プール開き。

早朝からセミがミンミンミンミン鳴きだして、夏だ!夏だ!起きろ!起きろ!と叫ぶ朝。ついに梅雨も開けたよね。会社のクーラーが効いた部屋から一歩外へ出ると、ムッとする暑さに、暑つぅ!と口に出すのがフツウになってきた日々。木村工務店のある、生野区小路は、長屋が多く建ち並ぶ密集市街地で、かつては、路地から、心地良い西風が通り抜けたものだが、いまや、路地はクーラーの熱気で、ムンムン。密集市街地は、室外機も密集し、気象庁発表の外気温より、かなり高いのでは…..なんておもう。で、magosたちの夏休みが始まった日の朝でもあって、早朝からセミの鳴き声を聴きながら、奥方が、ついに夏休みがやってきてしまったわ!って呟くコトバに、magosの面倒をみる嬉しさと辛さがにじみ出た朝だった。

夏休みが始まって、GiGiとしてのワタシの仕事は、まずプールを設営することだった。magosの両親から頼まれたわけでもなく、奥方から命令されたわけでもないが、小さい頃に、空気で膨らます円形の小さいプールで、ピチャピチャ遊んだ想い出が、多くのひとにあるように、わたしにもその楽しかった気分が残っている。いま、空気で膨らまさずに、パイプで組み立てる簡易プールが、手に届く価格で販売されていて、そのプールが、わりと建築的だなとおもう。

デッキがあって、庭の幅が2.5mもあれば、というか駐車場の幅と長ささえあれば、プールとプールサイドを作れてしまうのが、面白い。その気になれば、たいがいの家で、プールのある家に変身できてしまうのが、楽しい。このプールを使い出して3年目になって、コツもつかめてきて、セッティング場所にも熟れてきた。早朝とか夕方にセッティングすれば良いのに、真っ昼間に汗だくでセッティングするのが、案外気分が盛りあがるし、その後のビールが美味いこと、美味いこと。

ホースで水を入れて、プール開きの一番乗りはワタシ。と楽しみにしていたら、設置の様子をどこからともなく嗅ぎつけたmagosが、夏休みの宿題を終えてから入れるはずだったのに、まだ水がたまらないうちから、水着に着替え、プールを占領されて、パシャパシャパシャパシャ、はしゃぐ水音。クーラーの効いた部屋からビールを飲みながらプールの監視員をするワタシ。日が陰ってきて、もうそろそろ、プールからあがって、お風呂に入りなさい!という、号令がでて、慌ててプールからかけあがるmagos。それで、夕方の誰もいなくなったプールに、浮かんで、空を見上げる、プール開き初日の日曜日だった。