「良い建築を造るためのコミュニケーションの土壌」
初午祭を催した土曜日。木村工務店には精親会という1957年から68年間続く協力会社の親睦会があって、毎年2月の「初午の日」の前後に、会社のお稲荷さんに参拝し、安全祈願と商売繁盛を願う慣わしが続いている。コロナ禍の3年間は、参拝祈願のあとの懇親会を催すコトができなかったが、今年は4年ぶりに皆で宴会し、あーだこーだと親睦を深めた。
ワタシ、パワポを使ってちょっとしたプレゼンをし、「工務店が造る住宅にとって施主から共感を得る新しい価値の住宅とは…」なんていうのを一緒に考えながら、どのようなお施主さんに、どんな立ち位置で家づくりをし、どんな価値を提供しているのかを確認して、「この家が大切に造られていると届くような現場」を一緒に造っていきたいものだなぁ…と共有した。とはいっても、プロフェッショナルとして「日々の仕事に淡々と力を尽くす」というのが最も大切な事だし、こういう職人さんの集まりでの最後の決まり文句のようにおもう。だたその力を尽くす方向性が、一緒の方向を向きたい!というワタシの願いのような、少々長めの挨拶だったようにおもう。
それはそれとして、工務店という立場での楽しみのひとつは、今回はどんな会場レイアウトにし、どんな食事を皆に提供し、協力会社の面々を、どうやっておもてなししようかと考えながら、一緒に会場を作り上げることで。今年は既存の4×8のテーブルを2分割にし、幅600mm長さ2400mm高さ630mmのテーブルとしてレイアウトした。食事や加工Barに関しては、それぞれの社員が「現場ブログ」に書いてくれるとおもう…
そうそう、百年企業が精親会会員のなかに4社あって「祝百年企業」ということで、それぞれの代表者の方々に表彰の時計付き盾を寄贈した。
株式会社岡房商店 since 1912
瓦寅工業株式会社 since 1917
株式会社浅田鉄筋工業所 since 1921
有限会社米田建材店 since 1923
精親会会長の岡房商店の岡本さんは、この初午祭が、協力業者の集まりの精親会のなかで、忘年会や新年会や研修旅行より、一番重要な会合だと語る。おそらくそれは、「考え方」を共有し、「良い建築を造るためのコミュニケーションの土壌」を68年の歳月をかけながら、徐々に育んできているからかもしれない。