木村工務店の大工さんには、社員として働いている大工さんがいて、それ以外に、基本的には、うちの仕事しかしないのだけれど、たまに仕事が切れた時だけ、別の大工さんの応援に行く、そういう社員じゃない大工さん達が何組かいて、ほとんど家族の一員のような感覚で、付き合っている
それ以外にも、基本的に自分の望む仕事だけをしている大工さん達の組があって、地元の清見原神社を施工した大工さんは、沖さんといって、1年に1軒か2軒だけ、仕事をしてもらう大工さんの組で、それでも、ほとんど親戚のような感覚で付き合いをしていて、数年前には、うちの加工場で吉野檜を使って1年間加工し、1年間現場で作業して出来たのが下の写真の清見原神社。
その沖組の棟梁が今年81歳になる沖棟梁で、うちの墨付けや刻みが出来る若い棟梁からすると、棟梁の中の棟梁として一目置かれている、ベレー帽とサスペンダーのお洒落な棟梁。
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柏原市国分・N邸リフォーム工事の現場に行くと、沖棟梁が、「健康のために刻ましてもろてますねん」と言いながら、ひとりで、デッキの屋根を、真剣に、ビシッと刻んでいて、その鋸で木を切る姿を見ていると、こちらの背骨もスッ伸びるぐらい、とっても美しい佇まいだった。 by シャチョウ