「お餅つきフェス」
「お餅つきワークショップ」を催した土曜日。
コロナ禍によって中断していたお餅つきを、昨年から細々と復活して、社員のポジティブな意向を含めて、今年もやろう!ということになった。ここ数年に建築で関わった、お子さんがある家庭を中心に少しだけ招待し、あとはホームページ上だけで宣伝することにしたのは、木村工務店の今のキャパでは、午後1時から午後5時までで、25臼のお餅をつくことが限界で、それでも1時間に5臼で、12分に一臼突くことになって、もちろん、うちの社員だけでは、十分にそのお餅をつき切る能力はあるのだけれど、やっぱり子供さん達にお餅をつく経験をしてもらいたいという気持ちがあって、時間が掛かっても、この日本の伝統的な、一緒に力を合わせてお餅をつくる「ものづくり」体験を共有したいという想いが強い。なので、「ワークショップ」というコトバを付加していた。
延べで200人以上の参加者があった今回のお餅つきなんだけど、何人かの知り合いから、これはもはや「フェス」やな!というコトバを頂戴した。確かに、昨年から「ワークショップ」というコトバに違和感を感じていたし、かつては、「木村家本舗」として、木村家をオープンホームするイベントがあって、「コトバノイエのカトウさん」や「建築家のヤベさん」や「植栽のイエタニさん」の協力を得て開いたイベントなんだけど、ちまたでは「キムフェス」とも呼ばれていた。その「木村家をオープンホームする」というスタイルから「木村工務店をオープンカンパニーする」というスタイルに変えて「まちのえんがわ」が誕生した。
「木村工務店のお餅つき」の特徴のひとつに、お餅をつきながら一緒に食べたり飲んだりしよう!というのがあって、それはうちの親父、2代目の木村正一が、とっても大切にした意向であった。それゆえに、木村正一の妻というのは、ワタシの母親なんだけど、そういう木村工務店的イベント時には「おでん」を作る、というか、うちの家では「関東炊き」と親しまれていて、それを大量に作るのが伝統行事であった。関西風の甘みの強いおでんなんだけど、それをうちの奥方が受け継いでくれて、「お餅つきとおでん」という組み合わせは、木村工務店的に大切な組み合わせであり、それらをエネルギー源として、一緒に飲み食いし、なによりも「一緒にコミュニケーションをしよう!」というのが、木村工務店2代目木村正一の楽しみで、最も大切にしていたコトであったようにおもう。
それゆえ、本音を言えば、子供達をとっても大切に考えながらも、その子供達を連れてきた、両親や祖父母や子供達がいない夫婦や個人も含めて、お餅つきというものづくりのエネルギーを共有しながら、オトナ達に、なによりも楽しんでもらいたい!という想いも強い。そういう意味では「フェス的(お祭り的)」雰囲気を享受して「皆さんに喜んで欲しい!」というのは、先代と先々代から共有されている大切な「コト」だとおもう。ということで、これからは「お餅つきワークショップ」を改め「お餅つきフェス」として、多くのオトナとも共有できればもおもう。
とはいうものの、木村工務店的キャパシティーの限界があり、広く遍く招待をすることは出来ないし、子供達を優先にしたい!のだけれど、ホームページ上を通じて、この「お餅つきフェス」に参加したいというオトナの方々がいらっしゃれば、一緒に楽しめればとおもう。参加人数と社員数と会場の大きさの加減で「おもてなし」はいき届かないとはおもいますが…..。
そうそう「お餅つき」に関して、ひとつ付け加えるなら「お餅をつくひと」というのがメインになりがちですが、おもいのほか「お餅をまるめるひと」の作業が、タイヘンで、古い言い方では、お餅付きには、男性的なお餅をつくエネルギーと女性的なお餅を丸めるエネルギーが融合する「ものづくり的」面白さがあって、そういう文化も楽しんで欲しい.なぁ….といいながらも、たまたま上の写真は男性がお餅を丸めて、実際は多くの女性の手助けによってお餅が丸められていたのだけれど、それぞれの適正にしたがって、お餅をつこうかつくまいか、お餅を丸めようか丸めまいか、それを眺めて飲もうか飲むまいか、それぞれなりに参加者として、お餅つきを楽しむフェス感が、最近の面白さだと思う。
参加し、一緒にお餅をつき、お餅を丸めて頂いた方々に感謝するとともに、フェス的雰囲気を楽しみながら飲食して頂いたオトナの方々にも感謝して、土曜日の「お餅つきフェス」のお礼としたいとおもう。