オニワソトフクハウチ

今日は節分なのだ。息子達が成長すると、豆まきを一緒に楽しんだのは、随分昔のことのようにおもえてきて、子供達と一緒に恵方を向いて、巻き寿司をかぶりついた恵方巻きを、1本まるまる食べるのが、とっても辛くなってきた年齢の私。そういえば、恵方巻きを大量破棄処分する試算が10億円ほどになるそうだ…と、朝のNHKラジオから流れていた。そんなのを聞くと、商売人の策略にまんまと乗っかっているよなぁ。という気分と、加齢と、子供達の成長の相乗効果で、今日の夕食は、普通の大きさの巻き寿司より少しだけ大きく切った恵方巻きを東北東に向いて、ひとくちだけ食べて、あとは、フツウに、巻き寿司とサンマを夫婦二人で楽しんだ。

そうこうしていたら、隣に住む孫の足音が、どんどんどんと近づいてきて、扉を開くと、豆と鬼の面を持った孫二人と長男の奥さんが現れて、誰もがハッピーになるような子供のあの甲高い声を発して、鬼のお面を手渡された。もちろん、素直にお面を被って、鬼になりきって、孫に、襲いかかる私。嬉し怖しの奇声を発しながら逃げ回る3歳の長男孫。2歳の次男孫は、怖くて泣き出した。カワイイ。豆を巻いて、「鬼は外。福は内。」鬼の面をとって、皆で一緒に笑い合った。そうそう、恵方巻きより、「オニワソトフクワウチ」と季節の変わり目に邪気を追い払う言霊と笑いの方が大切なんだ。きっと。

木村工務店では、こんな感じのホームページを製作し、現場監督を募集中で、この土曜日は、リクナビというネットを通じての、中途採用応募者の面接を4名ほど実施する機会に恵まれたが、そのうちの2名は、連絡もなく、会社にお見えにならなかった…。午後7時から中学校の同窓会がミナミであったので、午後5時の面接の約束時間から午後6時までお待ちしたが、仕方なく切り上げて、地下鉄に乗って、会場まで向う。当時の新生野中学校の同窓生は、よその中学校からの生徒は入らず、東小路小学校の同窓生がそのまま中学校に持ち上がったので、転校生以外は、9年間、ほぼ同じ仲間なので、男女共に、ほんとうにリラックスしたファミリー感覚で、それに、ここ数年は、毎年のように同窓会をやっているので、気軽に友達に会いにいくような気分だった。笑い合って、想い出を語り合いながら、想い出をソトに放り出して、なんとなく、フクワウチなスペースをウチに生みだせるのが、同窓会なんだろう。

深夜まで飲んだにも関わらず、同級生3名は、日曜日の朝から、モーニングを食べに自転車で、富田林まで出掛けたようだが、私は目が覚めなかった。朝、スパー銭湯にいくと、もはやランチの時間になっていて、コメダで珈琲とサンドを食べながら各社の新聞を読む。昨年、新聞をやめてみると、ニュースに不便を全く感じないが、広告欄や書評や論評など、そういうところで、世の中の流れのようなものを感じ取っていたようにおもうわけで、それに、回し読みできるのが面白いコトなのかもしれず、ネットで購読している日経新聞は、奥方と回し読みができないし。半年や1年ごとに、いろいろな新聞を取り替えながら、もう一度、新聞を定期購読してみようか…と、奥方もいう。紙媒体は必要なのか必要でないのか。

世の中の、さまざまな、物事の在り様も、節分のような変わり目なのだろう。子供の頃の、内面にある、オニとして例えられる恐怖心などを、豆まきのオニワソトフクワウチのような言霊を通じて、笑いを通じて、乗り越える術を学んできたのだろうか..。それに、子供たちが、いや私たちも、どんな種類のフクを招くのが良いのか…ともおもう。マゴに、気付かされる、節分の夜だった。