心もととのう「神社マルシェ」

地元の清見原神社で第二回神社マルシエを開催した日曜日。神社でマルシェを開催できるのは、清見原神社の宮司さんの理解があってのことだが、このマルシェを取り仕切る、地元民のマツザキ女史の、全体をとりまとめるための貢献がなければ、まったく開催できないし、それに生野区行政マンのタケダさんが、ものづくりセッションで、ものづくり好きな人たちを繋いでくれたお陰で、飲食店だけでなく、ものづくり系の屋台が立ち並ぶのが、神社マルシェの特徴になった。地元民が発案し行政がフォロアップしてくれて、行政と民間がお互いに助け合いながらのマルシェであるのも特徴のひとつ。


木村工務店としての役目は、木工家賀来さんデザインによる屋台を国産の杉材で製作し、その屋台に地元の大林縫製さんが製作してくれた、白い帆布をかぶせて、神社の境内での「風景の中の視覚的効果」を演出することで、昨年より2台屋台が増えて23台の屋台が並ぶ神社マルシエとして、そのセッティングに貢献することだった。











そうそう、それはそれとして、その屋台のなかに「金継ぎ」を職業としているコバヤシタカシさんがいて、前回も参加してくれて気にはなっていたのだけれど、今回は、ワタシの所有物で、20年ほど前のゴールデンウィークに、家族と有田の陶器市に行って、陶器をあれやこれやと買ったなかに、作家の一点物の湯飲みがあって、それを木村工務店会社内の湯飲みとして使っていたが、ひょんな事で割れてしまった。割れたら割れたでしゃぁないなっ。とおもいつつも、そこそこの値段がしたコトもあって、残念さも心のどこかに残っていたのだとおもう。10年以上も割れたままの陶器のピースとして本棚に大切に保管していた。それを今回「金継ぎ」をしてもらうことにした。

金継ぎのコバヤシタカシの名刺には「心もととのう金継ぎ」と書かれてあった。確かに、経験してみると、壊れてモノとしての機能が無くなってしまったモノが、再生され、モノとしての機能を取り戻すと同時に、長年欠けたままになっていた心のピースも「ととのった」気分になる。この湯飲みの再生に、それなりのお金をかける価値があるのかと、躊躇があったものの、完成して手に取って眺めてみると、モノとしての再生とともに、心のセラピーに、お金を払ったのだなっとおもう。

沢山の老若男女だけでなく、縫いぐるみのミャクミャクやイクミンや生野区長も参加頂いた神社マルシェは、潜在的に神社が持つ「心がととのう力」のお陰であったようにおもえてきた。晴天の今日という日と、この神社という場所のエネルギーと、出展者の皆さんと、お越し頂いた皆さんに、感謝がわいてきた、2025年4月27日日曜日だった。
