濃厚接触者と室内環境

木村工務店でも陽性者や濃厚接触者が発生し、オミクロンな一週間になった。陽性者が肉体的にタイヘンなのが最も憂慮されるべきことだが、濃厚接触者になると無症状でも10日間自宅待機になり、それが最近ようやく7日間になったが、エッセンシャルワーカーのように接種済みなら5日間でも良さそうな気もするが、とにかく肉体的に支障がなくても仕事ができない状況が続き、個人としても会社としても辛い状況下である。明後日からはそれぞれが復帰して通常業務になりそうだ。

そんなこんなで、打ち合わせが中止になったり、オンラインに変更になったり、日曜日の朝のワイドナショーを見ると松本人志が濃厚接触者で休んでいたり、大阪国際女子マラソンを見ると沿道の観客が少なかったり。そういえば、慣れ親しんでいる大阪だが、あらためてマラソンランナーとともに街並が流れる映像をみると、どんな街になればエエのか…..とおもう。

それで、こんな状況に遭遇すると、それぞれが濃厚接触者にならないように気を使うしかなく、濃厚接触者の定義としては、「マスクを外して15分以上の会話」が基本になるようだが、車の同乗者が濃厚接触者になる記述があって、その曖昧さ故に車の同乗者の社員1名が無症状だが濃厚接触者と判断されることになった。ところが昨日、ようやく繋がった保健所からの電話で確認すると、マスクをしての同乗者なら濃厚接触者にならないという判断らしく、建築現場には職人さんたちが車に同乗して行くことがほとんどなので、マスクして会話をしない同乗者を濃厚接触者としないという判断は有り難い。

やはり「マスクと換気」らしい。なので、マスク会話はもちろんだが、来客の打ち合わせ時に、お茶や珈琲をだすことは暫く中止することにして、マスクをとるタイミングを無くすことにした。また換気をビジュアル化するために、社内や打ち合わせ室にCO2測定器を設置した。厚生労働省の資料によると二酸化炭素濃度は通常外気では400ppmぐらいらしいが、室内で1000ppm以下なら大丈夫らしく、室内の二酸化炭素濃度を 1000ppm に維持することは、1人あたりの換気量として毎時約30m3 を確保することに相当するという。来客者との打ち合わせ室では、機械換気がある環境下で、CO2メーターで濃度をビジュアル的に確認チェックしてもらいながら打ち合わせをすることにした。それと資料にはダイソンなどで有名なHEPAフィルタ方式の空気清浄機に、空気中のウイルスを低減させる効果があることは明らかである。なんて書いてあって、機械換気と併用してHEPAフイルタの空気清浄機を設置することがウイルス対策としても効果があるような記述だったので、併用しようとおもう。

そういえばその資料によると機械換気がある部屋の室内温度は17度以上28度以下で相対湿度40%〜70%となっていたのが、いまさらながら印象的に感じたので、あらためて調べる。2020年11月頃の厚生省の資料で、確か一部を読んだ記憶があるがその時はリアリティが薄かった。2年ちかく経過し、このオミクロン株になってようやく室内環境を科学的に考える現実感がでてきたワタシ。呼吸器系と循環器系疾患は低室温との関連があり、健康影響を防止するため、一般的な商業施設等においては、室内温度を18°C以上に維持することが推奨される。とあり、相対湿度が40%以下になるとウィルスの生存率が高いらしい。ここ最近の寒い日々が続く休日あけの月曜日の朝の会社の室内温度は12度ぐらいの時があって、18度近くになるまでに2時間以上必要な時がある。室温 24.2°Cの実験室で一晩過ごした者の血圧は、室温 13.9°Cの者と比較して有意に血圧が低かった。とあり、ヒートショックのことを考えても冬の室温の大切さをあらためておもう。

室内環境に気配りをするのが、濃厚接触者のコトを含めて、お客さんや社員のために大切な事だな。住宅の室内環境を冬でも18度以上湿度40%以上に保つコトが大切だな。そのための断熱気密や窓の性能値や換気も大切だな。室内環境による居心地良さを科学的に考える時代だな。とあらためておもう今週だった。