紅葉的。

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ようやく紅葉の季節がやってきたような、そんな気分になれた日曜日。うちの庭の木々も一斉に紅葉し、落ち葉掃除に追われる日々。2週間続けて中止になった、写真家多田ユウコさんによる日光写真ワークショップが、秋晴れの日光の元で、3度目の正直開催となって、参加者も12人にもなり、和気藹々で、ものづくり感に満ちた、素敵なワークショップになった。

液を調合し、用紙に塗って、印画紙を作製する作業から始まって、被写体としての素材づくりに移行すると、まず、うちの庭に行って、落ち葉を集めて、デザインを考え、印画紙の上に置き、日光の紫外線によって感光させることで、独特の青の日光写真が出来上がった。この「青」が、レトロ感があってエエ感じを演出しているのだろう。そうえいば、父でもある先代の社長は、青焼きコピー機で、図面を焼く時の、その青焼きの青が好きで、ある年の年賀状から、その「青焼き風の青」を使った、年賀状にすることになり、私もその青を引き継いで、毎年のデザインを考えている。

自分が撮った写真や、描いた絵を、Jpg化し、パソコン上で白黒反転して、それを印刷したあと、液を調合して塗ったトートバッグに直接感光させると、なかなか雰囲気のあるトートバッグになる。うちの長男の奥さんも、このワークショップに参加したが、子供の写真を青く感光させた親馬鹿的トートバッグが出来て、それを見て、私は、孫馬鹿的に、エエ感じやな。と褒め合う「構図」があった。是非、来年開催の折には、多くのママさんやパパさんたちが、我が子の日光写真入りトートバッグを造って、自分で持ち歩いたり、ジイジイとバァバァにプレゼントし、孫入りトートバッグを持ち歩く、おじいちゃんおばあちゃん…..。なんて姿を想ってみたりした、予想外に楽しい、日光写真ワークショップだった。

今日の日曜日は、住宅相談会とのダブルブッキングになったが、午後1時からの30代Aさんは、くずは方面で土地を探し、新築を計画予定で、うちの設計のタナカくんと日住サービスのナリタさんとのダブル対応での相談会になって、中古住宅のリフォームも提案し、土地探しが始まる事になった。午後3時からの30代Bさんは、Aさんと同じ方面で、男山団地付近での中古住宅探しで、以前にお越し頂いていたので、今回は、具体的な物件に対する、リフォームのたたき台案を提示しながら、予算のコトや、耐震の問題など、あれやこれやと、コミュニケーションが続いた。

土曜日にも、中古住宅の購入に関して、相談に来られた30代のお客さんがいて、ここ最近、ようやく、そういう、不動産的案件が、活性化されてきたのかな?とおもうようになったが、この一年を振り返ると、多くの30代家族が、住宅取得に関して「躊躇」していた一年であったようにおもう。

政治が首相の学校問題等でゴタゴタし、北朝鮮のミサイル発射など、イヤな気分になる昨今。年金が支給されるのかどうかも曖昧。将来的希望が持てない。憲法改正問題もあり、戦争に巻き込まれる世の中に再びなるのかもしれない。という不安感も入り交じっているのだろう。いまのこのご時世、家に、大きなお金を使って、予算をかけて良いだろうか…..。という、将来に対する妙な不安感が、30代家族に、住宅取得を「躊躇」させていたのではないのか。と感じる一年だった。

紅葉のように、冬が近づくと、赤く黄色く熟して、葉を落とし、冬をじっと過ごして、また春に、芽吹いて、新しい葉を付ける。こんな妙な不安感と躊躇も、紅葉のように色付いて落ち、新しい芽吹きに取って代わる、そんな循環の、ある曲面なのだろうか…..。

投稿者:木村貴一