昭和の呪縛からの解放

2月22日は猫の日だそうだ。なるほど。ニヤンニャンニャンなのか….それより、日経平均株価が1989年の大納会でつけた史上最高値の3万8915円を更新し、日経平均史上最高値になったのが、2月22日なのだ。と記憶される日にもなった。庶民の実感とはほど遠い感覚のように感じるが、日経新聞を読むと、ようやく株価は「昭和の呪縛」から解き放たれた。「今の株高は日本企業の実力に見合っている」とあり、昨年来の「海外主導の株高」にはこうした日本の変革への期待も入っている。と書かれてあって、その「日本の変革」というのは、金利がある世界になれば、ゼロ金利で生き延びてきた企業は存続が難しくなる。「人手不足は企業に効率化」を迫り、「産業の新陳代謝」が進む。「成長分野への人材移動」など経済全体の「資源配分を見直す好機」になる。ということらしい。

4ヶ月ぶりに「ものづくりセッション」が開催された土曜日。上の写真は開催者の行政マンの武田さんから拝借したが、ちょっと煙っぽい感じがするのは、懇親会のために、桃谷にお店があるカサディエッロの塚本さんが、加工場にあるピザ窯を使って、持参したピザ生地を焼いて、とっても美味しいピザを提供して頂いた。その薪の煙が充満しているスモーキーなセッションだった。

二人のプレゼンターの興味深いお話しを聞けたセッションで、生野区の中川で金属加工の工場を持つ、中村製作所の中村さんは、サヤカリーを食べに来てくれたり、ヨットを乗っている話や、週5日銭湯に通う話など、以前から何気に会話をして、面白可笑しくお話しを聞いていたが、あらためて、会社の沿革を聞き、どんな運と努力で商売が始まり、継続してきたかを聞くと、ドラマのようで楽しいし、先人達の「昭和の苦労」をあらためて知る機会でもあった。

最近、社長を引き継ぎ、会社の強みを再考し、曲げ金具に仕事を集中して、ホームページにもそのことを表現し、事業を再構築している姿を垣間見ると、中小のものづくり企業にも、「資源配分」を見直すなど「日本の変革」が始まっているのだな…..「昭和の呪縛」から解き放たれようとチャレンジする、若い姿のひとつだな。とおもえた。

むつみこども園の園長の杉本さんのプレゼンがあって、ものづくり企業ではないが、こんなこども園を「つくる」チャレンジをしている…..というのが趣旨だったようにおもう。なによりも凄いとおもったのが、「教室」を「まち」と名付けて、園児といっしょに、遊びを通じて、課題を見つけ、こども自ら解決策を考え、「まち」を育むのだという。大正時代から100年を超す幼稚園を、新たなこども園として「新陳代謝」し、次世代を担う「こども」を育てていきたいという、チャレンジ精神に溢れたプレゼンに、心動かされた。

昭和の呪縛からの解放が、あちらこちらで始まっていたのだな。