「まちのえんがわGallery&Bar」
「まちのえんがわGallery&Bar」として「カクカクしかじか」と「サヤカリー&koufukubook&bake」を開催した土曜日と日曜日。
「まちのえんがわ」をオープンして、10年間ほどワークショップを開催してきたが、そろそろネタも尽き、次の展開を模索したところ、ひょんなことからサッチー展というGalleryを開催することになった。それで、そのギャラリー用の設えを本格的に製作し、それを再利用できる仕組みに設計施工することにして、土曜日のお昼から日曜日の夕方にかけての二日間、クリエイターが主催するGalleryを中心にして、トークイベントやワークショップを開催し、そういう趣味嗜好が「好き」な人と一緒に食べたり飲んだりしながら、繋がり、弱いネットワークを作っていこうとするのが「まちのえんがわGallery&Bar」なんだとおもう。その第一回として、こんな感じで開催した。
【木工家の椅子展情報】
大阪市生野区にある「まちのえんがわ」で近年プロトタイピングしている椅子を展示します…このイベントは「勝手に大阪デザインウィーク」と木村工務店が掲げる「森と木と木材そして都市」という「森と隔絶してしまったように感じる都市が、森を破壊する都市でなく、森を育む都市として機能していくために「国産材を使う」ということを、いっしょに考えてみる」というテーマで木村工務店とのコラボレーションにもなっています…久しぶりに KAKU BAR もやるので、ぜひぜひ遊びにきてください
2023年9月30日(土) 13:00-22:00~10月1日(日) 10:00-17:00
観覧料 500円(ドリンク付き)
<タイムスケジュール>
□9月30日(土)
13:00 OPEN
サヤカリー+kofukubook&bake
15:30 賀來さんの「椅子レクチャー」
17:00 賀來さんBAR
22:00 CLOSE
□10月1日(日)
10:00 OPEN
賀來さんの「屋台製作デモンストレーション&トーク」
11:00 サヤカリー+kofukubook&bake
14:00 賀來さんの「椅子製作デモンストレーション&トーク」
17:00 CLOSE
賀來寿史 HISASHI KAKU
木工家。
1999年より、木の工房KAKUとして活動開始。
オーダー家具の制作を通じて身につけた木工の技術や知識をもって、人と木、モノとコト、山とまちをつなぐ、伝える活動をしている。
自己紹介
「木工というコトを伝える木工家」です…木工、家具に関する技術、知識、経験をもって、いろいろな人、もの、コトとの関わりの中で、木工家として生き残ることができるのか、ということ自体を試み活動しています。
開催日の9月30日の夕方より、木工家として、さまざまな椅子を作ってきたその変遷をカクカクしかじかと語る賀来さんと、その製作した椅子に座りながらレクチャーを聴く参加者の皆さん。という写真なんだけど、ま、2時間近く蕩々した語り口で、今までの想いを語り尽くし、そのレクチャーを聴いたあと、参加者の皆さんと一緒に飲んだり食べたりと「Gallery&Bar」が始まった。
クリエーターのカクさんが「好き」だ。とおもう方々と一緒に飲み食いするのは楽しい。そのなかのあるワンシーンでは、ワタシの左隣に、大阪の専門学校の先生をする男性が座っていて、その方は、うちで今、現場監督をしている社員を、木村工務店に面接に行けばどうかと奨めてくれた方で、全く今日まで、面識がなかったのに、ホームページやフェースブックなど、「まちのえんがわ」の活動や木村工務店の施工実績を通じて、弊社を推奨してくれたという。その方がカクさんと繋がっていて、この日、初めてお会いし、お礼とともに一緒に歓談する機会を得た。
ワタシの右隣には。大学の建築学科の教授をされておられる方で、カクさんを通じて本日お会いし、リートフェルトの研究をしているという話をあれやこれやと楽しく拝聴した。ワタシの真向かいの左には、建築家のヤベさんが座っていて、いつものように飲んだくれながらも、オモロイ話をしていた。ワタシの真向かい右側には、近所に在住するアメリカ人の男性で奥さんは日本人のご夫妻が座っていて、何度かサヤカリーを食べに来られていた。そんなメンバーで、テーブルを挟んでコミュニケーションしているうちに、ワタシの両隣のお二人とアメリカ人の男性の3人が、それぞれが翻訳の仕事をしているということが判明した。
その翻訳という共通性を通じて、何気に、ワタシは、村上春樹の翻訳が、とってもエエ感じだとおう…..というそんな話をすると、日本語と英語の違い、日本文化と日本という表現方法、アメリカ文化や西欧の文化とその表現方法など、話題が延々と尽きなかった。それぞれの「好き」なコトを語り、聴くという時間はとっても面白い。
本日10月1日の日曜日は、朝から屋台を製作するデモンストレーションを開催しながらワークショップとして、カクさんが参加者と一緒に即興で屋台を製作した。以前よりカクさんが製作していた屋台があって、それは国産のヒノキ材で出来ていて、地産地消も含めて林業に貢献し、ひいては日本の山や森に貢献することになるのだという。多くのマルシェでは、あのキャンプのテントのようなものが沢山たち並んでいるが、杉や桧やで出来た木製の屋台が並んでいる方が良さそうにおもうし、ただそれを普及しようとすると、1本の材料の長さが車で積載できる180cm以下で、誰でも簡単に製作出来ることが大切で、国産材に拘らなければ、ホームセンターのどこでもある木を使って製作できたら良さそうにおもう…..その試行錯誤とモデルを試作するためのワークショップでもあった。ま、それなりの成果を得て、来年の春には、木村工務店で施工している地元の清見原神社のマルシェで、国産の杉材で、皆で一緒に製作した屋台が、境内に並べば楽しそうだな…..と模索することになった。
午後3時すぎからは、スケジュールを急遽変更して、月一回のサヤカリーを食べに来られる常連さんや、賀来さんの製作した椅子のGalleryを見学に来たお客など一緒に交じってレクチャーを開催することになり、二日間の日程を無事終えることになった。参加頂いた皆さま、ありがとうございました。
そんなこんなで、一年間に何度開催できるかわかりませんが、「まちのえんがわGallery&Bar」を通じて、ゆるやかな繋がりが継続できる、加工場としてのスペースを、皆さんと共有できればとおもう。