高野山と。
台風が接近し、週末の連休の予定が、ガタガタしている、日曜日。
今週、京都で、ご夫婦で設計事務所をしている、アルファヴィルのヤマモトさんから連絡があり…..。
一昨日、きのくに建築賞の第二次公開審査が行われまして
おかげさまで最優秀県知事賞をいただくことができました。
この賞は「きのくに」らしさがテーマでしたが
木造の繊細な骨組みが実現されている上で
宿泊客の方、オーナーの高井さんに現在も大変大事にされており
高野山という秘境を世界に紹介する一助となったことを
評価頂けたようです。
また会場に来られた方の一般投票部門でも一位の
「きのくに県民賞」をいただくことができ、ダブルの受賞となりました。
施工者の方宛ての表彰状を預かっておりますので
おって郵送で送らせていただきます。
それが、先日、録画をしていた、「ブラタモリ」を視ると、高野山の特集で、高野山は空海が造ったテーマパークである。というお題が面白く、なるほどなぁ~、そうか、テーマパークなのかっ。とおもいながら、視た。確か、小学校5年生だったとおもうが、林間学校があり、それが高野山で、宿坊に泊まった想い出と共に、その時に、肌で感じた、独特の空気感のようなものが、体の記憶に残っていて。大学生になると、ある時、曼荼羅の絵図を見て、密教や空海を知るようになって、再び、あの小学生の時に宿坊に宿泊して感じた高野山の空気感を想い出したりしたものだ。
結婚をし、長男が生まれ、まだ、次男が誕生するまでの、ある日、うちの奥方と子供連れのドライブで、高野山に行き、奥の院などを散策し、和歌山方面に向かって、湯ノ峰温泉に入って、あ~エエ湯だなぁ~。という旅の想い出もあるが、その時は、空海のコトも、あの時感じた高野山の空気感のコトも、すっかり忘れて、ドライブと散策と温泉を楽しむ家族旅行の通過点となっていた。
それが、何年か前に、次男と奥方と3人で、室戸にある、星野リゾートのウトコ オーベルジュ&スパに宿泊することになり、その時、部屋に置いてあった、空海の本と、その近くの、御厨人窟に訪れて、暫くぶりに、空海に遭遇した気分になった。ホテルの部屋から、ソファーにゴロッとして、海の景色と空の景色を眺めながら、本やウィキペディアに書いてある…..
室戸岬の御厨人窟で修行をしているとき、口に明星(虚空蔵菩薩の化身)が飛び込んできたと記されている。このとき空海は悟りを開いたといわれ、当時の御厨人窟は海岸線が今よりも上にあり、洞窟の中で空海が目にしていたのは空と海だけであったため、空海と名乗ったと伝わっている。
なるほど、「空」と「海」か…..空海か…..。と、なんとなく、その心情を垣間見た気分になれたのが、新鮮な記憶として、残っていて、ブラタモリを見ながら、ウトコの宿泊施設と御厨人窟を想い出し、空と海のコトを、再び想い出させてくれた。
「高野山ゲストハウス kokuu」を、大阪市内に拠点を持つ木村工務店が、高野山で施工することが出来たのは、施主のタカイさんのご厚意で、ご実家のお寺の宿泊施設をお借り出来たことや、当時、うちに在籍していた、和歌山県出身の現場監督のツジモトくんの、頑張りと才能によるところが、大きかったが、大工のセンさんも、遠いところにも関わらず、嫌がらずに仕事をしてくれたのも、大いに助けられた。もちろん、木村工務店の精親会の協力会社の方々が、大阪から、わざわざ足を運んでくれたお陰であって、竣工して5年ほど経つが、あらためて、この場をかりて、皆さんに感謝したいとおもう。
そういえば、大阪からロードバイクで、高野山のゲストハウスまで、泊まりに行く。という計画は、暫く、忘れていたが、これを機会に、いつか実現したいものだなぁ…..。
投稿者 木村貴一 0:15分