものでした。機会があればまた訪れたいものです。

 

by タカノリ

道半ば

天気の悪い日が続きますね。

長期的にみると年々梅雨明けの時期は遅くなってきているようで、

まだもうしばらくは晴れ間の少ない日々が続きそうです。

さて、先日阿倍野区・H邸新築工事の地鎮祭がありました。

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梅雨時期とは思えないほど良く晴れた夏を思わせる日差しの中、

阿倍野王子神社の神主さんに祈祷して頂き、

無事執り行うことが出来ました。

阿倍野王子神社と言えば、京都から熊野への参詣路に位置する由緒正しい神社。

現在では大阪府内に唯一現存する九十九王子(参詣路沿いの神社群)で

神主さんに伺うと近くにある阿倍野晴明神社とほぼ同時期に出来たそうです。

GWに高野山を通って熊野まで車で周りましたが、

京都から阿倍野でもかなりの距離があるのに、

人力でここから熊野まで険しい山々を越えて行くと思うと、

昔の人は本当にすごいですね。

 

地鎮祭を終えた後は、遣り方をし図面と現場の整合作業が始まります。

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着工までもうしばらく。

これまで模型やパースで検討を繰り返してきましたが、

実際の建築はこれからが本番です。

無事良き住まいが出来ますように。

 

byタカノリ

ブラケットライトをつくる。

追加工事も終盤に差し掛かった八尾市・H邸リフォーム工事

工事中にお施主様から廃材で貰ってきたカタガラスを使って、

ブラケットライトを製作できないかとのご依頼がありました。

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パースや模型を使って部屋に合い、製作可能なブラケットを模索。

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検討の結果三面に硝子を入れたシンプルな立方体を

薄い鉄のフレームで作ることに。

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鉄の加工業者さんにも相談にのってもらいながら図面化し、

製作をお願いしました。

そしてついに完成。

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職人技が集積された薄く細いフレームの仕上がり。

建具屋さんに硝子をフレームに合わせて丁寧にカットして頂き、

最後はオオムラ監督と電気屋さんと取り付けに。

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小さなものづくりですが、

まずお施主さんのアイデア=力があり、

知恵を出し合って実現可能なカタを考え、

作り手と最終的なカタチを綿密に打ち合わせし、

そうやって様々な人々の関わりあいの末、

やっとそのタチ姿を見る事ができる。

建築はその大きな集合体であり、こうして一連の流れを考えると

実に大変ですが面白く奥が深いものだとしみじみ感じました。

 

by タカノリ

向こう側

雨が続きますね。

梅雨はまだ先ですが、

こうシトシトと続くとやはりジトっとした気分になるものです。

左へカーブを曲がると光る海、ならぬ

トンネルを抜けると快晴の空、希望です。

予報を見るとそう上手くはいかなそうですが、、、

先週のGWは3日からの3連休で熊野を巡って参りました。

初日の予報は午後から雨。

降り出さないうちに15年ぶりの高野山見学。

少し南下して野迫川のキャンプ場に着くとやはり雨。

寒くなかったのが幸いで、焚き火をしながら夜を凌ぎ、

一転、朝は雲一つない晴れ。

これ希望のやつです。

龍神スカイラインを通って中辺路を経由し、

熊野本宮へ行くと瑞鳳殿が綺麗になっていて驚きました。

水害による被災後、コンペによって再建されたらしいのですが、

水害にも強い特殊な構造を採用しながらも、

主張し過ぎない外観の意匠が熊野本宮大社に溶け込んでおり、

心地良い空間でした。

そして最後は奥熊野とも言われる玉置神社へ。

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いつの間にか休日ブログになっていましたね。

このGW前、ついに八尾市・H邸リフォーム工事をお引き渡しさせて頂きました。

無事シャンデリアの行方も決まり、

障子を開けると和室そして庭と繋がる開放感のある空間となりました。

家は住んでからが始まり。良き住まいになることを願います。

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by タカノリ

コラージュ

八尾市・H邸リフォーム工事が竣工に向けて着々と進んでおります。

こちらはお住まいの場所ではなく中古物件をご購入されてのリフォーム。

建物は恐らく築3,40年の物件ですが、過去に増築もされており

既存の玄関の前にある門はなんと江戸時代から残っているとのこと。

もともとの建物が持つ個性に

お施主様がお持ちだった古建具やアメリカンな玄関戸などを組み合わせ、

旧リビングに新しい製作キッチンを設けるなど使い方も一新させた

和洋新旧が織り成すリフォームです。

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完成までもうひと踏ん張り。

最後まで気を抜かずに励みたいと思います。

 

by タカノリ

卒業

月日というのは、振り返ればあっという間に経つもので

早くも入社して半年が経ち、空気感には慣れつつも、

技術面や知識面ではまだまだ諸先輩方の所作を

学びながら過ごす毎日でございます。

本日もK家リフォーム工事では、

別處棟梁と、古川現場監督のお力を存分に借りながら

様々な納まりを決めていました。

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ところでこの古川現場監督。

木村工務店の社員としては今週で卒業となります。

家業を継ぐという名目での退社。

8年間働いた木村工務店での最後の作業を一つ一つを噛みしめて

いるかは本人次第ですが、私としても約半年間学ぶことも多く

感謝は尽きません。

そして午後七時から送別会が行われました。

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加工場でとんちゃんやササオさんといった

腕利きのシェフ社員が中心となって料理を作り、

今まで関係のあった業者さんも交え

皆さん一同で送り出す、本当に良い会となりました。(まだ続いています)

最後には古川さんの締めの言葉

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ひと笑い、ひと感動の後、

有志関係者での胴上げ。

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古川さん本当にお世話になりました。

そして木村工務店でのことを忘れずにこれからも精進してください!

 

by タカノリ

シャンデリアの行方

昨年末より計画しておりました八尾市・H邸リフォーム工事

先週ついに着工いたしました。

1週間で主要部分の解体工事が終わり、

隠れていた建物の骨格が露わになっています。

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メインの部屋は壁を全面解体せず、

既存を残しながら隣接する和室と繋がりをもった

ダイニングキッチンへと生まれ変わる予定です。

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解体前、旧リビングだったこの部屋にはかなり個性的な照明が。

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昭和の面影なのでしょうか、、

千日前のディープスポット味園ビルを彷彿させるフォルム。

奇抜さは否めませんが、もう手に入らないであろうこの代物。

上手く再利用できないか絶賛検討中です。

 

そういえば先週TOYOキッチンのショールームで開かれた

シャンデリアのお披露目会にたまたまお邪魔させて頂いたのですが、

そこではごく当然に高級シャンデリアやモダンな照明が

換気扇と対になる形でキッチンに吊るされており、

それはそれで違和感がなく成立していることに驚きました。

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LEDの普及もあってか、

メインのリビングに大きい照明を持ってくる

という発想自体がかなり乏しくなってしまった今、

シャンデリアはその行方を探して彷徨っているのでしょうか。

 

by タカノリ

キックオフ

こんばんわ。

ブログとしては、少し時期を外してしまいましたが、

新年あけましておめでとうございます。

年末から今までは、昨年末突如我が家にやってきた息子の世話や

年始からの慌ただしさで本当にあっという間にでした。

 

本日は小路東・K家リフォーム工事の

キックオフミーティングと称した集いがありました。

関係業者の方々19名一同に介して頂いたのですが、

普段の打ち合わせでは個別にしかお会いしないので

やはり建築というのは本当に大勢の人が関わって出来ているのだなぁ

という当たり前なことをしみじみと再認識し、

それぞれの知識とウデが集積し編集され一つの建物として現れることの

難しさと面白さを同時に感じることが出来ました。

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その後は加工場で関係業者さんとの懇親会。

ミーティングと称しながら、ある種こちらがメインな感もあり、

普段は聞けない業種ごとの様々なことや、

よもやま話に花が咲いたとても良い会になりました。

もうすぐ初午もありますが、こういう機会は大事にしていきたいですね。

byタカノリ

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