神社マルシェと屋台製作ワークショップ
「神社マルシェ」という、5月12日日曜日に、地元の清見原神社の境内で催す予定のマルシェがあって、その屋台を製作するワークショップを開催した日曜日。そうそう、今年のうちの枝垂れ桜の開花はとっても遅く、今日の日曜日で、ようやく8分咲きの状態だった。なのに一部葉桜になって緑の葉っぱがチラホラ。それはうちの家だけの現象だとおもっていたら、清見原神社前の桜も満開と緑の葉っぱの葉桜が共存している状態だった。今年はちょっと特異な桜の季節だな。で、朝9時からワークショップの準備をする予定だったので、朝食として、庭のデッキに出て、ドリップ珈琲に食パン専用の網焼きでパンを焼こうとしたら、火力強すぎて、焦げ焦げになった。桜と焦げた食パンのモーニング。
古くから木村工務店で増改築を施工している清見原神社の境内で、マルシェをする機会がある時には、木工家の賀来さんがデザインし国産杉材を使用した屋台を使って、「空間構成」をしたいと考えていた。というより、木村工務店内でワタシがデザインした国産杉材による屋台があって、それはそれなりの屋台になっているのだけれど、製作のし易さや組み立てのし易さなどを考慮すると、賀来さんデザインの屋台の方が、コストバランスも含めて、とっても良く出来ていた。で、賀来さんにデザインと講師をお願いし、20台の屋台を製作する、ちょっとハードなワークショップの日曜日になった。
なによりもこのワークショップは、マルシェに出店する人たちが集まって、自分たちが使う屋台を製作する共有体験を通じて、チームワークのようなものが醸造できればエエよねぇ…..という目的意識もあったが、皆で製作した屋台を神社に奉納するコトで、神社マルシェを通じた地域貢献をしたいという願いが、一番のコトだったように思う。あっ、それと、なによりもワタシが心配だったことは、20台の屋台が、清見原神社の境内に設置できるのかどうか、バックヤードが確保できるのかどうか、その検証も兼ねていた。
木村工務店の加工場で製作された屋台のうち7台を清見原神社境内に搬入し、皆であーだこーだと話し合いながら設置のシミュレーションをする。境内から西側の遙か向こうにある大阪湾の方角を眺めると、もう既に鳥居の間から夕日が沈む時間帯になっていた。空を見上げると青空。飛行機が、鳥居の真上を通過して、東側の生駒山の方角に、白い一直線の飛行機雲を引いた。「ワークショップでのハードワーク、皆さん、ご苦労さまでした」と労ってくれたような気がした。
それはそれとして、何よりもハードなシゴトをしてくれたのが木工家賀来さんで、朝の9時前から二人で、20台分の材料を切り分けるための「木取り」をする。最大長さは、杉角材の30mm×40mm長さ1720mmで、スキーケースかスノボケースに一台分の全ての材料を入れ込んで、持ち運べる「木取り」に気遣った。木材からの「木取り」を考えすぎると「気取りすぎ」になるし、「木使い」にいつも「気遣う」のが、工務店だなとおもう。二人で神経質になりながら80本の30mm×40mmの杉角材で、20台分の屋台の材料が、キッチリ取れた時は、二人で、ニタニタしあった。
工務店では、大工さんをサポートする仕事の事を大工さんの「手元」をするって言う。magoがふらっと私達の様子を見に来て、賀来さんの手元をかってでた。その姿を眺めながら、前日の夜は、現場から帰ってきた平星大工に残業をお願いして、杉板材の木取りをしてもらったし、今日は賀来さんに朝から杉角材の木取りをしてもらって、ワタシはその手元をして、大工さんのサポートを数十年ぶりに体験した。そういや、高校生の頃、父から手元のアルバイトを命じられて、5000円もらったけど、あれ、きっと父のポケットマネーだったのだな…..。なんて、とってもハードだったけど、エエ日曜日だった。