清見原神社で「神社マルシェ」

「神社マルシェ」の日曜日。生野区小路にある清見原神社の境内で、マルシェが催されたのは、数年も前の出来事で、それを見て、何時かもう一度この境内でマルシェをする機会がある時は、杉で製作した屋台でやりましょう!と宮司さんに宣言していた。何回か前のブログで書いたことだけれど、木村工務店製作の木の屋台もあるが、木工家賀来さんの屋台のほうが、誰もが製作できデザイン製も兼ね備えた杉の屋台で、その屋台を採用し、皆でワークショップで加工をしたものが、今回のマルシェの屋台となった。

木村工務店の立ち位置とすれば、神社の境内で、どんな屋台を製作し、どんな空間構成をするのかが、与えられた使命のようなものだとおもう。木村工務店のすぐ近所にある大林縫製さんが、余った帆布を提供してくれて、縫い合わせ、この杉の屋台にフイットするデザインを縫製してくれた。それだけでなく屋台のバックヤードになる帆布まで生地を伸ばしてくれたので、杉材の門形フレームを追加することで、屋台の背面デザインが成立し、バックヤードが帆布の白で統一されたのが、良かったなぁ…..とおもう。

何時、雨が降るか、不安定な曇り空の日曜日にもかかわらず、午前10時から想定以上のお客さまに来場頂いたお陰で、午後12時頃には飲食店は完売する盛況だった。というより、飲食店の屋台は、こんなにお客さまが来るとはおもっていなかったので、そもそもの準備した数が少なかった。延べ1000人ちょっとの来場者があったそうだ。

神社マルシェの主催者の女性の松崎さんは、もともとは生野区空き家カフェへの参加がきっかけで、そのご縁が継続した。空き家カフェを継続していると、そもそも空き家問題は「エエ町」であれば、直ぐにその空き家の需要は喚起され埋まるわけで、エエ町をどうやって皆で造るかを考え模索することが空き家をなくす事につながる…..というのが共通認識になってきた。そのまちの雰囲気を盛り上げていくひとつとして、地元の神社でマルシェをもう一度開催しましよう!と、呼びかけたのが松崎さんで、同級生、PTA仲間、地元のものづくり企業にお声がけし、それぞれの参加者は、収益ではなく、文化祭的なノリで楽しんで参加する方々を募ったのが、盛況を呼び込んだのだとおもう。

そうそう今回、神社の境内に、4m近い長さの一枚板のテーブルを設置することが出来た。このテーブルは、清見原神社社殿の増改築工事の時に、もともとの床板を撤去して、その床材を、テーブルとベンチとして再利用し、木村工務店の「まちのえんがわ」ワークショップで使用していたテーブルで、この「神社マルシェ」の機会に、ようやく里帰りし、多くのひとが「相席」を楽しむ役割を担ってくれた。それが、ワタシ的に嬉しい出来事のひとつであった。